ピボットのライン見方をマスターしよう!
ピボットは、前日の高値、安値、終値の平均値を当日の価格帯の中心軸(=ピボットポイント)にして、その上下に一定幅で抵抗帯(R1〜3)や支持帯(S1〜3)を定めて価格変動幅を予測するためのテクニカル指標です。
言い換えれば、前日の価格レベルをベースにした先行テクニカル指標といえますね。
上図でもわかるとおり、PIVOTをベースにサポートライン・レジスタンスラインを算出して、1〜3までのラインを描写します。
各ラインのオーソドックスな見方は以下の通り。
- R3…損切り目安orドテン買い目安(買いブレイク)
- R2…売り増しor損切り目安
- R1…戻り売り目安or買いの利確目安
- PIVOTポイント…これより上は「買い目線」、これより下は「売り目線」
- S1…押し目買い目安or売りの利確目安
- S2…買い増しor損切り目安
- S3…損切目安orドテン売り目安(売りブレイク)
あくまでも一般的な見方であり、ストラテジーによってピボットの使い方は様々です。
ピボットの各ラインを”逆張り”で活用する方法を解説するよ!
ピボットの基本は逆張り戦略です。逆張りで使う場合は、各ラインを以下のように捉えます。
- R3…ドテン買い目安(買いブレイク)
- R2…売り増し
- R1…戻り売り目安
- PIVOTポイント…これより上は「売り目線」、これより下は「買い目線」
- S1…押し目買い目安
- S2…買い増し
- S3…ドテン売り目安(売りブレイク)
レートがPIVOTポイントより下に位置する場合は、買い場を探します。レートがS1・S2に近接して反転したら「押し目買い」のチャンスです。
ただしS3を下方ブレイクした場合は、ここで売りを仕掛けます。つまりドテン売りですね。
一方、レートがPIVOTポイントより上に位置する場合は、売り場を探します。レートがR1・R2に近接して反転したら「戻り売り」のチャンスです。
ただしR3を上方ブレイクした場合は、このタイミングで買いを仕掛けます。これがドテン買いとなります。
もちろんこの戦略には大前提があります。より大きな時間足におけるトレンドの方向を事前に把握しておくことが不可欠です。執行時間足が30分足や1時間足ならば、より上位の時間足、たとえば日足や週足におけるトレンドの向きを確認し、その方向へのみ仕掛けることがポイントになります。
【2024年5月版】優位性の高いFX商材 Best4
ピボットの各ラインを”順張り”で活用する方法を解説するよ!
基本は「逆張り」で使うことを想定されてワイルダーによって提唱されたピボットですが、「順張り」で使うことも可能です。その場合は各ラインを以下のように捉えます。
- R3…ブレイクで買い増し
- R2…買いの利確目安
- R1…買いの利確目安
- PIVOTポイント…これより上は「買い目線」、これより下は「売り目線」
- S1…売りの利確目安
- S2…売りの利確目安
- S3…ブレイクで売りor売り増し
もちろん順張りで使う場合も、上位足におけるトレンドに同調する方向で仕掛ける必要があります。上位足が上昇トレンドならば、R1・R2ラインは買いの利確目安ラインとなります(このあたりでレートが戻されることが多いため)。
さらにR3を上方ブレイクした場合は、強い上昇トレンド発生と考えて、買いで仕掛けます。
一方、上位足が下落トレンドならば、S1・S2ラインは売りの利確目安ラインとなります(このあたりでレートが戻されることが多いため)。
そしてS3を下方ブレイクした場合は、非常に強い下落トレンドが発生していると捉えて売りで積極的に仕掛けます。
ピボットの各ラインは”先行指標”として極めて有用だ
ピボットが示す支持帯(S1〜3)や抵抗帯(R1〜3)は、先行指標として極めて有用です。なぜなら世界中の多くの個人トレーダー・機関投資家連中が重視しているからです。
仕掛けや手仕舞いのポイントとして(キリ番であるダブルオーやトリプルオーを除いて)これほど明確な指標はありません。多くの投資家が重視するからこそ、そのポイントの重要度が高まるわけですね。これらのライン付近でレートが反発したり、ブレイクして一気にレートが伸びたり、あるいは意図的なストップ狩りが行われたり…とにかくピボットと支持帯(S1〜3)や抵抗帯(R1〜3)付近では何かが起きると身構えておいたほうが無難です。
何も起きないかもしれないが、なにかが起きる可能性が常に存在する…そう意識するだけであなたのトレードスキルは大きく高まります。