ボリンジャーバンドで逆張りトレードをしてみたいんだけど、勝率の高い方法ってないかな?
ボリバンは本来順張りで使うテクニカルじゃが、逆張りでも使えるぞ。
今回は±2シグマからの逆張り手法を紹介するぞ。
ボリンジャーバンド|逆張り手法
おすすめのボリンジャーバンドを使った最強の逆張り手法を紹介します。±2σ(シグマ)でレートが跳ね返される動きを狙った逆張りトレード手法です。
使用するテクニカルはボリンジャーバンドのみです。まずはチャートにボリンジャーバンドを表示させます。表示させるバンドは±2σ(シグマ)と、センターライン(単純移動平均線=20SMA)のみです。
チャートはUSD/JPY(米ドル円)の15分足です。他のテクニカルは一切不要。ボリバンのみで逆張りトレードを行っていきます。
ボリンジャーバンド|逆張り手法|ルール
トレードルールは極めてシンプル。ローソク足が±2σ(シグマ)を抜けて長いヒゲをつけたら、ENTRYの準備をします。次足始値が±2σ(シグマ)周辺で始まったら逆張り方向に仕掛けます。
レートがセンターライン(期間20の移動平均線)へタッチしたら手仕舞い。
ボリンジャーバンド|逆張り手法|買いルール
- ローソク足が−2σ(シグマ)を下抜ける
- その後長いヒゲを付けて終了(陽線であればなお良し)
- 次足始値が−2σ(シグマ)周辺で始まったら買いでENTRY
ボリンジャーバンド|逆張り手法|売りルール
- ローソク足が+2σ(シグマ)を上抜ける
- その後長いヒゲを付けて終了(陰線であればなお良し)
- 次足始値が+2σ(シグマ)周辺で始まったら売りでENTRY
ボリンジャーバンド|逆張り手法|手仕舞いルール
- ローソク足がセンターライン(単純移動平均線)にタッチで手仕舞い
ボリンジャーバンド|逆張り手法|損切りルール
- ヒゲ先端から3〜5pipsにSLを設置
15分足を使用するので、逆張りスキャルピングです。レンジ相場において威力を発揮します。
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ボリンジャーバンド|逆張り手法|要点
実際のチャート(USD/JPY|15分足)にて仕掛けと手仕舞い・損切りを確認します。
長いヒゲが目印
この逆張り手法ではヒゲの長さが重要なポイントとなります。ヒゲが長ければ長いほど逆方向へレートが戻される可能性が高いため、±2σから突出する長いヒゲが出現したらチャンスです。
ヒゲの長さは重要じゃ。
ローソク足の実体を遥かに超える長いヒゲは、レートを逆方向へ戻す圧力の強度を示しているからの。
短いヒゲの場合は、そのままバンドウォークしてしまう(トレンドが出てしまう)可能性もあるので注意が必要。
始値と±2シグマバンドの距離が近接
もう一つは、次足始値の位置です。次足始値ができるだけ±2σバンドに近いほど精度が高くなります。
次足始値がシグマラインの内側に戻りすぎていた場合は、センターラインまでの距離が短いため、利益の確保が難しいのでENTRYを見送ります(スルー)。
エントリー足の始値がバンド付近にあることも重要じゃ。その方が利幅が確保できるぞ。
始値がすでに内側に大きく戻されているときは(利幅が取れないので)見送るべきじゃよ。
レンジ相場を狙う
上のチャート図では、レンジ相場(ヨコヨコ)で長いヒゲが出現しています。
レンジ相場ではセンターラインまでの距離が短いため、大きな利益は見込めませんが、比較的勝率は高いのでコツコツと利益を積み上げていきたい人に向いているFX手法といえます。
以下のチャート図も長いヒゲからの逆張りが上手く機能しています。
レンジ相場で長いヒゲが出現したほうが成功率は高いぞ。
センターライン(単純移動平均線)に角度がある場合はヒゲが出てもトレンド継続する場合があるからより慎重に取引すべきじゃ。
ボリンジャーバンド|逆張り手法|インジケーター
ボリンジャーバンド±2σからの逆張り手法を補完する最強のインジケーター『Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4』を紹介します。
ボリンジャーバンドの±2σにローソク足が触れると、矢印シグナルを表示し同時にアラートを鳴らしてくれる無料インジケーターです。ダウンロードは以下のサイトから可能です。
逆張りインジケーターのDLサイト
『Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4』をMT4に設定する
以下のMT4チャートをご覧ください。
ボリバンの±2σ(シグマ)をローソク足の終値が抜け、次足の終値が±2σ内に戻されたタイミングで矢印シグナルを点灯させるツールです。
『Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4』のパラメーターは次の通り。
- 移動平均線期間:20
- 標準偏差:±2σ
レンジ相場では精度の高いシグナルが期待できます。
一方でトレンドが発生すると、シグナル精度は格段に落ちます。
トレンド相場で、そのままシグナルを採用するのはやや不安ですね。
トレンド発生中の逆張りはリスクが大きいぞ。
そこで、『Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4』を順張りで活用する方法を紹介します。
短期足(15分足など)で「押し目」や「戻り」を拾いつつ、大きな時間足(4時間足・日足など)のトレンド方向に順張りでトレードする手法です。
ボリンジャーバンド|逆張りインジケーターを順張りで使う
逆張りインジケーターのパラーメーターを以下の通り変更します。
Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4パラメーター
