ボリンジャーバンドでスキャルピングは可能ですか?
ボリバンスキャルピングは可能じゃよ!
いろいろな手法があるが、今回は海外でめっちゃ人気のある手法を2つ紹介するぞ!
『順張りスキャル』と『逆張りスキャル』じゃ。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|設定
まずは順張りスキャルピング戦略から。
ボリンジャーバンドにストキャスティクスを加えたスキャルピング手法『Scalping Bollinger Bands Strategy』を解説します。元ネタサイトは残念ながらすでに閉鎖しています。
概略がこちら。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法の概略
- 推奨時間足:5分足・15分足
- 推奨通貨ペア:EUR/USD(ユーロドル)
- リスクテイク:資産の1%を上限
使用するテクニカル指標は次の3つ。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法で使用する指標
トレンド系インジケーター(ボリバン・移動平均線)とオシレーター系インジケーター(ストキャスティクス)を組み合わせた極めてロジカルな戦略です。
各インジケーターをMT4チャートに設定した画像がこちら。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|環境認識
『Scalping Bollinger Bands Strategy』には3つの環境認識ルールが定められています。
環境認識
- 200EMAとローソク足の位置関係で仕掛けの方向(ロングorショート)を決める
- ストキャスティクスの値をチェック
- ボリバンとローソク足との関係性をチェック
1.200EMAとローソク足の位置関係で仕掛けの方向(ロングorショート)を決める
まずはローソク足が200EMAの上にあるのか、それとも下にあるのか?この位置関係で取引の方向性を決めます。
- ローソク足が200EMAの上で推移…ロング(買い目線)
- ローソク足が200EMAの下で推移…ショート(売り目線)
2.ストキャスティクスの値をチェック
次にストキャスティクスの値がどのレベルにあるのかを確認します。
- 買いENTRY…ストキャスが80超え
- 売りENTRY…ストキャスが20未満
3.ボリバンとローソク足との関係性をチェック
最後は、ボリンジャーバンドとローソク足との位置関係を確認。
- ローソク足が上バンド(+2シグマ)の外で終値をつけた…買い注文
- ローソク足が下バンド(−2シグマ)の外で終値をつけた…売り注文
必ずローソク足終値がバンドの外側にあることを確認してから仕掛けます。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|ENTRY
では具体的なENTRYルールを解説します。まずは買いENTRYから。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|買いENTRY
- ローソク足が200EMAの上で推移
- ローソク足がボリバン+2シグマを超えて終値をつける
- ストキャスティクスが80を超えている
上の3つの条件を満たしたら「買いENTRY」です。
売りENTRY条件はその逆。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|売りENTRY
- ローソク足が200EMAの下で推移
- ローソク足がボリバンー2シグマを超えて終値をつける
- ストキャスティクスが20未満である
ごらんの通り、順張り(トレンドフォロー)戦略がベースですね。ボラティリティが拡大し、レートが±2σを抜ける勢いに勇気を持って飛び乗ります。
ただ闇雲に飛び乗るわけではなく、しっかりと200EMAで大きな流れに合流する方向で仕掛けるので、怪我は少なそうですよね。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|SLとTP
エントリー後すぐにSL(ストップ・ロス)を設定します。
大前提としてSLの額が資金の1%を超えないことが重要とのこと。万が一損切りにあってもその額があなたの資金の1%未満におさめる。つまりそれぞれのトレードごとに、ストップまでの距離でポジションサイズを決めることが求められます。
SLの位置は、以下の2つが推奨されています。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|SLの位置
- ボリンジャーバンドの逆側のバンド
- 200EMAの下
一方、TP(テイクプロフィット)の位置ですが、ENTRYから10pipsとのこと。もしくはそのままレートが伸びた後に戻されボリバンのセンターライン(期間20移動平均線)にタッチまで待ってもOK。
ENTRY後、含み益が4pipsを超えたらトレーリングストップによって、SLをENTRYポジションまで動かします。万が一レートが戻してもプラスマイナスゼロで終了できます(ブレークイーブン)。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|TPの位置
- 10pips
- ボリバンセンターライン
- 含み益4pipsでSLをエントリーポイントまで移動
10pipsの利幅を瞬時に刈り取りすぐに撤退する”超高速スキャル手法”です。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|注意点
『Scalping Bollinger Bands Strategy』を実践するにあたっての注意点です。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(順張り)手法|注意点
- 指標発表の30分前はトレードを避けること
- ストキャスティクスが20〜80を推移している場合は、ローソク足群が再度ボリバンの内側に戻るまでサインを見送ること
- ローソク足群がEMAを抜けた(上抜け・下抜けした)際、ボリバンの外側にローソク足がある場合は、一旦ローソク足がボリバンの内側(中心)に入るまで待つこと
- ローソク足群がトレンドと反対方向でボリバンを抜けた場合はスルーする
