ピボット(PIVOT)とRSIダイバージェンス
PIVOT(ピボット)が示すラインは、FXトレーダーに潜在的なサポレジレベル(先行指標)を提示してくれます。仕掛けや手仕舞いのタイミングを容易にしてくれるテクニカル指標、それがPIVOT(ピボット)なのです。
今回は、PIVOT(ピボット)による仕掛け・手仕舞いの精度を高めるために、RSIのダイバージェンスを加えた手法を解説します。PIVOT(ピボット)は単体でも十分に使えるテクニカルなのですが、他のテクニカルとの組み合わせによってより確度を高めることを可能にします。
そして、RSIダイバージェンスは言わずとしれた「ダイバージェンスの王様」です。様々なオシレーターのダイバージェンス現象の中でもトップレベルで精度が高いとされています。
PIVOTとRSIダイバージェンスの組み合わせ、マジでおすすめですよ。
PIVOT、めちゃくちゃ便利なのになんで使わないの?ねえ、なんで?
PIVOT(ピボット)のベースは前日の高値・安値・終値でしたよね。前日の価格レベルが当日の取引に重要な影響を与えること誰もが知っています。つまり極めて有用な先行指標なのですね。
日本人トレーダーはあまりPIVOT(ピボット)に触れませんが、海外FXトレーダー、特に機関投資家などの大口は、常にPIVOT(ピボット)を意識して取引をおこなっています。
例えばですが、PIVOTポイントが示すラインとローソク足の位置関係から、現在が買い相場なのかそれとも売相場なのか?を的確に判断することができます。
PIVOTを表示させるだけで、今日の取引戦略の最大の要となる「買い目線でいくか?売り目線でいくか?」を容易に決めることができますよね。
FX市場は様々な要素が絡み合ってレートを形成しますが、PIVOT(とPIVOTをベースにしたサポレジライン)を意識するだけで、よりシンプルに相場の大局を判断することを可能にしてくれます。
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ピボット(PIVOT)にRSIダイバージェンスを加えた手法、紹介するよ!
さて本題です。
驚くほど便利なピボット(PIVOT)をさらに強力にするための補助ツール、それがRSIダイバージェンスです。
PIVOT(ピボット)は本来、サポレジライン(S1〜S2・R1〜R2)を示してレートの反発を予測するためのツールです。さらにもう一段階上のライン(S3・R3)ではブレイクアウトを予測することも可能にします。
今回はピボットのS1・S2(サポート)・R1・R2(レジスタンス)での反発、つまりカウンタートレードの精度を高めるためにRSIのダイバージェンスを活用します。
まずはピボットインジケーターとRSIをMetaTrader4に表示させましょう。使用するピボットインジケーターは、俺史上、最も便利なPIVOTインジケーターを見つけたでー!で紹介した『PivotPoints.All-In-One.ex4』です。
取引ルールは極めてシンプル。
サポートラインやレジスタンスラインでの反転を予測して準備し、S1〜3・R1〜3近辺でRSIダイバージェンスが発生したらカウンターで仕掛けるというものです。ストップ(損切りライン)は、S・Rラインの外側に置きます。ストップ幅はATRストップなどを活用するとロジカルです。
実際のチャートで確認してみましょう。
上のチャート図(USD/JPY_M30)では、S1ラインでRSIのダイバージェンスが発生していますね。強力な反転上昇のシグナルです。ここで買いを行うことで、PIVOTポイントまでの利幅を確保できました。買いEntry直後にストップをS1の下に配置しておきます。手仕舞いはブルーラインのPIVOTポイントが目安ですね。
次のチャート(EUR/USD_M30)をごらんください。
R2付近で強力なRSIダイバージェンスが発生しています。売りで仕掛ける絶好のタイミングです。売りENTRY後に、R2ラインの上にストップを置きます。目標はブルーラインのPIVOTポイントです。まずまずの利幅を確保できますね。含み益が発生したら、ENTRYポイントまでストップを移動させることでリスクをゼロにすることができます。
シンプルですが、たったこれだけです。
RSIダイバージェンスがめったに発生しないので、それだけが玉に瑕(キズ)ですね。ただPIVOTが示すSやR付近でダイバージェンスが発生したら非常に強力なシグナルとなるので、見逃すと損です。