『RSI』を使うならダイバージェンスは絶対に覚えるべき!
これまで、RSIの基本的な概念についていくつかの記事をアップしてきました。
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今回は、RSIを実際のトレードにどのように活かすか、その方法を具体的に解説していきます。ありがちな「70%超えたら買われすぎ、30%切ったら売られすぎ」という手法ではありません。
それよりも優位性が高いとされる「RSIのダイバージェンス」をまず最初に取り上げます。
ダイバージェンスについて、よく知らない人は以下の記事をおすすめします。
ダイバージェンス関連記事
ダイバージェンスを簡単に言ってしまえば、レートとテクニカルの「逆行現象」です。ダイバージェンスの発生は、トレンドの行き詰まり・相場の反転を示唆する強力なシグナルとして知られています。
ダイバージェンスはまずは以下の2つを覚えておくと、なにかと役立ちます。
強気のダイバージェンス
強気のダイバージェンスとは、以下のような現象を指します。
- レート(ローソク足)は安値を切り下げているのに
- オシレーター系は切り上げている
強気のダイバージェンスが出現すると、その後レートは高確度で反転上昇すると言われています。
弱気のダイバージェンス
弱気のダイバージェンスとは、以下のような現象を指します。
- レート(ローソク足)は高値を切り上げているのに
- オシレーター系は切り下げている
弱気のダイバージェンスが出現すると、その後レートは高確度で反転下落すると言われています。
「強気のダイバージェンス」も「弱気のダイバージェンス」共に、レートの動きとオシレーター系テクニカル指標が逆の動きをした場合、トレンドの行き詰まり&反転を示唆します。
CCI、RSI、MACD、ストキャスティクスなどのオシレーター系テクニカルで有効とされている戦略です。
「RSIダイバージェンスは相場転換を示すパワフルな指標なんだぜ!おまえら絶対使えよな!」 by J.W.ワイルダー
さて、RSI生みの親であるJohn Welles Wilder.Jr(J.W.ワイルダー)は、RSIのダイバージェンスについてなんと語っていたか?
(5) Divergence:
Divergence between price action and the RSI is a very strong indicator of a market turning point. Divergence occurs when the RSI is increasing and the price movement is either flat or decreasing. Conversely, divergence occurs when the RSI is decreasing and price movement is either flat or increasing.
直訳してみましょう。
価格(プライスアクション)とRSIの乖離(=ダイバージェンス)は、相場転換点を示す非常に強力な指標である。ダイバージェンスは、RSIが上昇し、価格の動きが横ばいまたは減少しているときに発生する。 逆に、RSIが下落し、価格の動きが横ばいまたは増加している場合に、ダイバージェンスが発生する。
RSIのダイバージェンスが、相場転換を示す非常に強力なサインであると断言していますね。
ただし、注意点があります。
Although divergence does not occur at every turning point, it does occur at most significant turning points.When divergencebegins to show up after a good directional move, this is a very strong indication that a turning point is near.Divergence is the single most indicative characteristic of the Relative Strength Index.
直訳すると…
RSIダイバージェンスは、すべての転換ポイントで発生するわけではないが、非常に重要なポイントで出現するとのこと。まあ、ちょくちょくダマシもあるけど、最重要なポイントでは必ず出現するよ!ってことですね。
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RSIダイバージェンスをMT4チャートで確認してみよう
では実際にチャートでチェックしてみましょう。MetaTrader4のチャートは、全てUSD/JPYの1時間足です。RSIの期間は14です。
RSI|弱気のダイバージェンス
レートは上昇しているのに、RSIは横ばいですね。その後、マーケットは転換点を迎えてレートは下落しています。「弱気のダイバージェンス」発生の瞬間です。
こちらもレートがぐっと上昇しているのに、RSIは横ばいです。ダイバージェンス(弱気)ですね。結果、上昇トレンドが行き詰まり、下落基調へと反転しています。
RSI|強気のダイバージェンス
上のチャートでは、レートが下落しているのにRSIは上昇していますね。その直後に相場が転換し、レートが上昇トレンドに入りました。「強気のダイバージェンス」発生です。
同様に、レートは窓を開けつつ下落。一方のRSIは上昇しています。強気のダイバージェンスが発生しています。レートは反転上昇していますね。
RSI生みの親J.W.ワイルダーが一押ししている「ダイバージェンス」を活用しない手はない!
RSIを考案したJ.W.ワイルダーが、RSIのダイバージェンスを、相場の転換点を示す非常に強力な指標だと断言しているのです。これをトレードに取り入れない手はないですよね!
まずはRSIをチャートに組み込んだら、ダイバージェンス(レートとRSIの逆行現象)出現を注意深く観察してみましょう。
実際、ダイバージェンスと最も相性が良いとされているテクニカルが「RIS」なのです。
第1位:RSI(Relative Strength Index)
ダイバージェンスといえばRSIと言われるほど、相性は抜群です。
RSI(Relative Strength Index)は相対力指数とも呼ばれていて、一定期間の上昇変動・下降変動の勢いを数値化・指標化したオシレーターです。いわゆる「買われすぎ」「売られすぎ」を目視で確認できる指標として、多くのトレーダーに重宝されています。
そして、RSIのダイバージェンス現象(逆行現象)は、非常に精度が高く、高確率でトレンド収束や転換を示唆してくれるのです。
ダイバージェンスの入門編としてもRSIはおすすめできます。
RSIダイバージェンスを自動検出するインジケーターもあります!
RSIを目視でチェックするのが大変だ…というなら、RISダイバージェンスの出現を自動検知してくれるインジケーターもあります。
それが『TM_RSI_divergence.ex4』です。無料のインジケーターです。以下のサイトからダウンロードできます。
『TM_RSI_divergence.ex4』をMetaTrader4に設定してみましょう。
『TM_RSI_divergence.ex4』の使い方やパラメーター設定方法は、作者が動画をアップしてくれているので、そちらをご覧ください。