2〜4はわかりにくいかもしれませんが、必ずレートがボリバンの内側から外側に抜ける動きを待つことが必要不可欠であるということですね。
『Scalping Bollinger Bands Strategy』をまとめると、10pipsをかすめ取るトレンドフォロー型のスキャルピング戦略です。
ボリバンを順張りで使うという点は、違和感があるかもしれませんが、本来ボリバンは順張り用のツールです。この使い方こそが王道です。
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ボリンジャーバンド|スキャルピング(逆張り)手法|設定
次に逆張りスキャルピング戦略を解説します。この手法も海外FXフォーラムで紹介されていたもの。現在はスレッドが閉鎖されて閲覧不可となってしまっています。
本戦略ではボリバンインジケーター『BBflat_sw.mq4』を活用します。
『BBflat_sw.mq4』は、ボリンジャーバンドを平坦化(フラット化)してサブウィンドウに表示させることができる面白いインジケーターです。
『BBflat_sw.mq4』の詳細やパラメーターの設定方法は、【MT4】ボリンジャーバンド超便利インジケーター|総まとめ!にて詳しく解説していますので、そちらをお読みください。
まずは『BBflat_sw.mq4』をMetaTrader4に表示させます。
チャートはUSD/JPY(米ドル円)の30分足です。『BBflat_sw.mq4』のパラメーターは一般的なボリンジャーバンドに合わせて±2σ、期間は20とします。
基本戦略は、±2σ(シグマ)を抜けてからの戻りを狙うカウンタートレードですが、それだけでは高い精度を確保できません。なぜなら、レートが±2σ(シグマ)を抜けてしまえば、そのままトレンドが発生してしまう可能性(=エクスパンション)もあり得るからです。
優位性の高いポイントで逆張りを仕掛けるためには、レンジ相場であることを確認してから仕掛けるべき。
つまり、ボリンジャーバンドが寸胴型の筒状になっている状態(スクイーズ状態)のときに逆張りでエントリーしたいわけです。そこで、移動平均線からのボリバンまでの距離をフィルターとして使います。
『BBflat_sw.mq4』に上下2本のレベルを加えます。移動平均線から上下10pipsにライン(レベル)を引きます。パラメーターのこの部分でラインを引くことができます。
0.1と-0.1をレベル設定します。0.1はドル円では10pipsです。つまりセンターラインから上下10pipsにラインを引くことになります。ラインを引いたチャートが以下の図です。
この上下10pipsのラインがフィルターです。この幅については通貨ペアや時間足、そのときのボラティリティによって最適な値に変更する必要があります。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(逆張り)手法|ENTRY
基本戦略は、上下10pipsのライン内で、ボリバンを抜けてから戻るタイミングでエントリーするというもの。
まずは「買いパターン」です。
黄色いラインが赤いラインを下抜け、その直後に戻されたタイミングで「買いENTRY」します。手仕舞いはセンターライン(移動平均線)タッチ、もしくは逆側バンドへのタッチです。
上のチャート図も「買いENTRY」です。センターラインタッチで手仕舞いします。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(逆張り)手法|買いENTRY
- 上下10pipsのライン内に赤線と黄線があることを確認
- BBflat_sw.mq4のバンド(赤線)をレート(黄線)が下抜ける
- BBflat_sw.mq4のバンド(赤線)をレート(黄線)が上抜ける
- このタイミングで買いエントリーで仕掛ける
手仕舞いは、センターラインもしくは逆側のボリバンタッチとします。
次に売りエントリールールを確認します。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(逆張り)手法|売りENTRY
- 上下10pipsのライン内に赤線と黄線があることを確認
- BBflat_sw.mq4のバンド(赤線)をレート(黄線)が上抜ける
- BBflat_sw.mq4のバンド(赤線)をレート(黄線)が下抜ける
- このタイミングで売りエントリーで仕掛ける
上の図では、10pipsライン内でボリンジャーバンド(赤い線)をレート(黄色い線)が上抜けて再び戻されています。そのタイミングで売りENTRYします。手仕舞いは、レート(黄色いライン)がセンターライン(移動平均線)へタッチするか、逆方向のボリバンへのタッチとします。
もう一つ例を出します。
最初のENTRYはとても上手くいきました。2回目は売り条件を満たしていますが、一旦戻されてしまいましたね。
3回目のENTRYは、2回目の直後です。黄色いラインが赤いラインを上抜けてすぐに戻されたのでENTRYです。こちらも利幅を取れました。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(逆張り)手法|SLとTP
エントリー後のSL(ストップ)位置は、直近のバンド外側に置きます。
損切りのタイミングですが、ENTRY後にセンターライン(移動平均線)にタッチせずに、逆方向へ進みバンドを抜けてしまったら、すぐに損切りをします。
TP(利確)はセンターバンド(移動平均線)タッチが第一目標。第二目標は逆側のバンドタッチです。
ボリンジャーバンド|スキャルピング(逆張り)手法|SLとTP
- SLはバンド外側に置く
- TPの第一目標はセンターラインタッチ、第二目標は逆側バンドタッチ
ボリンジャーバンド|2つのスキャルピング手法
ボリンジャーバンドを活用したスキャルピング手法を2つ紹介しました。
- 順張り|ボリンジャーバンドスキャルピング手法
- 逆張り|ボリンジャーバンドスキャルピング手法
1つ目は、ボリバンの内側から外側へのブレイクを待ち10pipsを瞬時に刈り取るトレンドフォロー型のスキャルピング戦略です。
2つ目は、±2σ(シグマ)を抜けてからの戻りを狙うカウンタートレード型のスキャルピング戦略です。
どちらも海外FXフォーラムで多くの議論がなされてブラッシュアップされた人気の手法じゃよ。
そのまま試してみても良いし、自身の手法のヒントとしてアイデアを取り入れるのも良いかもしれんぞ。