チャネルライン最強説を考察してみる
ネットを巡回していると、
◯◯最強!
◯◯が鉄板!
◯◯を今すぐ取り入れろ!
◯◯こそが聖杯!
結局◯◯にいきつく!
などと様々なテクニカルについて言及されていますよね。どのテクニカル指標が最強なのか?結論から言えば、それは各トレーダーのストラテジーに依る…ってことになります。
今回は、そんな◯◯最強説の中の一つ、チャネルライン最強説について考察してみます。Googleで”チャネルライン”とワードを入れるとサジェスト(検索候補)に”最強”と出ていきます。つまり、”チャネルライン 最強”と検索するユーザーが多い事実を示しています。
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ではチャネルラインがどれほど最強なのか?その根拠はなんなのか?調べていきます。
そもそもチャネルラインとは?
そもそもチャネルラインって何でしょうか?ざっくり解説すれば次の通り。
トレンドラインとその反対側に平行に引いたライン(つまり2本のライン)で構成されたものをチャネルラインと呼びます。
画像で説明するとこちら。
トレンドラインと平行に引くラインのことを、パラレルライン(Parallel Line)と呼びます。
極めてシンプルですね。最初に引くトレンドラインですが、ヒゲを意識するかしないかは、各人の判断によります。トレンドラインに並行に引いたラインと合わせて、チャネルラインと呼びます。
さて、チャネルラインを引く目的はなにでしょうか?
ラインを引く最大の理由は、相場の複雑で不規則な波(ノイズ)の中から一定の規則性(パターン)を見出すことにあります。つまり、第一に環境認識のためににチャネルラインを描写するわけです。
あくまでも環境認識を第一の目的にしてチャネルラインを活用する…これが一般的ですね。
チャネルライン最強説の根拠とは?
ここから本題です。ではチャネルライン最強説とは、なにをもってして最強なのか?
それはチャネルラインが最もシンプルな環境認識法(上昇・下落・レンジ判断)であると同時に、仕掛け&手仕舞いのタイミングを明確に示してくれるという点にあります。
- 最もシンプルかつ明確な環境認識法であること
- 仕掛けや手仕舞いのタイミングを明確に示してくれること
チャネルラインが最もシンプルかつ明確な環境認識法
チャート上にチャネルラインを引くだけで、現在の相場が上昇中なのか、下落中なのか、それともレンジなのかを明確に示してくれます。チャネルラインはその傾きから以下の3つにわけられます。
- Up Channel(上昇チャネル)
- Down Channel(下落チャネル)
- Ranging Channel(レンジチャネル)
Up Channel(上昇チャネル)
Up Channel(上昇チャネル)は上向きの取引ゾーンであり、そのゾーン幅に合わせるかのように価格が高値と安値を形成していきます。安値同士を繋ぐ下のラインがトレンドラインであり、並行する上のライン(高値と高値を結ぶライン)がパラレルラインです。
Down Channel(下落チャネル)
Down Channel(下落チャネル)はその逆ですね。下向きの取引ゾーンであり、そのゾーン幅に合わせるかのように価格が安値と高値を形成していきます。高値を結ぶ上のラインがトレンドラインであり、そのラインと並行に安値を結ぶ線がパラレルラインとなります。
Ranging Channel(レンジチャネル)
Ranging Channel(レンジチャネル)は、上のチャートの通り、2本のラインがほぼ水平に近い状態で描写されるものです。いわゆるレンジ状態、ヨコヨコ状態を示します。
ちなみに上のMT4チャートに描写しているチャネルラインは、無料のインジケーターSHI_Channel.mq4を使っています。SHI_Channel.mq4は自動的にチャネルラインを描写してくれるツールです。詳しくは『Channels.mq4』を他のチャネルライン自動描写インジケーターと比較してみるをご覧ください。
ご覧の通り、チャネルラインを引くだけで、なんとなく相場の方向性がわかりますよね。
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チャネルラインによって仕掛けや手仕舞いのタイミングが明確になる
もう一つの利点である、仕掛け手仕舞いタイミングを明確に示すとはどういう意味か?
これは2本のライン(トレンドラインとパラレルライン)がそれぞれ、そのままサポートライン・レジスタンスラインになり、ゾーニングされた中でのカウンタートレード、そしてブレイクアウトトレードが可能になるのですね。
チャネルラインからのカウンタートレード
まずはカウンタートレードから。Up Channel(上昇チャネル)を描写している場合は、下のライン(トレンドライン)がサポートとなり、そのサポートでレートが反発したタイミングで買いで仕掛けることができそうですよね。
下側のライン(トレンドライン)でレートが反発し上昇を確認して買いで仕掛けるのがベターですね。手仕舞いのタイミングはセンターライン(点線)か、その上のパラレルラインへのタッチとなります。
下落チャネルにおいてはその逆です。上のラインがレジスタンスラインになりますね。
上のラインでの反発を確認して売りで仕掛ける。そして手仕舞いはセンターライン(点線)もしくは下のラインへのタッチとなります。
トレンドが継続する限りにおいては、このチャネルライン内での反発(カウンター)トレードは有効です。
チャネルラインからのブレイクアウトトレード
チャネルライン内でレートが収まり続けることはありません。必ずどこかのタイミングで相場転換が起こります。そのタイミングを見極める際もチャネルラインは有効です。
チャネルラインを逆方向にブレイクすることで、ブレイクアウトで仕掛けることも可能になります。
下のラインでの反発を予想していたが、反発せずにそのままズドンと下抜けした場合、チャネルラインを下方ブレイクしたと考えられますね。この場合、売りでENTRYするというのはアリです。ただし、大きな時間足の方向を確認することは不可欠です。上位足でのトレンドが下落方向であれば、より強いエビデンスとなるはず。
下落チャネルを上方ブレイクした場合も同じです。チャネルラインが破られたわけですから、トレンドの反転が起きたと想定する必要があります。上位足のトレンド方向を確認した上で(上位足が上昇トレンドならば)買いで仕掛けることもアリでしょう。
チャネルラインのブレイクアウトは、相場転換につながる可能性を秘めている一方で、ダマシであるケースも非常に多いのが特徴です。ブレイクアウトと見せかけて再びチャネルライン内にレートが収束されることも多々あります。上位足のトレンドを確認しつつ、慎重な判断が求められるということになりますね。
まとめ:チャネルラインはシンプルゆえに普遍性や汎用性が高い、だから最強なのだ
チャネルラインはたった2本のラインを引くだけの極めてシンプルなテクニカルです。それなのに相場環境の認識から、トレードの仕掛けや手仕舞いのタイミングまで教えてくれる極めて有用性の高いツールなのですね。あらゆる時間足に使える汎用性の高さ、そしてどのような相場環境でも通用する普遍性、それらを兼ね備えるチャネルラインはまさに”最強”の称号にふさわしいのかもしれません。