MACDのサインって意外とダマシが多くて使えないよね…汗
ほほほ。
MACDは単体で使うのはあまりオススメではないぞ。
MACDが使えないと嘆く前に今回紹介する手法をやってみることじゃ。
トレーダー初心者が最初に学ぶテクニカル指標は数あれど、中でも王道と呼ばれるのがMACDです。
MACDのゴールデンクロス・デッドクロスは、FX入門書の中でも最初に出てくるくらいに定番手法の一つ。
MACDのゴールデンクロス・デッドクロス手法
- 買いパターン:MACD線がシグナル線を上抜き(=ゴールデンクロス)
- 売りパターン:MACD線がシグナル線を下抜き(=デットクロス)
このMACDのゴールデンクロス・デッドクロス、残念ながら実際に使ってみると想像している以上にダマシが多いことに気が付きます。
MACDのゴールデンクロス・デッドクロスの多くは「ダマシ」サインなんじゃ。
実はMACDを単体で使うのは、ちょっとおすすめできないんです。移動平均線をベースにしているMACDは、単純なゴールデンクロス・デッドクロスだけではダマシに遭いやすいんですね。
ではまったく使えないかといえば、そんなことはありません。MACDは様々なインジケーターと組み合わせることで、優位性を高めることができます。
では、なにと組み合わせるか?
最も有効とされるのがRSIです。
MACDとRSIは一見すると非常に似通ったテクニカルに見えます(どちらもオシレーター系です)が、実際には両者の機能は全く異なっています。
RSIによってトレンド転換をチェック、MACDが売買の最終確認を行う(ENTRYタイミングを出す)ことで互いに補完し合い、取引戦略の優位性を高めます。
MACDもRSIもモメンタム(勢い)を測定する指標じゃが、異なる分析方法によってモメンタムを反映させるんじゃよ。
MACDのダマシをRSIでフィルタリングすることで、確度の高い取引が可能になるんじゃ。
今回の記事ではMACDとRSIを組み合わせた最強戦略を解説します。海外ではメジャーな戦略です。
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MACDの基礎知識
MACD(移動平均収束拡散)は、その名の通り2本の指数平滑移動平均線の収束と拡散具合を1本の線で描写し(=MACD線)、さらにその感度を滑らかにしたライン(=シグナル線)を重ねて表示したテクニカル指標です。
そしてMACDを使った売買判断としてゴールデンクロス・デッドクロス手法が知られています。
MACDのゴールデンクロス・デッドクロス手法
- 買いパターン:MACD線がシグナル線を上抜き(=ゴールデンクロス)
- 売りパターン:MACD線がシグナル線を下抜き(=デットクロス)
ただし最初に述べたようにダマシが多く単体では使いにくい戦略です。
RSIの基礎知識
RSIは一般的には「買われすぎ」や「売られすぎ」など相場の過熱感を計測するためのオシレーター系テクニカル指標として知られています。
MT4チャートにRSIを表示させたものが下図。
サブウィンドウの線グラフのようなものがRSIです。
上下(70%と30%)にレベルラインが引かれています。このラインを目安に買われすぎ・売られすぎを判断するテクニックがよく知られています。
RSI手法
- RSIが70%を超えると「買われすぎ」
- RSIが30%を切ると「売られすぎ」
ただ、これはRSIの本来の使い方ではありません。RSIは一定期間の価格変動に対する上昇値動きの割合(%)を算出したものです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
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MACDとRSIを組み合わせた最強戦略|準備編
MACD単体ではどうしてもダマシを避けられない…そこでRSIが持つ「上昇(下落)圧力の強弱を計測する機能」をフィルタリングとして加味した最強のストラテジーを紹介します。
基本は「逆張り」です。
まずはMACDとRSIをMT4チャート上に表示させます。
まずやってほしいのはRSIのレベル変更です。デフォルトでは30%と70%にラインが引いてあるはず。これを35%と65%に引き直します。
これで準備完了です。
MACDとRSIを組み合わせた最強戦略|取引ルール
MACDとRSIを組み合わせた最強戦略の取引ルールを解説します。
時間足
時間足は長期足が推奨です。30分足以上、1時間足や4時間足、日足などがベターです。もちろん15分足や5分足でも活用できますが、レートのノイズが増えるぶんだけダマシも増えてしまいます。
通貨ペア
通貨ペアは選びません。自由です。
売買ルール
まずは「買い」パターンでのトレードルールです。
買いENTRYルール
- RSIが35%ラインを下回る
- RSIが再び35%ラインを上回る
- MACDがゴールデンクロス(MACD線がシグナル線を上抜ける)
- このタイミングで買いENTRY
「売り」はその逆です。
売りENTRYルール
- RSIが65%を上回る
- RSIが再び65%ラインを下回る
- MACDがデッドクロス(MACD線がシグナル線を下抜ける)
- このタイミングで売りENTRY
売買ルールは極めてシンプルです。
RSIの35%・65%ラインをボトムアウト・ピークアウトした後に、MACDのゴールデンクロスやデッドクロスでENTRYするというもの。
MACDとRSIを組み合わせた最強戦略|ENTRY
MT4チャートで確認してみましょう。
RSIの方がシグナルが早く出るので、まずRSIの35%割れ・65%超えを確認します。再び35%ライン・65%ラインをタッチバックするのを待ちます。
その後MACDのGC/DCを確認してエントリーします。
RSIによって買いの圧力を計測し、買い圧力が下がったところ(35%タッチバック)からMACDがゴールデンクロスで、買いENTRYをおこないます。
一方でRSIによる買い圧力が高まり(65%タッチバック)、その後MACDがデッドクロスしたところで、売りENTRYをおこなうというもの。
MACDとRSIを組み合わせた最強戦略|SLとTP
本手法のSL(損切り)は、直近の高値/安値からある程度離れた箇所に設置します。
MACDのGC/DCタイミングは最高値や最安値をつけた後に訪れるので、その最高値・最安値から数pipsから数十pips(取引する時間足によって調整)離れたポイントがSLです。
含み益が発生したらSLをENTRYポイントまで移動させブレークイーブンを確保します。
TP(利確)は、RSIが逆側のライン(35%・65%)へのタッチもしくは、MACDの逆クロスが無難です。RSIタッチの方が早いですが利を伸ばすならばMACD逆クロスを待つのもアリ。
SLが浅いため、リスクリワードは1対3程度に収まります。
MACDとRSIを組み合わせた最強戦略|ダマシ
極めて精度の高い戦略ですが、ダマシがゼロになるわけではありません。
ENTRYしたがあえなくSLにヒットしてしまった…というダマシもありますが、そこは必要経費と捉えることです。
ダマシの例を紹介します。
上のチャートの左側エントリーでは、ほとんど含み益が出ずに微損で終わっていますね。一方の右側のトレードは利益が出ています。
上図も最初のトレード(左端)は、損切りか同値撤退でしょう。2番めと3番目はプラスですね。
勝率はざっくり6〜7割程度です。それでもリスクリワードが良いため利益は残しやすい戦略です。
シンプルトレードだからといってバカにできんぞ。
いろいろなインジケーターを重ねて表示してチャートがごちゃごちゃになっている人も、初心に帰ってこんなシンプルチャートから再スタートしてみるのも良いかもしれんぞ。
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