- 移動平均線期間:13
- 標準偏差:±1σ
パラメーター変更後のMT4チャートがこちら。
さらにトレンド系のフィルターを加えます。フィルターはトレンドがわかるものであれば何でも良いのですが、とりあえずシンプルな移動平均線(3本)を使います。
単純移動平均線(3本)
- 13SMA
- 34SMA
- 55SMA
3本の移動平均線を重ねて表示させて、パーフェクトオーダー時の矢印シグナルのみを有効とします。画面をスッキリさせるためにボリンジャーバンドは非表示にします。
上のMT4チャート図では、3本の移動平均線が下から「長期」「中期」「短期」と上昇パーフェクトオーダーを形成しています。このときは上向き矢印のみを有効とし、買いで仕掛けます。「押し目買い」になっていることがわかりますね。
上のMT4チャート図では移動平均線が上から「長期」「中期」「短期」と並び、下落パーフェクトオーダーを形成しています。下落パーフェクトオーダー時は下向きの矢印のみを有効とし、売りで仕掛けます。これが「戻り売り」。
ご覧の通り、確度の高いポイントで「押し目」や「戻り」を捉えていることがわかります。
短期では「ボリンジャーバンドのσからの逆張り」ですが、長期では「順張り」とう王道トレードが可能になります。
エクスパンションやバンドウォークの初動に乗れなかったときに、トレンドを後追いする場合は、「押し目」「戻り」のポイントを正確に捉えることが不可欠です。
その際に『Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4』を使ったボリバン逆張りトレード手法が大いに活用できそうです。
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ボリンジャーバンド|逆張り手法|これって”邪道”?
あまり知られていませんが、ボリンジャーバンドを開発したJohn A. Bollinger(ジョン・A・ボリンジャー)氏は「ボリバン逆張り手法」にややネガティブです。
「バンドの上限で売り、下限で買い、これは間違い。」
John A. Bollinger(ジョン・A・ボリンジャー)氏が日本で公演したときも「バンドの上限で売り、下限で買い、これは間違いです。」と明確に述べています。
実際のYou Tube映像はこちら。
講義動画の一部を抜き出して文字起こししたものがこちら。
相場は相対的に高値か、安値か?ボリンジャーバンドは、これに答える指標です。
バンド上限で売り、下限で買い、これは間違いです。
比較的・高値か、安値か、この情報を基に、 相場動向や指標動向を参考に確信的な判断が下せるのです。
ボリンジャーバンドは相場の相対的な高安を定義します。ボリンジャーバンド上限で相場は高く、下限で安いと定義します。
ボリンジャーバンドを構成しているのはトレンドと価格変動率です。トレンドは移動平均、変動率は標準偏差です。
ボリンジャーバンドの中心線をシグナルにする人がいます。上抜けで買い、下抜けで売り、というように。ただ、より重要なのは移動平均が示す相場の方向です
また、自身の公式サイトにおいても、次の通りルールを解説しています。
Closes outside the Bollinger Bands are initially continuation signals, not reversal signals.
直訳すると…
ボリンジャー氏「バンドを抜けたらむしろトレンドに順張りだよ!」
つまり、ボリンジャー氏は、ボリバンのバンドを抜けたならばむしろその方向へ順張りするべきだと主張しているわけです。
これは驚くべき事実です。多くの書籍やサイトでボリバンの逆張り手法が解説されていますが、実は本家本元は順張り手法を推奨していたわけです。
本来、ボリンジャーバンドはトレンドと価格変動を視認するためのテクニカル指標として構築されたという背景があります。つまり、
- センターライン=相場の方向
- バンド=価格変動
つまりボリバンが示すのはトレンド方向とボラティリティなのですね。だから順張りで使うことを前提としているわけです。ジョン・A・ボリンジャー( John A. Bollinger)氏が推奨するW-BottomsとM-Tops戦略やM-Tops(ダブルトップ)戦略も基本は順張りです。
当ブロブのオリジナル特典である「Shin Bollinger Bands」(旧SQI)も順張り用に開発したインジケーターです。
Shin Bollinger Bandsの詳細はこちらをお読みください。
ただ逆張りが絶対にNGというわけではなく、実際に海外でもボリンジャーバンドを逆張りで活用するトレーダーが多く存在するのも事実。
最終的には各人が利益を残せる使い方がベストなので、どのように使おうが自由です。
個人的には、短期では「ボリンジャーバンドの±σからの逆張り」、一方長期ではトレンド方向に「順張り」が王道トレードだと考えています。
先に紹介した『Bollinger bands alerts & arrows 2.mq4』はボリバンのバンドタッチで逆張り方向へのシグナルを出すMT4インジケーターです。
レンジ相場では精度が高いですが、トレンド相場での逆張りは厳しいです。むしろトレンド相場での押し目・戻り(=逆張り)を捉えるツールとして活用したほうが優位性が高まります。
つまり、短期では「ボリンジャーバンドの±σからの逆張り」、長期で見たときはトレンド方向に「順張り」です。
このストラテジーこそがボリバン最強手法だと考えます。
短期的にみたときは「ボリバンからの逆張り」。
一方長期的にみたときは「トレンドへの順張り」。
これが最強じゃよ!