チャネルラインを環境認識に活かす方法を解説するよ!
さて、チャネルラインについて連日解説していますが、まだまだ奥が深いテクニカルです。
今回はチャネルラインを環境認識に活かす具体的な方法を解説していきますね。
毎回チャネルラインを引っ張るのは面倒なので、ここではおすすめインジケーター『Channels.mq4』を使って自動的に描写した複数のチャネルラインを使って説明します。
『Channels.mq4』に関しては以下の記事をご覧ください。
すごくおすすめのインジケーターです。これが無料で使えるなんて、本当に驚きです。巷にあふれるゴミFX商材に比べたら、信じられないほど高性能なツールですよ。
チャネルライン活用のポイント
チャネルラインを活用して環境認識を行なう際に大切なポイントが2つあります。
- チャネルラインは長期足から引くこと
- チャネルラインは複数引くこと
1.チャネルラインは長期足から引くこと
前回の記事でも解説しましたが、チャネルラインは大きな時間足(長期足)から引くことが大切です。
最初に結論を言ってしまえば、チャネルラインを始めとする全てのラインは、長期足ほど機能しやすい傾向にあります。
長期足、つまり1時間足、4時間足、日足、週足、月足です。時間足が長くなればなるほど、各種ラインは有効性(=優位性)が高まります。
逆に30分足、15分足、5分足、1分足と短くなるほどラインの有効性(=優位性)が漸減していきます。
”長期”の時間足ほどラインが機能しやすい理由
どうして長期足になればなるほど、ラインが機能するようになるのか、その最大の理由は、プロ(機関投資家やファンド連中)が長期足に注目しているからです。
最高の情報網と分析力、そして圧倒的な資金量で勝負をしてくる機関投資家やファンドの連中が、日々、長期足(日足や週足)を重視してトレードを行っているわけです。彼らがマーケットに及ぼす影響は計り知れません。
長期足から引くことで、より大きな相場のトレンドを把握することができます。
2.チャネルラインは複数引くこと
1本のチャネルラインだけでは、どうしても近視眼的な環境認識に陥ってしまいがちです。長期足から視点を徐々に短期足に移しつつ、複数本のチャネルラインを引くことが大切です。
そうすることで、大きな流れの中の局所的な動きを捉えやすくなります。
相場においては、
- 森を見て木を見ず
- 木を見て森を見ず
どちらもダメなんですね。森も見るし、木も見ることが大切です。
『Channels.mq4』ならば、長期足から短期足まで複数本のチャネルラインを一瞬にして描写してくれる!
上の2つのポイント、
- チャネルラインは長期足から引くこと
- チャネルラインは複数引くこと
これを容易に実現してくれるインジケーターが『Channels.mq4』なんです。いやー本当に凄いツールです。何度も言いますがこのインジケーター、無料です。
『Channels.mq4』の無料ダウンロードはこちら。MQL5|Channels – indicator for MetaTrader 4
実際に『Channels.mq4』を使ってチャネルラインを自動描写したチャートをご覧ください。チャートは全てGBP/JPY(ポンド円)です。
各時間足によってチャネルラインのサイズ(傾き・太さ・長さ)が異なりますね。無料インジケーター『Channels.mq4』は、これらを瞬時に自動描写してくれます。
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チャネルラインを使ってどのように環境認識をおこなうか?
