パラボリックSARとSupertrendって似てるよね?
連日取り上げているSupertrendですが、似たようなツールとしてパラボリックSARと比較されることがあります。ちなみに、2つのテクニカル指標を同じチャートに設定するとこんな感じ。
同じようなツールにBBands Stop.mq4などもありますね。BBands Stop.mq4はこちら。
BBands Stop.mq4の見た目は、パラボリックSARとSupertrend.mq4をミックスしたような感じです。
上の3つを比較すると、ライン描写のロジックが異なることはわかるのですが、なんとなく”同じ仲間”に見えますよね。その理由はひとつ。
値を決して”後退”させないという計算ルール
3つの異なるインジケーターが似ているのには理由があります。それは、どのインジケーターも”決して後退しない”という共通点があるからです。
例えば、上昇トレンド時はローソク足の下にラインやドットが描かれますよね?ローソク足から一定の距離を保ちながら、ローソク足の下方に描写されます。
これらのラインやドットは必ず1本前の値より上昇しているか、もしくは同値(つまり平行線)ですよね。たとえローソク足が下落していても、これらのラインやドットはローソク足に合わせて下に下がることはありません。つまり、後退しないのです。
上のチャート図では上昇トレンド中に値が下落している箇所が2つありますよね。ところが各インジケーターの値は下がっていません。上昇しているか平行線のままです。絶対に下がらないのです。
こうした特徴を有するテクニカル指標は、(上昇の場合)前日の値より下げてはいけない(下がる場合は同値を使用する)という計算上のルールが適用されています。
結果的に、上昇トレンド時は常に値が上昇し続ける(もしくは前日と同値)となるわけです。
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SLの目安に使われることが多い
この手の(後退しない)テクニカル指標は、その特徴からSL(ストップロス)の目安に使われることが多いです。本来はトレンドの方向を見定めるツールですが、値が後退しないため、トレーリングストップの目印になりやすいのですね。
特にパラボリックSARは、価格の動きが速ければ速いほどSAR(ドット)と価格間の収束が速くなるため、時間経過とともにレートに追随する速度も加速度的にアップします。そのためパラボリックSARをSL(トレーリングストップ)目安として使うトレーダーは多いです。
レートの戻しによる含み益損傷を最小限に抑えるためにもトレーリングストップは積極的に活用しよう
せっかく利益が乗ったトレードでも、レートの戻しで含み益の大半を失ってしまうことはよくありますよね。そんなときにこそトレーリングストップを積極的に活用するべきです。
ただ、SLをどこまで引き上げればよいのか迷うこともあります。そんな時に”決して後退しないインジケーター”を使ってSLの目安とするのは極めて有効です。インジケーターに合わせてSLを段階的に切り上げていくことで万が一急激にレートが逆行しても、含み益を守ることができます。