FXは、ポジションを持つときも手放すときもスプレッドが発生するの?
ご存知のようにスプレッドは、FX取引に欠かせない手数料ですよね。
FX取引のプラットフォームでは、常に2つの価格が提示されています(=2WAYプライス)。この価格差がスプレッドです。
ただFX初心者にとっては、2つの価格が提示されていること(=2WAYプライス)が混乱の要因になっていることがあります。
今回、以下のようなご質問が読者様から届きました。
いろいろ調べてみてもよくわからなかったので質問させてください。
ドル円を売ってから決済するケースです。まず売るときはスプレッドがかかるのはわかるのですが、決済するときもまたスプレッドが発生するのでしょうか?
つまりスプレッドは2回発生すると考えていて問題ないでしょうか?
なるほど、スプレッドはポジションを建てる時と、決済する時(反対売買)の2回、発生するのか?という疑問ですね。
結論から言えば、スプレッドコストは1回の取引で1度だけ発生します。ポジションを持った瞬間にスプレッドが発生している(上乗せされている)と考えると自然です。
買い戻す時点で手数料(スプレッド)を上乗せされて買い戻している状態
上の図をご覧ください。ドル円の価格差は0.002円ですね。この差がスプレッドです。
まず、あなたが米ドル円(USD/JPY)を「売る」場合。
- あなたは110.051円(Bid値)で米ドル円(USD/JPY)を売ることができる。
- すぐに買い戻した場合(反対売買した場合)、あなたは110.053円(Ask値)で決済することになる。
売りポジションを建てて、すぐに買い戻したとします。あなたはBid値の110.051円で売り、Ask値の110,053円で買い戻す(決済=反対売買する)ことになります。すると…
あなたはスプレッド分(手数料分)だけ損をすることになります。
つまり、ポジションを持った瞬間にスプレッド(手数料)が発生しているわけですね。
買い戻す時点で手数料(スプレッド)を上乗せされて買い戻している状態と考えると、わかりやすいかもしれません。
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”買い”の場合も同じです
買いポジションを建てる場合も同じです。
あなたが買いポジションを建てる場合は、110.053円という提示価格でドル円を購入することになります。
あなたがすぐにそのポジションを決済する場合は、110.051円で売る(反対売買する)ことになります。
110.053円で買って110.051円で売るので…
やはり、あなたはスプレッド分(手数料分)だけ損をすることになります。買いの場合も、ポジションを持った瞬間にスプレッド(手数料)が発生していることが理解できます。
まとめると…
- 買い戻すときは手数料(スプレッド)を強制的に上乗せされて買い戻しさせられている
- 売るときは、買った瞬間に手数料(スプレッド)を強制的に上乗せさせられて買わされている
ということ。
通貨ペアの基本価格がBidであり、スプレッド(手数料)を上乗せした価格がAskであると考えるとシンプル
最初の読者様の質問に戻りましょう。
いろいろ調べてみてもよくわからなかったので質問させてください。
ドル円を売ってから決済するケースです。まず売るときはスプレッドがかかるのはわかるのですが、決済するときもまたスプレッドが発生するのでしょうか?
つまりスプレッドは2回発生すると考えていて問題ないでしょうか?
その答えは次の通り。
スプレッドは1取引に1回だけ発生するのじゃよ。常に「Ask=買い」のタイミングでスプレッドが強制的に取られていると考えるとわかりやすいぞ。
BidとAskの2つの価格がありますが、通貨ペアの基準価格がBidであり、スプレッド(手数料)を上乗せした価格がAskであると考えるとシンプルです。
つまり…
買いポジションの場合
- Askで買うので、買うタイミングですでに手数料(スプレッド)を強制的に上乗せされた価格(Bid値+スプレッド)で買わされている
- 決済するときはBid価格(基準価格)で決済
売りポジションの場合
- 売りポジションを持つときはBid価格(基準価格)
- 決済するときは、Askで買い戻すので、買い戻すタイミングで手数料(スプレッド)を強制的に上乗せされた価格(Bid値+スプレッド)で買い戻ししなければならない