初心者におすすめの入門書は以下の3冊
先日、MQL言語の解説書についてざっと紹介をしました。
『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』
豊嶋 久道(著)・2015年11月1日出版
【Kindle版】900円(Kindle Unlimited会員は無料)
MQL初心者が最初に読むべき書籍を1冊選ぶとすれば、『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』です。値段も900円と手頃です。しかもKindle Unlimited会員(月額980円、初回30日無料)になれば、無料で購読可能です。
『新MT4対応ライブラリによるメタトレーダーEA実践プログラミング』
豊嶋 久道(著)・2017年3月13日出版
【Kindle版】500円(Kindle Unlimited会員は無料)
『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』の次に読むべき書籍が『新MT4対応ライブラリによるメタトレーダーEA実践プログラミング』。例題や練習問題が多数掲載されていて、EA開発スキルのベースを固めるには最適な本といえます。
『メタトレーダー4&5共通ライブラリによるEA開発入門』
豊嶋 久道(著)・2019年11月15日出版
【Kindle版】500円(Kindle Unlimited会員は無料)
MetaTrader「5」によるEA開発を目標にするならば、本書は欠かせません。中上級者向け書籍ですので、初心者がいきなり本書を読むべきではありません。まずは『新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門』そして『新MT4対応ライブラリによるメタトレーダーEA実践プログラミング』で基礎を固めるべきです。
3冊買っても1900円!Kindle Unlimited会員ならば無料!
上に挙げた専門書3冊を全て購入しても、たったの1900円です。Kindle Unlimited会員になれば3冊とも無料で購読可能です。MQL言語学習をすすめるならば、この機会にKindle Unlimited会員になることをおすすめします。
【超初心者向け】MQLプログラミング言語の効率的な勉強方法=遅延評価勉強法
さて、いよいよMQLプログラミング言語を学んでいくわけですが、その際にどのように学習を進めていくか、ここでは非常に重要な考え方をアドバイスします。
それは『遅延評価勉強法』(遅延評価学習法)と呼ばれる学習スタイルを取り入れることです。
『遅延評価勉強法』とはなにか?詳しく知りたい方は、実際にググってみてください。多くの解説サイトがヒットするはず。簡単に説明すると、「まず実践しながら、そのときに必要な知識を、その都度学習する勉強法」です。
インプットとアウトプットを同時並行しておこなう学習スタイル
受験勉強を例に説明してみます。一般的な勉強法は、1冊の本(教科書・参考書など)などを最初のページから読み進めながら、目次通りに学習を進めていくスタイルですよね。日本史(歴史)の勉強ならば、縄文〜弥生時代からスタートして、奈良・平安時代、戦国時代、江戸時代、明治・大正時代、昭和…と順番に学習していくわけですね。いわば、インプットメインの勉強法です。想像するだけで、なかなか根気がいりそうな勉強法という印象ですよね。
一方の『遅延評価勉強法』(遅延評価学習法)は、まったく異なります。定義をもう一度確認しましょう。「まず実践しながら、そのときに必要な知識を、その都度学習する勉強法」でしたよね。
- まず実践しながら→まずは試験問題を解きながら
- その時に必要な知識を→試験に出題されている問題と回答を
- その都度学習する→その都度知識として取り入れる
まずは、わからなくても良いので実際に出題された過去問をひたすら解きまくります。当然、答えがわからないので、問題を解くために参考書などを開きます。そしてその問題と解答をセットで覚えるわけです。その繰り返しが『遅延評価勉強法』(遅延評価学習法)です。
過去に出題された問題を大量に解き、解答を覚えることによって、試験に出題される試験問題の傾向を掴むことができますよね。
最初の勉強法は、インプットメインでしたよね。一方、『遅延評価勉強法』(遅延評価学習法)はインプットとアウトプットを同時並行しておこなう勉強法です。
効率性重視の学習スタイル
インプットとアウトプットを同時並行しておこなうことによって、本当に必要な知識のみを効率的に学んでいくことができるのです。
