『平均足スムーズド』の計算式がわからない!”平準化”ってなんなのさ!
平均足スムーズドって聞いたことありますか?
単体で使うというよりは、トレードシステムの中の1つとして組み込まれていることが多い「平均足スムーズド」。海外ではベースとなる平均足よりも「平均足スムーズド」のほうがメジャーだったりします。
今回は、この「平均足スムーズド」(Heiken_Ashi_Smoothed.mq4)をピックアップします。
名前から分かる通り、平均足をスムーズド(Smoothed)=平滑化したインジケーターです。
ところで、平準化ってなんだろう?
みんな知っている平均足スムーズドですが、その計算式を詳しくわかりやすく解説しているサイトって、全然ないんですよね。計算式が記載されていても、なんだか煙に巻いたような解説で、全然親切じゃありません。
そこでこの機会に平均足スムーズドの計算方法を具体的にできるだけわかりやすく噛み砕いて解説していきますね。
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『平均足スムーズド』の計算式をわかりやすく解説するよ!
まずは、平均足スムーズドをどのように算出しているのか?その計算式を解説します。
平均足の計算式は以前紹介しましたね。
『平均足』の計算式を解説するよ!
平均足のイメージはなんとなくわかったけど、具体的にどうやって計算してるの?という疑問にお答えします。
通常、ローソク足は4つのデータ(値)によって表示されますよね。つまり以下の通り。
- 当日の始値
- 当日の高値
- 当日の安値
- 当日の終値
平均足も4つのデータ(値)によって表示されるのですが、使用する値がローソク足とは異なります。
まずは1本目(ベース足)の平均足の計算式は次の通り。
- 始値…1本前のローソク足の(始値+高値+安値+終値)÷4
- 高値…ローソク足の高値
- 安値…ローソク足の安値
- 終値…当日のローソク足(始値+高値+安値+終値)÷4
そして2本目以降〜の平均足の計算式は次の通り。
- 始値…1本前の平均足の(始値+終値)÷2
- 高値…ローソク足の高値
- 安値…ローソク足の安値
- 終値…当日のローソク足(始値+高値+安値+終値)÷4
平均足スムーズドは、いわば平均足の平滑化、つまりローソク足を2回も移動平均化して描写しているんですね。
計算式は少しややこしいのですが、理解しやすいように噛み砕いて解説してみます。
『平均足スムーズド』の計算には2つのプロセスが必要
平均足スムーズドは2つのプロセスを経ることで「値」を算出します。
- 第1段階:4本値から移動平均化した4本値を算出してさらに平均足化する
- 第2段階:第1段階の4本値をさらに移動平均化して4本値を算出
第1段階、第2段階で使用する「移動平均の種類」「期間」はインジケーターのパラメーターで設定します。
Heiken_Ashi_Smoothed.mq4のパラメーター初期値は以下の通り。
MA化第1段階
- MAの種類(MaMethod)…2
- MAの期間(MaPeriod)…6
MA化第2段階
- MAの種類(MaMethod2)…3
- MAの期間(MaPeriod2)…2
MAの種類番号は以下のように予め定められています。
- 0…単純移動平均線(SMA=Simple MA)
- 1…指数平滑移動平均(EMA=Exponential MA)
- 2…平滑移動平均線(SMMA=Smoothed MA)
- 3…線形加重移動平均線(LWMA=Liner Weighted MA)
つまり、第1段階では期間6で平滑移動平均線(SMMA=Smoothed MA)化し、第2段階では期間2で線形加重移動平均線(LWMA=Liner Weighted MA)化しているわけですね。
平滑移動平均線(SMMA=Smoothed MA)の計算式については、以下の記事にて詳しく記載しています。
線形加重移動平均線(LWMA=Liner Weighted MA)の計算式については、以下の記事にて詳しく記載しています。
第1段階:4本値から平均値を算出する
まずは、ローソク足の始値(O=Open)高値(H=High)安値(L=Low)終値(C=Close)の4本値から、期間n(ここでは6)でSMMA化した4本値(O1、H1、L1、C1)を算出します。
- O1=Oを期間6でSMMA化
- H1=Hを期間6でSMMA化
- L1=Lを期間6でSMMA化
- C1=Cを期間6でSMMA化
SMMA化した4本値(O1、H1、L1、C1)を平均足化します。計算方法は、平均足の計算式とほぼ同じですね。
- O2=(1本前のO1+1本前のC1)÷ 2
- H2=(O1+C1+H1+L1)÷ 4
- L2=O1、H1、C1の中から最大値を取得
- C2=O1、L1、C1の中から最小値を取得
ここまでが第1段階です。
第2段階:算出した4本値をさらに平均化する
第2段階に移ります。先ほど算出した4本値(O2、H2、L2、C2)を、さらに期間n(ここでは2)でLWMA化して新たな4本値を算出します。
- O3=O2を期間2でLWMA化
- H3=H2を期間2でLWMA化
- L3=L2を期間2でLWMA化
- C3=C2を期間2でLWMA化
はい、終了です。ここで算出した4本値(O3、H3、L3、C3)を使って、MetaTrader4チャートにプロット(描写)したものが平均足スムーズドです。
かなりややこしいプロセス(計算)を経て平均足スムーズドを描写していることがわかりますね。
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解説ではデフォルトの値を使用しています。つまり第1段階では期間6のSMMA(=Smoothed MA)、そして第2段階では期間2のLWMA(=Liner Weighted MA)。これらはHeiken_Ashi_Smoothed.mq4のパラメーターで変更できます。
次回以降、平均足スムーズの設定方法や手法などを詳しく解説していきますね。