シンフォニー投資詐欺事件主犯に対し懲役14年の判決
このブログで何度もお伝えしてきた「シンフォニー」事件ですが、ようやく判決が出ました。
懲役14年と非常に重たい判決です。
FX投資詐欺で懲役14年=117億円集金の元経営者-名古屋地裁
外国為替証拠金取引(FX取引)への虚偽の投資名目で約117億円が集められたとされる事件で、詐欺と所得税法違反罪に問われた投資セミナー運営会社「シンフォニー」元実質経営者、I被告(49)ら2人の判決が17日、名古屋地裁であった。奥山豪裁判長は「被害は甚大で悪質さは際立っている」と述べ、I被告に懲役14年(求刑懲役15年)、追徴金は2人で計約14億7700万円(求刑追徴金約15億5300万円)を言い渡した。
奥山裁判長は、シンフォニーは会員同士のネットワークで新規会員を募り、集めた金は一切運用していなかったなどと指摘。「専門的知識のない被害者が詐欺の疑念を抱くのは容易でなく、組織性、計画性、勧誘方法の巧妙さは高度」と述べた。
判決によると、I被告らは2010~15年、会員を介して「月利3%程度の運用実績がある」などとうそを言い、FX投資名目で全国の男女162人から計約19億円をだまし取った。
11~13年には、集めた金から船舶購入や前妻の生活費に充てた約2億円をI被告の所得として申告せず、所得税約7200万円を免れた。(2017/03/17-17:36)引用:時事ドットコムニュース
シンフォニー事件に関するこれまでの記事はこちらです。
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懲役14年というのは非常に重たい判決
刑法で定められた詐欺罪の刑罰は、10年以下の懲役です。しかし今回は求刑15年、判決14年、さらには主犯格二人に対し約14億7700万円という追徴金が課せられました。
事件の悪質さとその社会的影響を勘案した上での判決ということなのでしょう。
シンフォニー被害者の方々の心情を察すれば、これでも溜飲が下がるとは思えませんが、詐欺被害事件の裁判としてはかなり思い切った判決です。
そういえばAIJ投資顧問の年金資産消失事件(2000億円が消失)の裁判においても、主犯の浅川和彦氏(AIJ投資顧問社長)に対して懲役15年の判決が出ていましたね(追徴金は約156億円)。
追徴金14億円を死ぬまで払い続けることになるI被告
追徴金も14億円と非常に大きな額が言い渡されました。
追徴金は非免責債権に該当するため、支払う能力がなく自己破産しても一生ついてまわることになります。つまり主犯格の二人には追徴金14億円を死ぬまで払い続けることになるわけです。
I被告は14年も牢獄に入れられ(おそらく10年くらいで仮出所か?)、出所後も14億円の追徴金を支払うために死ぬまで働き続けることになります。
なんとも割に合わない犯罪だと思いませんか?