ATR(トレイリング)ストップとは?
ATRを活用した損切りに、ATR(トレイリング)ストップがあります。ATRの2倍もしくは3倍の箇所をストップラインとしてトレードする方法です。
トレイリングストップとは、レートの動きに合わせて逆指値注文を随時動かしていくトレードスタイルです。レートが上昇・下落に連動してストップライン=SLを動かしていき、含み益を確実に確保していきます。レートが逆行してストップラインにタッチしたら手仕舞いです。
トレイリングストップの語源は、「Trail(トレール)+Stop(ストップ)」ですね。Trail(トレール)とは痕跡(こんせき)とか追尾という意味です。つまり、Stopラインをレートに追尾させるということです。
『atr-trailing-stop.mq4』を紹介するよ!
ATRをベースにしたトレイリングストップ法が、ATRストップと呼ばれています。それを可能にするインジケーターがatr-trailing-stop.mq4です。
ダウンロードはこちらからどうぞ。無料です。
MetaTrader4(MA4)に設定してみましょう。チャート図はUSD/JPYの日足です。
レートの上下動に連動して赤と青のラインが描写されていますね。このラインがatr-trailing-stop.mq4です。
それぞれのラインにレートがタッチしたタイミングで、赤ラインと青ラインの切り替えが自動的におこなわれます。
『atr-trailing-stop.mq4』のパラメーター
atr-trailing-stop.mq4のパラメーターを開いてみましょう。
- Back Period…過去何本のバーに描写するか?
- ATR Period…ATRの期間
- Factor…ATRの何倍でラインを描写するか?
- Typical Price…高値、安値、終値の平均値を利用するか?
重要なパラメーターは「ATR Period」と「Factor」の2つです。「Typical Price」は意味がわからなければ「false」のままでOKです。
ATRの期間(ATR Period)は14だったり20だったり様々ですが、通貨ペアや相場の状態に応じて適切に変える必要があります。
また、FactorはATRの何倍でラインを描写するかというパラメーターです。2倍ならばよりレートに近いところに描写されます。
ATRの何倍に設定するか?
ためしに「2倍」「3倍」「4倍」の違いを比べてみましょう。期間は全て「14」で設定しています。
まずは2倍で描写した場合。
次に3倍で描写した場合。
最後は4倍で描写した場合。
ATRの何倍でラインを描写すべきかは、やはり通貨ペアや相場に応じて変わります。倍数を少なくすればストップラインにヒットする確率は当然高まります。逆に倍数を大きく設定すれば、ストップラインまでの距離が長くなり、トレンドを追いかけやすくなります。その分ストップにタッチした時の損切りが大きくなります。
ATR(トレイリング)ストップも、これだけでストップ(損切り)をコントロールするのではなく、他のストップロジックと合わせて複合的に使っていくことがおすすめです。