海外FX会社が客の売り買い注文をそのままインターバンクに流している?誰がそんなウソを言ったの?
海外FX業者は、客の売り買い注文をそのままインターバンク市場に流しているって聞いたんだけど…本当?
ホホホ。誰からそんな「ホラ」を吹き込まれたんじゃ?
たまにネットで見かける情報でとんでもないウソがあります。それは…
海外FX業者は、顧客の売り買い注文をインターバンク市場に流しているから、極めて公正である。
一方、日本の業者は、顧客の売り買い注文を呑んでいる(ノミ行為をしている)から、アンフェアである。
これはウソです。
ウソだらけのネット情報に惑わされるな!
Yahoo!ファイナンスの「教えて!お金の先生」にも以下のやり取りがあります。
質問:XMで稼ぎすぎて口座凍結ということはありますか?
回答:海外のFX会社は、客の買いまたは売りの注文をそのままインターバンクに流すので、FX会社は1円も損をしない仕組みにしています。
インターバンクに客の注文を流すという意味は、そのままの意味ですが、インターバンクに流すため、客の注文は外国為替市場に流れます。つまり、市場に流れるということです。したがって、市場に流れるという意味は、XMのある客の利益確定は、世界の誰かの損になり、XMのまた異なる客の損切りは、世界の誰かの利益になります。
これはひどいウソですね。
日本のFX業者に限らず海外FX業者もいわゆる相対取引をおこなっています。相対取引とは、顧客の売買注文に対し、FX業者自らが直接売買の相手方となって取引を成立させることを指します。
つまり合法的ノミ行為を日本の業者も海外の業者も一般的におこなっているわけです。
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XMは「為替マリー取引」をおこなっていると公式サイトで述べている
XMの公式サイトにも以下の文言が記載されています。
XMTrading(エックスエム)では、通貨ペア別に、お客様同士の売買注文をマッチングする「為替マリー取引」と、複数の提携LP(リクイディティープロバイダ)の最良レートとをマッチングさせる、2つの執行方法を組み合わせて、安定した取引環境を提供しています。
XM公式サイトに「為替マリー取引」をおこなっていると明記されているぞ!
つまり社内で顧客同士の売り買いを相殺しているわけじゃ。
注文をインターバンクに流しているとはどこにも書いていないぞ。
つまり…
- 為替マリー取引
- 提携リクイディティプロバイダー(LP)取引
2つの取引方法にて顧客との取引を成立させているということ。
為替マリー取引とは「顧客同士の売り買いを相殺する取引方法」です。当然、顧客の売買注文はインターバンクになど流していません。
LP取引におけるリクイディティプロバイダーとは銀行を主とする金融機関であり、FX会社のカバー取引先として機能します。よく聞く「カバー率100%」とは、このLP取引が100%であるということ…ですがLPを通じて顧客の注文がインターバンクに流れているわけではなく、ただ単にFX会社が流動性確保のため(=大量の取引注文を迅速にさばくため)に提携しているだけです。
つまり、先のYahoo!ファイナンスの「教えて!お金の先生」回答にある、
海外のFX会社は、客の買いまたは売りの注文をそのままインターバンクに流すので、FX会社は1円も損をしない仕組みにしています。
これは正しくありません(ウソです)。
顧客の売買注文はインターバンクに流れていません。FX会社の中で処理されています。このことは以下の記事でも書きました。
”客の買いまたは売りの注文をそのままインターバンクに流す”というのは幻想です。
しかも、XMのカバー率は100%ですらありません。XM公式サイトに記載されている通り為替マリー取引をおこなっているからです。
FXの本質が相対取引である以上、私たちの注文はFX会社に対する注文にすぎないのじゃよ。
外国為替市場とは一切無関係じゃ。
FX会社が構築したヴァーチャル環境の中で、外国為替市場との疑似取引をしているだけじゃ。
いいかげんな情報(ウソ)にダマサれないようにすることじゃ。
ネットには、ウソだらけの情報が氾濫しています。情報を鵜呑みにすることなく、自分で調べるクセをつけましょう。