厳密に言えば東京市場、ロンドン市場、NY市場など存在しない…
ところで、FX市場って東京市場・ロンドン市場・ニューヨーク市場の3箇所なんだよね?
ほほほ。
厳密に言えば東京市場、ロンドン市場、NY市場など存在しないぞ。
そもそも市場と呼ばれる特定の場所や建物などないのじゃ。
FX初心者が勘違いしやすいのですが、FX取引をおこなっている取引所(建物)はこの世に存在しません。
外国為替市場ってどこにあるの?FX始めるから一度見学しときたいんだけど…でも解説しましたが、外国為替市場というリアルな場所は現実に存在せず、電子取引(取引情報を電磁的方式により授受する取引)や電話によってのみ「売った!買った!」の売買がおこなわれているのです。極論を言ってしまえば、「ヴァーチャル空間」です。
では東京市場とは何なのか?
ロンドン市場とはどういう意味なのか?
NY(ニューヨーク)市場は何を指し示しているのか?
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各市場の名称は「取引が活発になる時間帯」を示しているに過ぎない…
極論を述べれば、各市場の名称はたんに「時間帯」を示しているだけです。
つまり…
- 東京市場は、日本時間(現地時間9時〜17時)を示している
- ロンドン市場は、イギリス時間(現地時間8時30分〜16時30分)を示している
- NY市場は、アメリカ時間(現地時間9時〜16時)を示している
各エリアで取引が活発に行われる時間帯を、その地域の名称をつけて「市場」と呼んでいるだけなのですね。
ロンドン市場がオープンするのは、現地時間8時30分〜です。これは日本時間でいうところの16時30分(夏時間)です。NY市場がオープンするのは、現地時間9時です。これは日本時間でいうところの22時(夏時間)です。
この3つの時間帯で取引が活発になるので、それぞれの時間帯を「東京市場」「ロンドン市場」「NY市場」と呼んでいるわけです。私たちFXトレーダーが、
午前中は東京市場で取引をするわ。
夕方からはロンドン市場に移動して取引をするわ。
夜の10時からはNY市場に移動して取引するわよ。
と、各市場を移動しながら取引をしているわけではありません。なぜなら「取引所」は存在しないからです。
私たちは、ヴァーチャルな空間でFX取引をおこなっているのです。ですので時間帯が変わろうと市場の呼び名が変わろうと、やっていることは特定のFX会社とのヴァーチャル取引にすぎません。
私たちがFX業者を通じて通貨を売買しても、実際の巨大な「外国為替市場」に直結しているわけではありません。FX業者が私たちに提供しているプラットフォーム(為替チャート)は、実際のマーケット(インターバンク市場)を精巧に模倣したものにすぎないからです。
つまり、実際の外国為替市場は別のところに存在し、私たちがパソコンの画面で目にする為替チャートは、ヴァーチャル(仮想世界)なのですね。
まさに映画『マトリックス』の世界と同じです。FX取引は虚構なのです。あまりにも精巧に模倣しているから、私たちはそれを現実と勘違いしてしまうのですね。
FXを始めたての頃は、世界の巨大な為替マーケットと取引しているような錯覚に陥りますが、実は極めて局所的かつヴァーチャルな取引をしているにすぎません。FX業者が支配する仮想世界で、提示されたレートに従ってヴァーチャルな取引をしているだけなのです。
時間帯も、「何時から何時までが東京市場」と明確に定められているわけではなく、時間経過とともに徐々に為替取引参加者が変わっていっているのです。為替は24時間動いていて、かつ取引所が存在しないので、当然ですね。
東京、ロンドン、NYだけではありません。為替取引は世界中でおこなわれているため、もっと多くの金融市場(参加者)が存在します。
アジア・ユーラシア圏
- ウェリントン(ニュージーランド)
- シドニー(オーストラリア)
- 東京(日本)
- 香港(中国)
- 上海(中国)
- シンガポール(シンガポール)
- ニューデリー(インド)
- ドバイ(ドバイ)
- モスクワ(ロシア)
ヨーロッパ圏
- フランクフルト(ドイツ)
- チューリッヒ(スイス)
- パリ(フランス)
- ロンドン(イギリス)
- ヨハネスブルグ(南アフリカ)
北アメリカ圏
- ニューヨーク(アメリカ)
- シカゴ(アメリカ)
- トロント(カナダ)
さらに、土日も取引される中東市場も存在します。為替取引は地球規模で行われているのです。
東京市場、ロンドン市場、NY市場|まとめ
まとめると、東京市場・ロンドン市場・NY市場とは、それぞれの国(エリア)の時間帯(ゾーン)で取引が活発になることを示しているということ。
為替取引は平日24時間行われていていて、取引の主戦場が地球の回転に合わせて移動しているということ。
とはいえ、FX取引はあくまでもヴァーチャルなので、我々が取引エリアを移動しているわけではないということ。
結局は、ヴァーチャルじゃからエリアやゾーンが変わってもFX取引の本質は変わらないのじゃよ。
あくまでもFX会社とあなたとの一対一の取引(相対取引)なのじゃからの。