「26日の遅行スパン、これが最も大事(キリッ)」 by一目山人
遅行スパンの優秀さは、多くのトレーダーに認めらています。
一目均衡表を開発した一目山人(細田悟一氏)ですら、「26日の遅行スパン、これが最も大事」と述べているくらいです。
しかしながら、遅行スパンが示す真の意味を理解していない人も少なくありません。そこで今回は、遅行スパンの何がどのように凄いのか?について解説していきます。
遅行スパンは”未来の結果”を示している!
遅行スパンとは、終値を25本分過去にずらして(当日を含めると26本前に)描写したラインです。
ただたんに終値を過去にずらして描写しただけ…と捉えることもできますが、その本質はもっと深いところにあります。
遅行スパンの本質は、未来の結果を提示している点にあります。未来とはローソク足26本後(日足ならば26日後)のこと。つまり、そのときにEntry(ポジションを建てた)投資家の未来(26日後、ローソク足26本後の結果)を示しているのですね。
ちょっと意味がわかりませんか?
例えば以下のチャートをご覧ください。USD/JPY(米ドル円)の日足チャートです。
白いラインで遅行スパンが表示されています。日足なので、終値を(当日を含め)26本前にずらして描写したもですね。
赤い縦線の箇所(↑)をご覧ください。ローソク足に対して、遅行スパンはかなり上方に描写されていますね。
さて本題ですが、この遅行スパンが意味するところは…このタイミングでENTRYした投資家の26日後の損益状態を示していることになります。
つまり、買いでENTRYしていれば26日後に大きな含み益を得ていることになり、売りでENTRYしていれば26日後の大きな含み損を抱えていることを示しているわけです。
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遅行スパンとローソク足の位置関係で”相場の大局”を容易に判断できる
遅行スパンの値とそのときのローソク足の値を見比べるだけで、26日後(つまり未来ですね)の結果が明確にわかるのですね。これが遅行スパンの優れているところであり、本質でもあります。
上のチャート図では、26日前のENTRYポイントで買いで仕掛けてたユーザーは、26日後、つまり現時点において大きな含み益を出していることになりますよね。
さらにもう少しさかのぼって、遅行スパンがローソク足を上抜けた場所(遅行スパンの好転)に注目してみましょう。
遅行スパンがローソク足を上抜けたタイミングとは、ローソク足でいえば、以下のポイントになります。
遅行スパンの好転以前は、買いポジションだった投資家の多くが含み損を抱えていた可能性があるわけですが、好転によって含み損が含み益に変わります。逆に売りポジションを持っていた投資家は含み益が含み損に代わるタイミングでもあります。
その後遅行スパンがローソク足よりも上サイドに位置する限り、好転後に買いENTRYした投資家は含み益を手にしていることを意味します。これは大局的には上昇トレンドにあると言えますよね。
遅行スパンとローソク足の関係性(位置関係)を見るだけで、相場の大局を容易に判断できるのです。そう考えると、すごくないですか、遅行スパンって。
遅行スパンの逆転も見てみよう
反対に、遅行スパンがローソク足を下抜けする現象を遅行スパンの逆転と呼びます。以下のMT4図はEUR/GBP(ユーロポンド)の日足チャートです。
遅行線がローソク足を下抜けて、そのままローソク足の下のゾーンに位置していますね。このケースでは、遅行スパンがローソク足よりも下ゾーンに位置する限り、反転後に売りENTRYした投資家は含み益を手にしていることを意味します。これは大局的には下落トレンドにあると言えます。
遅行スパンを、たんなる終値を過去にズラしたライン…という程度の認識だと、理解が浅すぎます。一目均衡表の遅行スパンは時間という概念を組み入れた極めて特異かつ優れた分析手法なのですね。
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