『遅延評価勉強法』はプログラミング学習において、効果を発揮すると言われています。そもそもプログラミング言語に必要とされる知識は膨大です。それらを順番に覚えていくことは非効率であり、大きなストレスを伴います。実際面白くありません。
一方、『遅延評価勉強法』を取り入れてプログラミング学習をすすめるならば、効率性は飛躍的に高まり、習得までの期間も大幅に短縮されます。なによりもやってて楽しいのです。
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MQL言語習得に『遅延評価勉強法』が”うってつけ”の理由
もちろん、『遅延評価勉強法』が全ての人に合っているかどうかはわかりません。一つ一つ段階的に積み上げていくスタイルのほうが捗るっていう人もいるでしょう。
でも、MQL言語を学ぶならば『遅延評価勉強法』がうってつけです。なぜならば作りたいものや目標(つまりアウトプット)が明確だからです。
作りたいもの、それはインジケーターやEAですよね。そしてそれらを作る目的とは、「FXトレードやBOトレードで勝つため」あるいは「オリジナルインジケーターやEAを販売してお金を稼ぐため」ですよね。他のプログラミング言語に比べて、MQL言語を学ぶ目的というのは非常に明確です。アウトプットが明確だからこそ、必要とされる知識や技術(=インプット)も明確になるのです。
あなたが考案したロジック(売買ルール)をインジケーター化したいと考えたとします。そのためにどのような技術が必要なのか、それらの技術を調べて一つ一つ実装していきます。そうすれば短時間でオリジナルインジケーター完成させることができるのです。最初は簡単(シンプル)なインジケーターから始めて、徐々に複雑で高度なインジケーターを作っていく。その繰り返しによって、必要とされる技術や情報を積み上げていくことが可能です。あなたが、オリジナルインジケーターを10個程度作れるようになるころには、かなりのMQLプログラミングスキルを習得できているでしょう。
以上のことから、MQL言語習得と『遅延評価勉強法』の親和性が非常に高いことが理解できるはず。MQLプログラミングを習得するために、最短ルートで登頂する。そのための学習方法が『遅延評価勉強法』なのです。
そもそも覚える必要すらない?!
極論ですが、プログラミングを学習するにあたって、本当に覚えるべきことってほとんど存在しないのですね。なぜなら、ネットで調べればいくらでも必要な情報が拾えるからです。
複雑なコードを覚える必要はないのです。検索すれば必要なコード記述(文法)を見つけることができます。そのコード(文法)をコピペして少し改編すればOKです。わからなくなったら先人の知恵に頼ればよいのです。
もちろん必要な情報を検索するためには、最低限の知識が必要です。逆に言えば最低限の知識さえあれば、あとは「ググってコピペ」でOKなのですね。
丸暗記よりも「慣れ」のほうが重要だ
コードや文法を丸暗記することよりも大切なことは「慣れ」です。多くのMQLソースコードに触れながら、全体像を把握しつつ、構成や記述スタイルに慣れること。
10個程度のインジケーター(MQLソースコード)を解読していけば、MQLのフォーマットがわかってきます。
あーなるほど、どのインジケーターもこんな構成になってるんだな…
あ、また同じ記述がでてきた!ここは共通部分なんだな…
あ、このコードを使うと、こんなことができるんだな…
ラインを引くときは、こう記述すればいいんだな…
あれ?ここは書き方は違うけど、同じことができるんだな…
…という具合に、ざっくりとですがMQLプログラミングの仕組みが理解できるようになります。あとはこの繰り返しです。最初は簡単なMQLソースからスタートして、徐々に複雑なものにチャレンジしていく。その積み重ねによって、いつのまにか高度なインジケーターやEAを作れるようになるのです。
解説書を1ページ目から読み進めるよりも、よっぽど効率的で、しかも面白い学習スタイルです。
大量の”インプットとアウトプット”を心がける
MQL言語習得に必要なことは、大量のインプットとアウトプット。そしてアウトプットしながらインプットしていくこと。この2つです。
- 大量のインプットとアウトプット
- アウトプットしながらインプットする
つまり、作りたいインジケーターを明確にして、とにかく作っていく。その中で必要なスキルをその都度調べて学んでいく。これを繰り返すこと。
挫折する原因の大半は、「インプット」だけに集中してしまっていることにあります。インプット作業は「やってる気」にはなりますが、アウトプットしていかない限り、あなたのMQLスキルはほとんど向上しません。
だからこそ、『遅延評価勉強法』です。次回以降、より具体的な『遅延評価MQL言語学習法』を解説していきますね。