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FX投資コラム

”ハイレバ取引は相場が少しでも逆方向に動いただけでロスカットされるから危険!”←ウソです

”ハイレバ取引は相場が少しでも逆方向に動いただけでロスカットされるから危険!”←ウソです

”ハイレバ取引は相場が少しでも逆方向に動いただけでロスカットされるから危険!”←ウソです

レバレッジの記事に対して連日ご質問をいただいています。”適切な資金管理さえできていればレバレッジは気にしなくて良いですよ”とお伝えしているのですが、ネットで様々な情報に触れると何が真実かわからなくなってしまうのでしょう。こんなご質問をいただきました。

男性

ハイレバ取引は相場が少しでも逆方向に動いただけでロスカットされるから危険だと言われたのですが、これは正しいのでしょうか?

たしかに、同じような情報はよく見かけます。

結論から言えば、『正しくない』です。より正確に述べるならば『前提条件としての情報が抜け落ちているから正しくない』です。

なぜ正しくないのかを解説します。

意図的なポジショントークにダマサれるな!

”ハイレバ取引は相場が少しでも逆方向に動いただけでロスカットされるから危険”と主張する人々がよく使う事例がこちら。

二人のFXトレーダーがいます。

まずはAさん。

必要証拠金10万円で、ドル円を1万通貨、買いました。

Aさんの必要証拠金に対するレバレッジは次の通り。

Aさんのレバレッジは10倍

  • 必要証拠金に対するレバレッジ…10倍(1万通貨✕100円÷10万円)

次にBさんです。

必要証拠金1万円で、ドル円を1万通貨、買いました。

Bさんの必要証拠金に対するレバレッジは次の通り。

Bさんのレバレッジは100倍

  • 必要証拠金に対するレバレッジ…100倍(1万通貨✕100円÷1万円)

さて、二人ともドル円100円のタイミングで買いポジションを持ったとします。

1ドル=101円になりました。AさんもBさんも利益(含み益)が出ますね。どちらも1万通貨を取引して1円の値幅のプラスなので…

  • Aさんの含み益…1万円
  • Bさんの含み益…1万円

二人とも1万円の利益(含み益)が出ました。その時の二人の証拠金の変化は?

  • Aさんの証拠金額…10万円→11万円
  • Bさんの証拠金額…1万円→2万円

さて、今度はレートが逆方向に動いたケースを想定しましょう。

1ドル=99円(▲1円)になりました。AさんもBさんも損失(含み損)が発生。どちらも1万通貨を取引して1円の値幅のマイナスなので…

  • Aさんの含み損…▲1万円
  • Bさんの含み損…▲1万円

二人とも1万円の損失(含み損)です。その時の二人の証拠金の変化は?

  • Aさんの証拠金額…10万円→9万円
  • Bさんの証拠金額…1万円→0円

Aさんは10万円が9万円に減るだけですが、Bさんは証拠金1万円がゼロになる前に強制ロスカット発動によってポジションが精算されてしまいます。

Aさんは含み損のままレートが回復するタイミングを待つことも可能ですが、Bさんはそのチャンスすらなく、あっという間にロスカットとなるのです。

ご覧の通り、ハイレバ取引の最大のリスクは、レート逆行の際にロスカット(強制決済)される可能性が高まることです。だから危険なのです。

結論:レバレッジは必ず低くして取引しましょう。

以上

FX博士

この説明(↑)は、”ハイレバは危険”と思い込ませるためのミスリードじゃよ。

決して信じてはいかんぞ。

実際にネットで解説されていた文章をほぼそのまま転記しています。数字は多少違えど、似たような解説は多く見受けられます。

いかがですか?一見、至極真っ当な論理に見えますよね。

しかしこれは、結論ありきの作為的な解説(ロジック)であり、正しくありません。鵜呑みにしてはいけません。

上の解説には重要な前提条件が抜け落ちていて、そもそも現実的ではないのです。

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抜け落ちている重要な前提条件とは?

FX中級者以上ならばすぐにピンときたはずです。

抜け落ちていた重要な前提条件は『口座資金量』です。そもそもどれくらいの資金をFX口座に入れていたのか?が曖昧なまま論じられてます。

では、『口座資金量』を設定した上で、もう一度上の論理を整理し直してみます。

二人のFXトレーダーがいます。

まずはAさん。

【Aさん】
口座資金は30万円
必要証拠金10万円でドル円を1万通貨を取引した

Aさんの必要証拠金に対するレバレッジは次の通り。

Aさんのレバレッジは10倍

  • 必要証拠金に対するレバレッジ…10倍(1万通貨✕100円÷10万円)

次にBさんです。

【Bさん】
口座資金は30万円
必要証拠金1万円でドル円を1万通貨を取引した

Bさんの必要証拠金に対するレバレッジは次の通り。

Bさんのレバレッジは100倍

  • 必要証拠金に対するレバレッジ…100倍(1万通貨✕100円÷1万円)

さて、二人ともドル円100円のタイミングで買いポジションを持ったとします。

1ドル=101円になりました。AさんもBさんも利益(含み益)が出ますね。どちらも1万通貨を取引して1円の値幅のプラスなので…

  • Aさんの含み益…1万円
  • Bさんの含み益…1万円

二人とも1万円の利益(含み益)が出ました。その時の二人の口座資金の変化は?

