【FX】GMMA(複合型移動平均線)とは?
GMMA(複合型移動平均線)は、期間の異なる12本の指数平滑移動平均線(EMA)を重ねて表示させて、相場環境を視覚化して捉えるテクニカル指標です。
Multi(複数の)
Moving(移動)
Average(平均線)
Guppy(グッピー) とは、開発者であるDaryl Guppy氏の名前から由来しています。つまり、「グッピー型複数移動平均線」という意味ですね。
Daryl Guppy氏は、オーストラリアの金融アナリストでしたが、GMMAを開発したことによって一躍有名人になりました。
GMMAに関してはこのBlogでも取り上げたことがあります。
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今回は、海外で人気のあるGMMAについて詳しく掘り下げていきますね。
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GMMAチャートの設定方法(MT4編)
GMMAチャートはだれでも簡単に設定できます。12本の指数平滑移動平均線(EMA)を、それぞれ以下のように設定するだけでOKです。
MetaTrader4で設定する場合、MovingAverage(MA=移動平均線)を1本ずつ、計12本設定します。
MovingAverage(MA=移動平均線)の設定時に以下のように「種別」「期間」「スタイル(色)」を設定します。
3〜15EMA(指数平滑移動平均線)を短期線グループとして同じ色(例えば青色)に設定し、30〜60EMAを長期線グループとして同じ色(例えば赤色)に設定すればGMMAの完成です。
では、GMMAをMT4に表示させたチャートをご覧ください。USD/JPY(ドル円)の日足チャートです。
短期線(EMA)の集合体と長期線(EMA)の集合体が、うねるように交差・拡大・収束をしています。
短期線(EMA)の集合体は感度が良く、ローソク足に追随するように動いています。一方の長期線(EMA)の集合体は、ゆったりと相場の大きな動きを描いていますね。
GMMAはトレンドの発生から収束までを視覚化する
GMMAの最大の特徴は、トレンドの発生から収束、そしてトレンド転換までをビジュアル化する点にあります。
短期EMAの集合体と長期EMAの集合体の「位置関係」「形状」などから、トレンドの方向や強さなどを視認します。
短期EMAの集合体は「イワシ=個人投資家」であり長期EMAの集合体は「クジラ=機関投資家」
短期EMAの集合体は、当然、短期のトレンドを示し、長期EMAの集合体は、長期のトレンドを示しています。言い方を変えれば、
- 短期EMA=個人投資家
- 長期EMA=機関投資家
とも言えますね。
短期売買を繰り返す個人投資家は、短いタームでの為替動向に注目しがちです。一方の機関投資家やヘッジファンド連中は、より長期のトレンドに注視し長期的な売買をおこないます。つまり、
- 短期EMAの集合体=個人投資家の思惑
- 長期EMAの集合体=機関投資家の思惑
と捉えることもできます。
さらに、GMMAの使い手である為替アナリスト「陳満咲杜(ちんまさと)」氏は、GMMAの本質を面白いメタファーで表現しています。
- 短期EMAの集合体=イワシの大群
- 長期EMAの集合体=クジラ
為替相場を大海に喩(たと)え、トレンドを大きな潮流であると定義しています。そして潮流をゆうゆうと泳ぐ「クジラ」が機関投資家であり、クジラのエサとなるのが私たち個人投資家、つまり「イワシの大群」です。
クジラはつねにエサを追い求めて大海原を泳ぎ、ちょこまかと動き回るイワシの大群を一気に呑み込みます。
まさに言い得て妙ですね。
クジラのエサになりたくないならば「コバンザメ」になれ
海洋の食物連鎖において、常に私たち「イワシ」はクジラのエサとなる運命にあるわけです。
では、その食物連鎖から逃げるにはどうすれば良いのか?
実は一つだけ方法があります。「イワシ」の群れから離れて、クジラの腹にくっつく「コバンザメ」になることです。
クジラの動きに同調し、クジラが食い散らかしたおこぼれをいただくのです。「コバンザメ戦略」です。(「コバンザメ戦略」をFX商材に落とし込んだものが『ぷーさん式FX 逆張りトレードマニュアル 火花』です。)
実は、GMMAを活用することで、機関投資家・ファンド連中の動きを読み取ることが容易になり、「コバンザメ戦略」によって食物連鎖を生き伸びることができるのです。
具体的なGMMAの使い方
ではここからGMMAの具体的な読み取り方・活用方法を解説します。まずはGMMAが織りなす形状から相場を読み取ります。
ポイントは2つ。長期EMA群の傾きと各EMAの拡散具合です。
長期EMA群の傾きがトレンド方向を示し、各EMAの間隔が拡大中は強いトレンドであることを示しています。
下落トレンドもチェックしてみましょう。
長期EMA群が右肩下がりで、なおかつ各EMAの間隔が徐々に拡大していますね。強い下落トレンドを示しています。
一方、長期EMA群と短期EMA群が横ばいで収縮し互いに交わっている時は、方向性を失っている(=レンジ相場)と判断します。
さらに長期EMA群と短期EMA群の間にある空間の広さもトレンドの強さを推し量る材料になります。
GMMAによる仕掛けと手仕舞い
GMMAによって大きな流れ(潮流)に逆らわず、クジラの泳ぐ方向に同調しておこぼれをいただく手法を紹介します。
基本は順張りトレード(トレンドフォロー)
GMMAによるトレードは、基本的にはトレンドフォロー(順張り)です。トレンド発生から終焉までを追いかけますが、長短EMA群のパターンによっては押し目や戻りを捉えることも可能です。
まずはベーシックな仕掛けと手仕舞いを解説(買いパターン)します。
- 短期EMA群が長期EMA群をGC(ゴールデンクロス)
- 長期EMA群が右肩上がりである(角度が強いほど良い)
- 長期群の各EMAの間隔が拡大
- 買いでENTRY
手仕舞いは、短期EMA軍の間隔が収束してきたタイミングです。
売りENTRYはその逆ですね。
もちろん、トレンドの頭から尻尾までいただくことはできません。それは贅沢というものです。
私たちはクジラの腹にくっついている「コバンザメ」です。クジラが食い散らかしたわずかな”おこぼれ”を食べられればOKなのです。”明確なトレンド中の一部”をおすそ分けしてもらうという意識が大切です。
押し目・戻りを狙うならば短期EMA群の跳ね返りがチャンス
トレンド中の押し目や戻りをGMMAによって捉えることも可能です。
長期EMA群が順調に伸びつつある中で、短期EMA群が収束し再び拡大していくタイミングで押し目買いや戻り売りを行ないます。
GMMAの入門書を紹介するよ
GMMAを本気で学ぶならばおすすめの書籍があります。GMMAの使い手陳満咲杜氏の『FX最強チャート GMMAの真実』です。
Kindle Unlimited(Amazon読み放題サービス)にて無料で読めますよ。
- FX最強チャート GMMAの真実 著者:陳満咲杜
GMMAに特化した書籍ですので、体系的にGMMAを学ぶならば絶対にはずせません。