あなたは”外国為替市場で取引している”と勘違いしていないか?
ご質問をいただきました。
時間ごとに外国為替市場が西へと移動するイメージでしょうか?
そうすると私たちは時間経過とともに市場を移動しながら取引をしているってことですか?
ポジションを持っていても、時間とともに他の市場に自動的に切り替わっているのか、よくわかりません。
大きな勘違いをされていますね。
まず大前提として、以下の事実があります。
FX会社の中にある”外国為替市場を模したヴァーチャル空間”で取引をしている
え?でも実際に通貨を取引してるよ?
そうですね、あなたはFX会社に口座を開設して、日々ドル円やユーロドルなどを取引しているでしょう。
でも、それはヴァーチャル(仮想空間)です。FX会社の中にだけ存在する”外国為替市場を模したヴァーチャル空間”で、取引をしているにすぎません。
まさに、VRゲームと同じです。リアルに作られた仮想空間で、為替取引のマネゴトをしている…それがFX取引の真実です。
そもそも、為替市場は金融機関しか参加できません(インターバンク市場)。銀行同士が相対取引をする場、それが為替市場の実際です。
私たちの投資したお金が為替市場に直接流れ込んでいるわけではないのです。
では私たちが日々おこなっているFX取引とはなにか?それこそが、為替市場を模したヴァーチャル空間での取引です。
それぞれのFX会社は、実際の為替市場のレートの動きを精巧に模倣し、全く別の(偽の)為替市場をヴァーチャル空間上に作っています。つまり、FX会社の数だけヴァーチャル空間が存在するということ。
あなたがGMOクリック証券で取引しているならば、それはGMOクリック証券が独自に作ったヴァーチャル為替市場で為替取引のマネゴトをしていることになります。
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私たちは、実際のマーケットを”精巧に模倣”したものを見ているだけ…
あなたは、本物の為替市場を精巧に模した”ニセモノの為替市場”で通貨の取引をしている。これがFX取引の”真実”です。
「あなた」と「FX会社」の二者間での取引であり、「あなた」と「為替市場」の取引ではありません。FX取引が相対取引と呼ばれる所以はここにあります。
私たちがFX業者を通じて通貨を売買しても、実際の巨大な「外国為替市場」に直結しているわけではありません。FX業者が私たちに提供しているプラットフォーム(為替チャート)は、実際のマーケット(インターバンク市場)を精巧に模倣したものにすぎないからです。
つまり、実際の外国為替市場は別のところに存在し、私たちがパソコンの画面で目にする為替チャートは、ヴァーチャル(仮想世界)なのですね。
まさに映画『マトリックス』の世界と同じです。FX取引は虚構なのです。あまりにも精巧に模倣しているから、私たちはそれを現実と勘違いしてしまうのですね。
FXを始めたての頃は、世界の巨大な為替マーケットと取引しているような錯覚に陥りますが、実は極めて局所的かつヴァーチャルな取引をしているにすぎません。FX業者が支配する仮想世界で、提示されたレートに従ってヴァーチャルな取引をしているだけなのです。
それぞれのFX会社が独自のヴァーチャル為替市場を作って営業しているからこそ、レートが会社ごとに微妙に異なるのです。
一部の業者でレート操作がたびたび起きる要因は、FX会社が独自のヴァーチャル為替市場を作って営業しているからです。独自の仮想空間だからレート操作も自由です。
リアルな取引所が存在する株取引とは、市場の性質がまったく異なることがわかるでしょう。
もちろん、本物の為替市場を精巧に模しているので、どの会社のヴァーチャル空間も似たりよったりにはなります。なぜなら、本物の為替市場とレートがかけ離れていれば、ユーザーの不信感を買いますよね。だから、どの会社のレートの本物の為替市場と同じようなレートの動きをするわけです。
あなたがどれほど望んでも外国為替市場で通貨を取引することはできない
つまり、あなたがどれほど望んでも外国為替市場で通貨を取引することはできないのです。
あなたや私ができることは、FX会社が提供する「ニセモノの外国為替市場」で通貨の取引のマネ事をすることです。これこそが相対取引の本質です。
そう考えると、東京市場がどうのこうのとか、ロンドン市場で取引するとか、NY市場の開場を待つとか、バカバカしい話だと思いませんか?
FX取引は虚構です。
それをわかった上で、取引をすること。とても大切です。