パラボリックSARを組み合わせた順張りストラテジー”372手法”を解説するよ!
パラボリックSARだけで勝てる!と言われている伝説の372手法の具体的トレード方法を解説していきます。372手法については、以前の記事で少しだけ触れました。
パラボリックだけで勝てる!伝説の”372手法”とは?
さて、パラボリックだけで勝てる!と豪語したとあるトレーダーがいました。彼は2ちゃんねるに以下のような書き込みをしました。
372 :2009/09/20(日) 08:42:36 ID:742kk+5g
パラボリックで勝てる。要は使い方。
直近の4H、1Hの上向き、下向きでトレンドが同じ長い方になった後、
15分が同じ向きに転換でエントリー。これで、毎日50pip前後抜ける。
損切りは、1Hの転換。引用:2ちゃんねる
引用が古くて恐縮なのですが、実はこの引用はいたるところ(WEB上)で見かけます。それくらいメジャーなのですね、この書き込み。一般的には「372手法」として知られています。
372手法を簡単にまとめると以下の通り。
【準備】
- 執行時間足の15分足にパラボリックSARを表示させる
- 上位足である1時間足・4時間足にもパラボリックSARを表示させる
【トレードルール】
- 1時間足、4時間足のパラボリックSARの方向が同じ方向を向く
- 15分足のパラボリックSARが1&4時間足と同調したらENTRY
- 1時間足のパラボリックSARが反転したタイミングで損切り
利食いルールについての記載はありませんので、各人の裁量に委ねられます。
「372」はこれだけで毎日50pipsを抜けると豪語したことで、このスレが注目を集めることになりました。
372手法は、いわばMTF(=マルチ・タイム・フレーム)パラボリック手法ですね。上位時間足に同調する方向へ仕掛けるというシンプルなトレンドフォローです。
この372手法を、先日紹介した”MTF_PSar.mq4”を使って解説します。”MTF_PSar.mq4”は、パラボリックSARをMTF(マルチタイムフレーム)で表示させることのできるMT4専用インジケーターです。
まずは、372手法の準備です。”MTF_PSar.mq4”を使って15分足チャートに以下の3本のパラボリックSARを表示させます。
- 15分パラボリックSAR
- 1時間パラボリックSAR
- 4時間パラボリックSAR
以下のMT4チャートは、GBP/USD(ポンドドル)の15分足です。
ピンク色のドット(SAR)はそれぞれのローソク足1本毎にステップしています。1時間足のドット(SAR)はローソク足4本毎にステップしています。そして4時間足のドット(SAR)はローソク足16本毎にステップしていますね。
これで準備完了。では372手法のトレードルールをもう一度確認しましょう。
取引ルール
- 1時間足、4時間足のパラボリックSARの方向が同じ方向を向く
- 15分足のパラボリックSARが1&4時間足と同調したらENTRY
- 1時間足のパラボリックSARが反転したタイミングで損切り
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1時間足、4時間足パラボリックSARの同調を待つ
まずは4時間足と1時間足のSARが同じ方向を向くまで待ちます。
上のチャート図では、4時間足SARが上昇していると同時に、1時間足SARも上向きにステップアップしていますね。
上のチャート図の四角で囲った部分が同調期間となります。
15分足SARが上位足SARに同調したら即ENTRY
ENTRYタイミングは、この4時間足&1時間足同調を待って、15分足SARが同じ方向を向いたタイミングとなります。つまり以下の6ポイントがENTRYチャンスですね。
①と②でロングENTRYできた場合は、非常に大きな成功を収めていますね。ポイント①は大きな相場転換であり、4時間足SARが反転したタイミングでもあります。15分足はすでに上昇傾向にありますが、4時間足SARのタイミングが遅れて同調し、そこで買いENTRYとなります。
②はいわゆる押し目買いですね。15分足の上昇がいったん踊り場にさしかかりもう一度上値を目指して上昇を始めたタイミングをうまく捉えています。利幅も十分です。
③④⑤タイミングは、ややヨコヨコ(レンジ)に差し掛かった相場でのENTRYですので、利幅は厳しそうですね。トントンかやや微損というところでしょう。
最後の⑥タイミングは、まずまずのENTRYのようです。レートが今後どの動くかによりますが、利幅は確保できそうな予感です。
1時間足パラボリックSARが反転したら手仕舞い
次に手仕舞いのタイミングについて解説します。手仕舞いは1時間足SARの反転がサインです。
もしも①でENTRYできたならば、手仕舞いは1時間足SAR(黄色いドット)反転となるので、かなりの利幅を取れることがわかりますね。
そして、次のENTRYは④となりますが、このポジションの手仕舞いタイミングはまだ来ていません。なぜなら1時間足SARがまだ上昇中だからです。ずっと買いポジションを保有したまま含み益を増大中です。
ご覧の通り、1時間足SARの反転を手仕舞いタイミングとすることで、トレンド時に大きな利幅を抜くことができる、これが372手法の利点です。
仮にENTRYが遅れたとしても、次のENTRYチャンス(15分足SARの同調タイミング)で乗ることができれば、勝てるチャンスは生まれます。
売りパターンもチェックしてみましょう。
最初のENTRY(売り)は残念ながら損切りです。ENTRY後に大きく戻されてしまいました。
その後再び1時間足SAR(黄色ドット)が下落方向に同調します。このタイミングですべてのSARが同調したので売りENTRYします。価格は順調に下落し、1時間足SAR(黄色ドット)が逆転したところで手仕舞いとなります。2回目のトレードは上手くいきましたね。それからすぐに相場転換が起きていることがわかります。
”372手法”はパラボリックSARだけで勝てる優位性の高い手法だ
10年以上も前に話題になった372手法ですが、その有用性はいまだに健在です。パラボリックSARだけで勝てる!と豪語しただけあって、シンプルかつ優位性の高い手法であることがわかりますね。
シンプルだからこそ、アレンジの”のりしろ”もあって、まだまだ改善できそうな予感も感じさせる手法です。