FXルールの作り方・決め方
FXルール、作ってますか?
ひとことで「FXルール」といっても様々ですね。売買ルールから資金管理ルール、マインドルールなど…。
生存率の低いFXマーケットに長くとどまって利益を出し続けているトレーダーならば、誰でも持っている「マイルール」。逆に言えばFXで勝てない大多数のトレーダーは、まともなルール1つすら持っていません。
今回は、FXルールにスポットを当てて解説していきます。
まず、FXルールってどんなモノ?っていうFX初心者向けに、一つの型をお見せします。これからお見せするのは、2009年に2ちゃんねる掲示板に書き込まれた誰かのルールです。当時、非常に興味深く読み、そしてその後の管理人のトレードにおける指針にもなった奥の深いルール。
518: Trader@Live! 投稿日:2009/02/19(木) 05:25:10 ID:GXk1VltP
Don’t even think about it. Just do it.
It’s the rule.あなたのマイルールを教えてください。
ちなみに私のマイルールは:
トレンド方向へ仕掛けよ。
スカ場に乗るな。(薄商い)
値とび場に乗るな。
押し合いに乗るな。
坂道に乗るな。
リバは揉み合いまってから。
長足も見よ。
博打をするな。
引用:2ちゃんねる
上に挙げたルールは、いわゆる取引における注意点のようなものですね。シンプルにまとまっていてなおかつ論理的であり本質を突いています。
現在でも十分に通用する有益なルールとしてまとまっています。今から10年以上も前に「2ちゃんねる」に投稿されたものとは思えませんね。普遍性のあるトレードルールです。
一つ一つの意味を考えてみましょう。
FXルール1「トレンド方向へ仕掛けよ」
説明不要ですね。ジョージ・ソロスも「trend is friend. 」(トレンドは友達だ)と述べているくらいに、相場のトレンドに逆らわず素直にトレンドに乗ることは極めて重要とされています。
あくまでも印象ですが、日本人はわりと逆張りトレードを好みますね。どうしてでしょうね。仮に逆張りで仕掛けるとしても、大きな時間足のトレンド方向へ同調する形で仕掛けるほうが勝率は高くなる傾向にあります。
”トレンド方向へ仕掛けよ”←このルールが先頭にあることの意味をよく考えましょう。
FXルール2「スカ場に乗るな(薄商い)」
スカとは「ハズレ」という意味です。スカ場は、ボラティリティが非常に低くほとんど動きがない状態の相場のことを指します。東京時間の午前中から午後にかけてなどは、たいていの場面でボラが低く、方向感がありません。いわゆる薄商い状態ですよね。
ボラの低い相場で仕掛けても、利幅が取れることはほぼありません。全く意味のないトレードになってしまいます。
FXルール3「値とび場に乗るな」
値とび場(値飛び場)は、文字通り値が飛ぶような激しい相場を指します。暴騰・暴落相場(フラッシュ・クラッシュ)ではよくみられますよね。
- 2019年正月早々のフラッシュクラッシュ(瞬間暴落)で焼き尽くされ阿鼻叫喚地獄と化したFX相場
- 殺人通貨「英ポンド」がまたもや瞬間暴落(Flash crash)
- ポンドの瞬間暴落(Flash crash)の犯人は日本人か
突発的にに発生するフラッシュ・クラッシュのような激動相場では、なすすべもなく瞬時にロスカットされてしまいます。一方で、ここぞとばかり相場を張るギャンブラーも少なからず存在します。しかしながら成功率は極めて低く、イッテコイでやられることもしばしば。
こんな日は傍観するに限ります。決して乗ってはいけません。
FXルール4「押し合いに乗るな」
押し合い相場とは、ボラの低いレンジ相場のことですね。ルール2の「スカ場に乗るな」と似ていますね。トレンドが出ていない相場はスルーし、傍観するということ。ボラがあってレートが動かなければ、そもそも利幅は確保できません。トレンドが発生するまで「待つ」ことが求められるわけです。
FXルール5「坂道に乗るな」
坂道とは、トレンドが踊り場もなグングン伸びている状態を指します。上昇トレンドであれば、陽線が何本も連続するような急激なトレンド状態です。
2020年2月19日から20日にかけて発生したドル円の暴騰も、坂道のような相場でしたね。ここで乗るのは勇気がいります。どこで止まるのかまったくわかりませんし、乗った瞬間、反転することもあり得るからです。
