【今さら聞けない】ロスカットってなんだろう?
FX取引を始めると、あちらこちらで「ロスカット」というワード耳にするようになります。
- ”ロスカットされて吐き気が止まらない…”
- ”朝起きたら、強制ロスカットされてて200万円がゼロに…”
- ”寝落ちしてたらロスカット、証拠金終了(泣)”
- ”相場急変で強制ロスカットされてた…”
- ”ロスカットで消えた俺の250万円返してくれー!”
- ”たった30分で強制ロスカット食らって発狂”
SNSでも、”強制ロスカット”を不運であるかのような書き込みを多数目にするじゃろ。
ネガティブなイメージを持ちがちなロスカットじゃが、本質はその逆なのじゃよ。
そもそもロスカットとは何でしょうか?本質的な意味を理解していないFXトレーダー(特に初心者)が多いように感じます。
ロスカットを正しく定義するならば以下の通り。
あなたの保有中ポジションは、レート変動のたびに未確定損益も変動します。FX会社は、未確定損益を含めたあなたの口座資金の安全性をリアルタイムで計算しています。
含み損が口座資金を大きく毀損する可能性が高まった際、あなたの口座を守るために(損失拡大を防ぐために)マイナスポジションが自動的に精算されるわけです。これが強制ロスカット。
つまり、ロスカットはあなたの資産を守るための最後の砦(とりで)なのです。
ロスカットは国が定めた顧客保護ルール(安全装置)だ
そもそもロスカット・ルールは、国がFX会社に対し整備・遵守を義務付けています(2009年7月31日 金商業等府令第123条第1項第21号の2、第21号の3、第3項、第4項、第5項)。
つまりロスカット・ルールは、消費者保護の観点から法整備されたわけです。FX会社が意地悪(お金を没収)をしているわけではないのですね。
ロスカット・ルールは、安全装置なんだね!
その通りじゃ。
FX投資家のお金を守るための大切な仕組みなのじゃよ。
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ロスカットの基準となるのが証拠金維持率
ロスカットがいつ発動されるのか?その基準となるのが証拠金維持率です。
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証拠金維持率のパーセンテージで顧客口座の安全性(健全性)を測り、証拠金維持率が一定水準を下回った場合、強制ロスカットが自動的に発動されます。例えばGMOクリック証券では次の通り。
証拠金維持率 | |
100%未満 → | 追証発生 |
50%未満 → | 強制ロスカット執行 |
ご覧の通り、証拠金維持率が50%を下回ると、強制ロスカットが発動されます。
強制ロスカット発動の基準は、FX会社によって異なります。GMOが50%と定める一方で、みんなのFXは100%を基準していたり、同一FX会社でもコースによって複数のルールがあるなど、様々です。
通常、ロスカット水準が高いほど、顧客側の損失は抑えられます(消費者保護として有効度が高い)。一方で、ロスカット水準が高ければロスカットが発動しやすいというマイナス面もあることを忘れてはいけません。
ロスカット・ルールは万能ではない
ロスカット・ルールは消費者保護のための仕組みであり、整備・遵守が各社に義務付けられていますが、万能ではありません。つまり、必ずロスカットが機能するという保証はないのです。
フラッシュ・クラッシュ(瞬間暴騰・暴落)のような現象が発生したり、一時的にボラティリティ(流動性)が低下するなどしてレートが飛び、約定できないケースが稀にあります。
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損切りライン(SL)を定めていても約定せずに、一気に損失が拡大するケースも過去には何度も起きています。ロスカットの自動注文(反対売買注文)すら瞬時に超えて、あっというまに口座がマイナスに…などというケースも過去に何度も起きています。
ロスカット制度を盲信してはだめじゃよ。
最終的には自分自身でリスクをコントロールする必要があるのじゃ。
あくまでも、事前に用意された安全装置のひとつとして捉えておき、自分のお金は自分で守るという意識でFXに取り組むようにしましょう。