それでは実際にチャネルラインを使った環境認識を行ないます。
チャネルライン環境認識における重要な視点は3つ。
- チャネルラインの斜度が急なほど短命の傾向がある
- チャネルラインの幅が広いほど、長期的に続きやすい
- チャネルラインの長さが長いほど下値支持・上値抵抗が強い
1.チャネルラインの斜度が急なほど短命の傾向がある
まずはチャネルラインの斜度(勾配)です。この斜度が急であればあるほど、そのチャネルラインは早期に終了する傾向にあります。
逆に斜度が緩やかなチャネルラインは、長く続く傾向にあります。
チャネルラインの勾配が緩やかということは、ほぼレンジ状態であることを意味します。勾配の緩やかなチャネルラインが長期的に継続しやすいということは、上値抵抗や下値支持のパワーが強いと捉えるとができますね。
一方、チャネルラインの勾配が急であれば、瞬発的なトレンドを意味します。上値抵抗や下値支持のパワーはそれほど強くなく、すぐに反転する可能性があると考えられます。
2.チャネルラインの幅が広いほど、長期的に続きやすい
次にチェックするのはチャネルラインの幅(上下の幅)です。幅は値幅(ボラティリティ)とも言い換えられますね。
幅は広いほど長期的にチャネルラインが機能しやすい傾向にあります。幅が狭いものは短命に終わりやすいです。
幅広のチャネルラインは上値抵抗・下値支持が強いと判断し、狭小のチャネルラインは上値抵抗・下値支持が弱いと判断します(※あくまでも傾向です)。
3.チャネルラインの長さが長いほど下値支持・上値抵抗が強い
最後のチェックポイントは、チャネルラインの長さ(継続時間)です。チャネルラインが長ければ長いほど、継続する可能性が高まります。
長期的に機能しているチャネルラインは、その後も継続する可能性が高いと判断します。つまり上値抵抗・下値支持のパワーが維持されているということ。
一方で短めのチャネルラインは今後伸びるかどうかは現時点では不明です。その際にチャネルラインの幅や斜度(勾配)がある程度目安となります。
- 幅が広く斜度もゆるやかかなチャネルラインは、今後長期的に機能する可能性が高い
- 幅が狭く斜度が急なチャネルラインは、短命に終わる可能性が高い
チャネルラインでGBP/JPY(ポンド円)の相場分析をしてみる
上に挙げた2つのポイントと3つの視点を使って、実際の相場分析をしてみましょう。
[box class=”glay_box” title=”2つのポイント”]
- チャネルラインは長期足から引くこと
- チャネルラインは複数引くこと
[box class=”glay_box” title=”3つの視点”]
- チャネルラインの斜度が急なほど短命の傾向がある
- チャネルラインの幅が広いほど、長期的に続きやすい
- チャネルラインの長さが長いほど下値支持・上値抵抗が強い
使用するチャートはGBP/JPY(ポンド円)です。1時間足を使ったデイトレードをイメージしつつ環境認識をおこなっていきます。まずは、上位足である週足と日足からチェックします。
週足からは全体的には下落基調(緑色のチャネルライン)であることが見て取れますね。日足においてはヨコヨコ、つまりレンジ相場を形成しつつ、短期的には下値支持に跳ね返されて上昇基調であることがわかります。
- 長期的には下落基調
- 日足はレンジ相場を形成
- レンジの下値支持に反発して短期的には上昇基調
次に、4時間足と1時間足(執行時間足)をチェックします。
4時間足からは1ヶ月以上にわたってレンジであることが伺えますね。執行時間足の1時間足においては、上値抵抗を一旦は抜けたにもかかわらず、結果的には抑え込まれたことがわかります。
4時間足のレンジ(紫色のチャネルライン)が強いのでは?と推測することができます。
- 4時間足では30日のレンジが継続中
- 1時間足は4時間足のレンジを抜けられず下落へ
ここまでをまとめると…
- 長期的には下落基調
- 日足はレンジ相場を形成
- レンジの下値支持に反発して短期的には上昇基調
- 4時間足では30日のレンジが継続中
- 1時間足は4時間足のレンジを抜けられず下落へ
となりますね。
1時間足で仕掛けるデイトレードならば、紫色のチャネルラインのアッパーを目指す「買いエントリー」が有効かもしれません。
念のため、下位足の30分足もチェックしてみましょう。
30分足では、上昇チャネルラインの中でその下値支持を試すような動きが見えます。ここを割れば下落に転じそうな予感です。
さて、どうするか?
紫色のチャネルライン(レンジ)の上値抵抗は強そうに感じます。その一方で、全体的には下落基調にありますので、下落を意識しつつも紫色のチャネルライン上限までを狙っていくという戦略もアリかもしれません。
上昇チャネルラインを割るポイントの少し下にSL(損切りライン)を置きつつ、買いポジションを建てるというのが一つのシナリオと考えられますね。TP(利確)目安は、紫色チャネルラインの上限です。
※あくまでもチャネルラインのみを活用した環境認識のお話です。実際のトレードでは様々な要素を取り入れつつトレードシナリオを作る必要がありますので、ご注意ください。
まとめ:チャネルラインを活用すれば環境認識が容易になりトレードシナリオを立てやすくなる
とりあえず、ざっくりとチャネルラインを活用した環境認識の方法を解説しました。
上位足から徐々に下位足へと視点を移しつつ、複数のチャネルラインを分析しながらトレードシナリオを作っていきます。
もちろん、環境認識の方法はこれだけではありません。作ったシナリオの優位性を、別角度から検証しつつ、最終的なシナリオを完成させてトレードをおこないます。
たたき台としての最初のシナリオを作る際に、大いに役立つのがチャネルラインなのです。是非、参考にしてみてください。