  • Aさんの証拠金額…30万円→31万円
  • Bさんの証拠金額…30万円→31万円

さて、今度はレートが逆方向に動いたケースを想定しましょう。

1ドル=99円(▲1円)になりました。AさんもBさんも損失(含み損)が発生。どちらも1万通貨を取引して1円の値幅のマイナスなので…

  • Aさんの含み損…▲1万円
  • Bさんの含み損…▲1万円

二人とも1万円の損失(含み損)です。レバレッジの差が10倍だったとしてもポジションサイズ(1万通貨)と利幅(1円)が同じなので資金の変化は同じです。

その時の二人の口座資金の変化は?

  • Aさんの証拠金額…30万円→29万円
  • Bさんの証拠金額…30万円→29万円

Aさんはレバレッジ10倍、一方Bさんはレバレッジ100倍で取引したにもかかわらず、レートが逆行した際の口座資金の変化(マイナス)は同じでした。

つまり、証拠金に対するレバレッジがどれほど高くても、リスクは同じなのです。

取引リスクの大きさは、常に、全口座資金量に対してどれくらいのサイズのボジションを持つかで決まります。証拠金に対するレバレッジを100倍にしようが800倍にしようが、取引する通貨量が同じならば損失リスク(損失スピード)は同じなのです。

以上

いかがでしょうか?

Bさんは100倍というハイレバで取引しましたが、最終的な口座資金の変化はAさんと同じ29万円でした。

『実効レバレッジ』と『証拠金に対するレバレッジ』、『証拠金維持率の変化』についても詳しく分析してみましょう。

”証拠金に対するレバレッジ”を計算

まずは『証拠金に対するレバレッジ』。

証拠金に対するレバレッジは以下の通りでした。

  • Aさん…10倍(1万通貨✕100円÷10万円)
  • Bさん…100倍(1万通貨✕100円÷1万円)

BさんはAさんの10倍のレバレッジ(ハイレバ)をかけて取引していますね。

しかし、証拠金に対するレバレッジをどれだけハイレバ(例えば100倍、200倍、800倍)にしようと、同一値幅・同一ポジションサイズ(ロット数)ならば、損益は同じです。

【重要】ポジションサイズと値幅が同じならば、レバレッジに関係なく損益額は同じである
”レバレッジと損益の関係がよくわかりません。”FX初心者が混乱するポイントの一つが、レバレッジとロット(ポジションサイズ)、そしてpips(損益)の関係です。 レバレッジ ロット(...

つまりAさんもBさんも損益は±1万円で同一です。

”実効レバレッジ”を計算

次に実効レバレッジを基準に二人の取引を精査します。計算式は以下の通り。

  • 実効レバレッジ = ポジション評価額(ポジションサイズ ✕ レート) ÷ 全口座資産

実効レバレッジの目安ですが、FX会社の多くは3倍前後を推奨しています。

まずはAさん。

Aさんの実効レバレッジ

  • 実効レバレッジ…3.3倍(=100円✕1万通貨÷30万円)

次にBさん。

Bさんの実効レバレッジ

  • 実効レバレッジ…3.3倍(=100円✕1万通貨÷30万円)

ご覧の通り、AさんもBさんも実効レバレッジは3.3倍です。

多くのFX会社がアドバイスする『実効レバレッジは3倍前後が適切です!』から逸脱していません。つまりAさんだけでなく、ハイレバ取引(レバ100倍)をしたBさんも安全な取引をしていたことになりますね。

証拠金維持率の変化

Aさん

  • 資産30万円、証拠金10万円で1万通貨を取引(レバ10倍)
    1円下落で損益は▲10,000円
    資産30万円に対する損失の割合は…3.3%
    証拠金維持率の変化…300%➔290%

Bさん

  • 資産30万円、証拠金1万円で1万通貨を取引(レバ100倍)
    1円下落で損益は▲10,000円
    資産30万円に対する損失の割合は…3.3%
    証拠金維持率の変化…3000%➔2900%

※証拠金維持率=資産評価額 ÷ 取引必要証拠金 ✕ 100 (ここでは簡略化した計算式を使用)
※厳密に計算する場合、証拠金維持率を算出するためのポジション必要証拠金額はリアルタイムで変動するため、実際の数字は異なります。ここでは分かりやすく計算を簡略化して解説しています。

Aさんは300%から290%への変化。一方Bさんは3000%から2900%への変化です。Aさんよりも、100倍のハイレバで取引したBさんの方が証拠金維持率には余裕があります。

つまりレバレッジ100倍のBさんのほうが、Aさんよりロスカットリスクが低い(ロスカットまでの距離が遠い)という結果となりました。

ハイレバ取引とロスカットリスクは直接的には無関係であることを理解しよう

最初の質問に戻りましょう。

男性

ハイレバ取引は相場が少しでも逆方向に動いただけでロスカットされるから危険だと言われたのですが、これは正しいのでしょうか?

回答はもうおわかりですね。

FX博士

ハイレバ取引とロスカットリスクは直接的には無関係なのじゃよ。

証拠金に対するレバレッジを100倍にしようが800倍にしようが、取引する通貨量が同じならば損失リスク(損失スピード)は同じなのじゃよ。

しつこいようですが、取引リスクの大きさは、常に、全口座資金量に対してどれくらいのサイズのボジションを持つかで決まります。レバレッジは関係ありません。ハイレバレッジであろうとローレバレッジであろうと、口座資金量に対して過大なポジションを持てばリクスが高まる…これだけの話なのです。

”レバレッジの嘘”から目を覚ましてください。

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