乗るならば、押し目を付けて再び高値を更新したタイミングなど…ですね。
ルールを投稿したユーザーは以下のように答えています。
どこで止まるか分からないので、乗らないことにしている。
大体、上がってとまったら売り、下がってとまったら買ってる。
よほど確信があったら、清水からバンジーするつもりで飛び乗ることもあるけど。
FXルール6「リバは揉み合いまってから」
リバウンドを狙った仕掛けを行うならば、もみ合い相場になるのを待て、というルールですね。もみ合い相場とは、レンジ状態を指します。ある一定の価格範囲の中で、上昇と下落を繰り返しながら推移し、相場の方向性が定まらない状態ですね。
上限下限での反発(逆張り)を狙うならば、しっかりとレンジ状態になったことを確認しろというルールです。
FXルール7「長足も見よ」
そのまんまですね。マルチタイムフレーム(MTF)思考を取り入れよ、という意味ですね。短期足だけを見ているとどうしても近視眼的になりがちです。長期足をチェックすることで、相場としてはどちらの方向へ向かっているのか、つまり大局を捉えることができます。
FXルール8「博打をするな」
最後のルールは「戒め」ですね。FX初心者は、ついつい博打のようなトレードをおこないがちです。取引ルールを決めていても、その場の雰囲気に飲まれてしまい、ルール無視の場当たり的なトレードをしてしまうのです。もはや投資ではなく、博打ですね。
博打トレードには利点はなにもありません。大抵は勝てないし、万が一勝ってしまうようなことがあれば、(俺って投資の才能があるのかも!)などと自分の能力を勘違いしてしまいます。
いつまでたっても投資初心者から抜け出すことができなくなります。
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取引ルール・資金管理ルール・マインドルールの3つを決めよう
いかがですか。2ちゃんねるに書き込まれたとあるトレーダーの取引ルール。
- トレンド方向へ仕掛けよ。
- スカ場に乗るな。(薄商い)
- 値とび場に乗るな。
- 押し合いに乗るな。
- 坂道に乗るな。
- リバは揉み合いまってから。
- 長足も見よ。
- 博打をするな。
このルールが正しとか間違っているとかは正直、どうでも良いのです。各人に合ったトレードルールを構築する必要性を述べているわけです。
まずは、人のルールを参考にしつつ、自分のトレードスタイルに合ったルールを模索してみてはどうでしょうか。
決めるべきルールは3種類。
- 取引ルール
- 資金管理ルール
- マインドルール
この中で最も重要なものは、2番の「資金管理ルール」です。資金管理ルールがしっかり決まっていなければ、そもそもトレードルールも曖昧になってしまいます。トレードルールは資金管理ルールの枠組みによって大きく変わるからです。
あなたの資産(元金)の中から、1回のトレードでどれくらいのお金を市場のリスクに晒すのか?そのリスクでトレードできる具体的な手法は何なのか?まずは資金管理ルールを構築することからスタートすることをおすすめします。
その上で、あなたの資金管理ルールにマッチした取引ルールを模索し構築する。この流れです。
最後はマインドルール。マインドルールは、自身を律するための決め事です。先に挙げたルールの中では、「博打をするな」などがそうですね。
”自分の理解できないものには投資しない”というルール
こんな有名なルールもあります。ウォーレン・バフェットの格言です。
ルール1:絶対に損をしない
ルール2:ルール1を必ず守ること
ルール3:自分の理解できないものには投資しない
中でもルール3「自分の理解できないものには投資しない」。←これ極めて重要です。多くの情報弱者が中身のよくわからない投資案件に乗っかり、結果的にカモられています。FXにおいても、ロジック非公開の投資手法やEA(自動売買ツール)に飛び乗って、大切な資産を失う残念な人が後を絶たないのです。
そもそもロジック非公開という時点で「自分の理解できないもの」なのだということを理解すべき。そんなものにあなたの大切な資産を投じること自体が、もはや投資ではないのです。博打です。
これら参考になりそうなルールをネットや書籍からピックアップし、自分に対する戒めとしてオリジナルルール化し自室の壁に貼っておきましょう。