”レバレッジと損益の関係がよくわかりません。”
FX初心者が混乱するポイントの一つが、レバレッジとロット(ポジションサイズ)、そしてpips(損益)の関係です。
- レバレッジ
- ロット(ポジションサイズ)
- pips(損益)
先日、以下のようなご質問をいただきました。
レバレッジと損益の関係がよくわかりません。
レバレッジを大きくすると損益も大きくなるということでしょうか?
”FX初心者あるある”ですね。
先に結論から申し上げると、損益額の大小はレバレッジではなく値幅とロット数のみで決まります。
損益額の大小はレバレッジではなく、値幅とロット数(ポジションサイズ)のみで決まるのじゃよ。
つまり…損益額を決定する要因は以下の2つ。
- 値幅(損益pips)
- ロット数(ポジションサイズ)
そして、質問にある”レバレッジ”とは、必要証拠金と預託証拠金の比率にすぎません。噛み砕いて説明すると”保証金や証拠金を担保に借金して自己資金を膨らませて投資をする方法”です。
レバレッジとは、必要証拠金と預託証拠金の比率にすぎないのじゃ。
じゃから、レバレッジを変えても、損益額には直接影響しないのじゃよ。
なんとなくわかったようなわからないような…という感じですよね。
ポジションサイズと値動きが同じならば、レバレッジに関係なく損益額は同じである
具体例(米ドル円)を出して詳しく解説しますね。
USD/JPY(米ドル円)で解説
現在レートが、1ドル=100.00円とします。
100.00円で10,000通貨を買い、100.05円にレートが上昇しました。損益を計算しましょう。計算式はこちら。
損益 = 値幅 ✕ ポジションサイズ
つまり…
損益= 値幅 ✕ ポジションサイズ
損益=(100.05円ー100.00円)✕10,000通貨
損益= 0.05円 ✕ 10,000通貨
損益= 500円
損益は500円です。この損益を算出するにあたってレバレッジは一切関係ありません。
損益に影響を与えるのは、値幅とポジションサイズの2つだけじゃ。
ではレバレッジはこの取引にどのように影響するのか?それはあなたが用意した掛け金(必要証拠金額)をどれくらい膨らませたか(=実効レバレッジ)によります。
先の取引で解説すると…
1ドル=100.00円で10,000通貨を買い、100.05円にレートが上昇しました。
この取引であなたは10,000通貨を購入しています。つまり10,000ドル(日本円にして100万円)です。
10,000通貨(100万円)を購入するためにあなたが用意した掛け金(証拠金)が10万円だった場合、レバレッジは10倍になります。
100万円 ÷ 10万円 = 10(倍)←レバレッジ
10万円の掛け金で100万円のゲームをしたので、レバレッジは10倍ですね。10万円の掛け金で500円の利益を得たわけです。
あなたが掛け金(証拠金)を5万円しか出さなかったら、レバレッジは20倍です。
100万円 ÷ 5万円 = 20(倍)←レバレッジ
5万円の掛け金で500円の利益を得たので、投資効率は良いですね。レバレッジを20倍にしたからです。
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レバレッジの大小は損益額に影響を与えない
レバレッジが10倍でも20倍でも(1倍でも100倍でも)先の取引における損益(利益)は500円のままです。
取引結果(損益)には一切影響を与えません。
レバレッジが10倍でも20倍でも、ポジションサイズと値幅が同じならば、取引損益額(=500円)は変わらないのじゃよ。
レバレッジを上げれば取引に必要な掛け金(証拠金)が少なくなるだけです。
まとめると…
極論だが、レバレッジなどどうでもいい…
整理すれば、シンプルになって理解しやすいと思うのですが、レバレッジ概念ありきで考えると混乱するFX初心者が多いようです。
レバレッジは後から計算するものであり、先にレバレッジいくらで取引しよう…という感覚は間違っています。
1取引における損失許容金額からロット数(ポジションサイズ)を算出する手順を踏めば、レバレッジはほとんど意識する必要のないものです。結果的にこの取引のレバレッジは○○だった…という感覚です。
レバレッジありきで考えるからややこしくなるのです。極論ですが、レバレッジなど、どうでも良いのです。FX初心者は考える必要すらありません。
極論じゃが、レバレッジなどどうでも良いぞ。
そんなことより考えなくてはいけないのは、1トレードにおける最適なポジションサイズじゃ。
正しいポジションサイズを守ることができるならばレバなど意識しなくても良いのじゃよ。
正しい資金管理において、レバレッジ思考は百害あって一利なしです。そもそも損失許容額から最適なポジションサイズを算出して常に取引していれば、レバレッジを意識する必要はなくなります。
でも、レバレッジを意識しないとロスカットリスクとかあるんじゃないの?
そもそも強制ロスカットは、その取引における退場を意味するのじゃよ。
退場する可能性がある取引をしている時点で、正しい資金管理ができていないという証拠じゃよ。
正しい資金管理においては、自発的な損切りはあっても強制ロスカットはまずありえないのじゃ。
レバレッジのことで頭を悩ませるよりも、正しい資金管理を学びましょう。