パラボリックSARのパーフェクトオーダーと移動平均線のパーフェクトオーダーの違い
読者様から、前回の記事パラボリックSARを組み合わせた順張りストラテジー”372手法”を解説するよ!に関してご質問をいただきました。
なるほど!たしかに372手法はパラボリックSARのパーフェクトオーダーと言えそうですね。
- 15分パラボリックSAR
- 1時間パラボリックSAR
- 4時間パラボリックSAR
この3本のSARがすべてそろったらその方向へ仕掛ける…うん、確かにパーフェクトオーダーといえそうですねですね。
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パーフェクトオーダーとは?
ちなみにパーフェクトオーダーとは、期間の異なる複数本の移動平均線が、短期→中期→長期と順番に並んでいる状態を指します。
上のチャート図はUSD/JPY(ドル円)の15分足です。短期移動平均線(期間8)、中期移動平均線(期間20)、長期移動平均線(期間55)の3本が、上から短期→中期→長期の並びとなっていますね。この場合、強い上昇トレンドが発生していると考えることができます。つまりパーフェクトオーダーはトレンド系の手法となりますね。
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移動平均線によるパーフェクトオーダー
パーフェクトオーダーとなっている部分は以下の2箇所。
最初のパーフェクトオーダーと次のパーフェクトオーダーの間は、短期移動平均線(ピンク線)が中期移動平均線(黄色線)を割り込んでしまっていて、パーフェクトオーダーが崩れています。
パラボリックSARによるパーフェクトオーダー
同じチャート図をパラボリックSARのパーフェクトオーダー(372手法)と比べてみましょう。
パーフェクトオーダーになっている箇所はこちら。
ちなみに372手法におけるパーフェクトオーダーでは、1時間足SAR(黄色ドット)の反転までをひとかたまりとして見ています。
では2つのパーフェクトオーダーを比べてみましょう。
一見、移動平均線によるパーフェクトオーダーのほうが良さそうに見えますね。大きな利幅を取れそうです。
ただ、見方によっては、372手法(パラボリックSARパーフェクトオーダー)のほうが、トレードチャンスが多いと捉えることもできます。
パラボリックSARによる”トレーリングストップ機能”が秀逸である理由
もう一つ。パラボリックSARならではの利点もあります。15分足SAR(ピンクのドット)に注目してください。
15分足SAR(ピンクのドット)は価格に追随し、時間とともに価格との距離を縮めていっています。つまりこの15分足SARはトレーリングストップの目安にもなるのです。
エントリー後に一定の含み益を獲得できたら、ストップ位置を段階的に切り上げていくことで、含み益を減らさずにポジションを持ち続けることができます。その目安としてパラボリックSARを活用できますね。
パラボリックSARの特徴として、価格の動きが速ければ速いほどSAR(ドット)と価格間の収束速度がスピードアップするという点があります。詳しくはパラボリックSARの計算式をワイルダーの原書を元に説明するよ!をお読みください。
”価格の動きが速い=相場がヒートアップする”、と捉えることができますよね。ヒートアップした相場はいずれその勢いを失い、反動でカウンターとなります。その際に含み益を減らさないためにも、動きの速い価格に連動したストップ(つまりトレーリングストップ)が必須となります。
価格の動きに追随しつつ時間とともに価格との収束速度を高めるパラボリックSARはまさに、トレーリングストップにうってつけなのです。
この点において、パラボリックSARを活用したパーフェクトオーダー(372手法)は、非常に優れているといえます。移動平均線パーフェクトオーダーにはない機能ですね。
じゃあ、パラボリックSARと移動平均線組み合わせたらどうなの?
だったらパラボリックSARと移動平均線のパーフェクトオーダーを組み合わせたら最強になるのでは?って思いますよね。
実は、その手法あります。海外の手法Parabolic SAR & Moving Average Strategyです。
詳しくは以下の記事からどうぞ。