良質なMQL言語のソースコードとは?
前回の記事『MQLプログラミングの基礎を固めるなら『写経』が最短ルートだ!』にて、写経学習の重要性と効果について解説しました。
さて、写経するにあたってまずやるべきことは、良質なMQL言語のソースコードを見つけてくることです。いわば「教本」ですね。
良質なソースコードとは、シンプルかつ文法的に正しく記述されていること。もちろん、正常に動作することが確認されているコードであるべきですね。さらに、ソースコードの意味も同時に学ぶことができ、学習者のレベルに応じて難易度の異なる課題が段階的に用意されているもの。これがベストです。
写経に適した良質なソースコードの条件
- シンプルかつ文法的に正しく記述されていること
- 正常に動作することが確認できること
- ソースコードの解説があること
- 学習レベルに応じた難易度の異なる課題が用意されていること
写経学習に適した『良質なMQL言語ソースコード』はどこにある?
MQL言語のソースコードは、あなたの手元に大量にあります。そうですね、MetaTrader4に初期にインストールされているインジケーターです。基本的なインジケーターはもちろんのこと、複雑なものも最初から用意されています。さらに、Googleなどで「◯◯◯.mq4」で検索すれば、MQL言語のソースコードを大量に見つけることができます。
しかしながら、それらのコードは写経学習に適した『良質なMQL言語ソースコード』の条件を満たしていません。
写経に適した良質なMQL言語ソースコードの条件
- シンプルかつ文法的に正しく記述されていること
- 正常に動作することが確認できること
- ソースコードの解説があること
- 学習レベルに応じた難易度の異なる課題が用意されていること
これらの条件を満たすソースコードは、やはり専門書がおすすめです。一押しは、何度も紹介している豊嶋久道氏の書籍ですね。
『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』
豊嶋 久道(著)・2015年11月1日出版
【Kindle版】900円(Kindle Unlimited会員は無料)
『新MT4対応ライブラリによるメタトレーダーEA実践プログラミング』
豊嶋 久道(著)・2017年3月13日出版
【Kindle版】500円(Kindle Unlimited会員は無料)
『メタトレーダー4&5共通ライブラリによるEA開発入門』
豊嶋 久道(著)・2019年11月15日出版
【Kindle版】500円(Kindle Unlimited会員は無料)
上に挙げた3冊には良質なコードが満載です。しかも解説付き。さらに学習レベルに合わせて段階的にソースコードの難易度が高くなるよう構成されています。
【2024年5月版】優位性の高いFX商材 Best4
31個ものMQLソースコードが用意されているぞ!
例えば『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』の中には、以下のソースコードが収納されています。
スクリプトのソースコード
- ex1_scr.mq4(「Hello, world!」を表示させる)
- ex2_scr.mq4(売値と買値を表⽰させる)
- ex3_scr.mq4(バーの四本値を表⽰させる)
- ex4_scr.mq4(定義済み変数を表⽰させる)
- ex5_scr.mq4(変数の宣⾔)
- ex6_scr.mq4(変数への値の代⼊)
- ex7_scr.mq4(組み込み関数)
- ex8_scr.mq4(成⾏買い注⽂のスクリプト)
- ex9_scr.mq4(成⾏売り注⽂のスクリプト)
- ex10_scr.mq4(⼝座情報を表示させる)
- ex11_scr.mq4(決済注文のスクリプト)
インジケーターのソースコード
- ex1_ind.mq4(指標をプロットする)
- ex2_ind.mq4(指標の太さを変える)
- ex3_ind.mq4(指標の計算例)
- ex4_ind.mq4(for⽂の書き⽅)
- ex5_ind.mq4(チャート全体にプロット)
- ex6_ind.mq4(移動平均インジケーターを作る)
- ex7_ind.mq4(モメンタムインジケーターを作る)
- ex8_ind.mq4(ボリバンインジケーターを作る)
- ex9_ind.mq4(独自インジケーターを作る=平滑化)
- ex10_ind.mq4(独自インジケーターを作る=適応化)
EAのソースコード
- ex1_ea.mq4(EAの決済注⽂の書き⽅)
- ex2_ea.mq4(移動平均を使った順張りEAを作る)
- ex3_ea.mq4(カスタム指標を使ったEAを作る)
- ex4_ea.mq4(ボリバンを使った逆張りEAを作る)
- ex5_ea.mq4(損切り幅・利⾷い幅を設定したEAを作る)
- ex6_ea.mq4(決済シグナルを追加したEAを作る)
- ex7_ea.mq4(EAの不具合を確認する)
- ex8_ea.mq4(EAの最適化)
- ex9_ea.mq4(チャート上にEAの売買位置を表示する)
- ex10_ea.mq4(EAの売買を通知する)
全部で31個のソースコードが用意されています。これらのソースコードは、簡単なものから徐々に難易度の高いもの…というように段階的に学習できるように構成されています。各ソースコードの解説も詳しく説明されています。
『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』に掲載されているソースコードをメタエディタで書き写し(写経し)、コンパイル(コンピューター言語に翻訳)すれば、MetaTrader4上で実際に稼働させることができます。
つまり、写経に適した良質なソースコードの条件を十分に満たしているのですね。
写経に適した良質なMQL言語ソースコードの条件
- シンプルかつ文法的に正しく記述されていること
- 正常に動作することが確認できること
- ソースコードの解説があること
- 学習レベルに応じた難易度の異なる課題が用意されていること
しかも上に挙げた3冊はどれもKindle本です。書籍中のソースコード(サンプル)には全てリンクが貼ってあり、リンクをクリックするとソースコードが記載されているWEBサイトへアクセスすることができるのです。Kindle版の書籍だからこそ可能な利点ですね。
まとめ:良質なMQL言語ソースコードは豊嶋久道氏の書籍だけで十分だ
MQL言語初心者が写経学習するならば、とりあえずは豊嶋久道氏の書籍『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』があれば十分です。全部で31個ものソースコードが用意されています。
これらのソースコードを教本として、写経学習すれば初心者レベルはすぐに脱出可能です。わざわざ他のソースコードを探す必要はありません。
次回は、具体的な写経学習の方法について解説していきますね。