平均足の”同時線”出現が転換の予兆になるのはなぜか?
平均足を使ったENTRYタイミング、これは参考になるぞ!にご質問をいただきました。
なぜ、平均足の”同時線”出現が転換の予兆になるのか?という内容です。一緒に考えてみましょう。
同時線とは以下のようなローソク足ですね。
一般的な同時線は始値(寄り)と終値(
平均足を使ったENTRYタイミング、これは参考になるぞ!では、平均足の同時線(十字線)の出現後、連続する2本の逆線によってカウンターで仕掛けるというストラテジーでしたね。
ここで、ポイントになるのは平均足の同時線であるということ。
平均足は、始値に1本前の平均足の「始値+終値」の平均値を使い、終値に当日のローソク足4本値の平均値を使って描写します。意味するところはローソク足の平均化(=フラット化)です。
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平均足における”同時線”出現の条件とは?
では平均足の同時線はどのような状況を示しているのか?
始値(1本前の平均足の「始値+終値」の平均値)と終値(当日のローソク足4本値の平均値)が極めて近く、ローソク足の高値と安値が、平均足の始値&終値からかけ離れていると同時線になります。
平均足の始値は1本前の平均足の始値+終値の平均値ですので、必然的に1本前の実体の中心値から描画されますよね。つまり前足をより平均化した値こそが当日足の始値と言えます。一方、平均足の終値は4本値平均値です。つまり当日足のボラティリティの平均値とも言えます。
前足の平均値と当日ボラの平均値が強く拮抗するときに、同時線(十字線)が出現するわけです。
前日の平均値←拮抗→当日ボラティリティの平均値
特に、しばらくトレンドが続いた直後の平均足同時線出現は、これまでのトレンドの勢いが削がれ(あるいは見えない壁にぶち当たり)頭を抑え込まれているような状態です。
平均足は前日の値動きを当時の足に反映させているため、拮抗状態は前日分を含む…つまり前日〜当日にかけて押し合いが続いた結果を示しています。その日だけの拮抗状態ではないわけですね。
前日からの値動きを含めて拮抗状態が出現したわけですから、ボラティリティが急速に低下し、トレンドの勢いが鈍化(どんか)したと判断できます。結果的に、トレンドの転換を示唆するわけです。
【注意】必ずトレンド転換するわけではない
もちろん平均足の同時線(十字線)が出現したからといって必ずトレンドが転換するわけではありません。
前回の記事で紹介したBEST Heiken Ashi Strategy For Daytrading Forex(Heikin Ashi Tutorial)では、平均足の同時線出現後、連続する2本の逆足の出現を確認してから仕掛けるという慎重さを有しています。
平均足の同時線が出現後、逆側の平均足が2本連続で出現したら、次足始値で仕掛けるというストラテジーでしたね。同時線によるダマシを極力回避するためのアイデアです。
次回、平均足の同時線と移動平均線を活用した別の手法を解説します。