いい加減「スキャルで勝つことは幻想だ」と声を上げるべき
ネット上にはウソがはびこっています。
FXにおけるもっとも無責任なウソ、それは「FX初心者もスキャルピングやろうぜ!」です。
SNS上ではスキャルピングの取引実績をこれ見よがしにキャプチャして「今日は9勝1負、トータル4万2千円のプラスです!」みたいな煽り投稿であふれかえっています。
誰もがポジショントークを仕掛けていて、情報弱者であればあるほど、ウソを簡単に信じて騙されます。
スキャルピングというハードモードな取引スタイルへ初心者を引きずり込み、食い物にしているのです。
スキャルのデメリットとは?
スキャルピングトレードの難しさは、何度も語ってきましたが、今ひとつ伝わっていないように思えて歯がゆいです。
スキャルピングのデメリットは以下の5つに集約されます。
- チャート貼り付きは必須であり常に高い集中力が求められること
- ガチガチの取引ルールを守り続ける精神力の高さが求められること
- 取引回数が増えるためスプレッドコストが増大すること
- ノイズの中からわずかな優位性を見出さなければいけないこと
- 1〜4をずっと継続しなければいけないこと(ストレスが半端ない)
どう考えても初心者向きのトレードスタイルではありません。熟練者のみが生き残ることのできる厳しい世界です。
FX初心者におすすめするトレードスタイルは「スイングトレード」一択です。
「取引戦略」と「取引スタイル」の違い
ご存じの通り、FX市場は多種多様であり、マーケットから利益を得るための様々な方法が存在します。
そこには無数の「取引戦略」だけでなく、様々な「取引スタイル」があります。
取引戦略とは、みんな大好きなストラテジーやロジックのことを指します。いわゆるFX手法と呼ばれるものですね。ここでは取引戦略のお話はしません。
一方の取引スタイルは、「トレードする時間枠」による種類を指します。
- スキャルピング(超短期)
- デイトレー(短期〜中期)
- スイングトレード(長期)
今回の本題は、「時間枠の選択」です。
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そろそろスイングトレードの利点を真面目に語ろうか
スイングトレードは、数日から数週間という長い時間枠でトレードする取引スタイルです。使用する時間足もたいていは、長期足と呼ばれる「1時間足」「4時間足」「日足」などがメインです。
長期的な視点から相場を分析し、仕掛けをおこないます。仕掛けたら(ENTRYしたら)、チャートのチェックは1日に1〜2回程度。手仕舞いは早くて数日後、トレンドを捉えたならば数週間後ということもザラです。
スイングトレードほど地味なトレードスタイルはありませんよね。
でも、だからこそメリットもたくさん存在します。
- 取引に必要な時間が少ない
- 長期足を使うためテクニカルの有用性が高まる
- 一度の取引で莫大な利益を狙える
- 費用効果が高い
- ストレスが少ない
1.取引に必要な時間が少ない
毎日チャートに張り付く必要がないので、取引にかける時間が非常に少なく済みます。相場分析はしっかりと行う必要がありますが、一度仕掛ければ数日から数週間程度は放置することがザラです。
IFD注文やOCO注文を使えば、それこそほったらかしでもOKですよね。
2.長期足を使うためテクニカルの有用性が高まる
短期足(1分足や5分足など)にテクニカル指標を重ねても、ノイズを拾いすぎるため優位性が発揮しずらいことはよく知られていますよね。
テクニカル指標は、長期足であればあるほどその有用性が高まります。つまり機能しやすいということです。
もしもあなたが、単純なテクニカル、たとえばライン(トレンドライン・サポレジラインなど)や移動平均線(200EMAなど)、プライスアクションのみでトレードを完結したいならば、スイングトレードをおすすめします。
3.一度の取引で莫大な利益を狙える
スイングトレードの利点はこれに尽きますね。一度のトレードで数百pipsを狙うことが可能です。
ちまちまと数pipsを抜くような取引で積み上げた数カ月分のスキャルピング利益を、たった一度のスイングトレードで抜き去ることができる、それがスイングトレードのダイナミックさです。
数週間〜時には数ヶ月にわたるトレンドを捉えることができれば、年に数回のトレードで莫大な利益を手にすることが可能です。
4.費用対効果が高い
スキャルピングでは、ENTRYした瞬間からマイナススタートです。まずはスプレッド分のマイナスを上回るための立ち回りが求められます。毎回マイナスからスタート…これは本当にキツイですよ。
一方のスイングトレードは、非常に長い時間スケールで取引をするため、数pipsのスプレッドが収益に影響する度合いは極めて限定的です。1回のトレードが長く、狙う利幅も大きいため、トータルのスプレッドコストは安くなります。スキャルピングの逆ですよね。
月に1〜2回程度取引するのと、1日に10回程度取引するとでは、スプレッドコストに雲泥の差が生じます。
5.ストレスが少ない
もはや言うまでもありませんね。チャート貼り付き(監視)も少なく、コストも限定的。ノイズの動きに惑わされることもない。その分、相場分析に費やす時間を十分に確保できます。結果的にストレスは抑えることができます。
スイングトレード、食わず嫌いにならないで
FXを趣味としてやるならば、スキャルピングも良いでしょう。いわばオンラインカジノ的な遊びの一つとしてスキマ時間に楽しむ。自分のお金を賭けて遊ぶわけですから、興奮度は半端ないでしょう。勝ったときの高揚感も得られます。
でも投資の一つとしてFXを実践するならば、スキャルピングよりもスイングトレードをおすすめします。
なぜなら、「簡単にお金を増やせるから」です。
長期トレンドに乗ったときのスイングトレードの破壊力は半端ないです。これはやった人にしかわからないでしょう。もちろん長期のポジション保有期間のあいだにトレンドが逆行することもあるでしょう。それでも大局を見誤らなければ、レートは再び戻ります。焦ることはないのです。ゆったりと構えて、相場の動向を眺めていればよいのです。
スイングトレードをすすめると、めんどくさがる人が少なくないのですが、それって食わず嫌いですよね?まずはやってみることをおすすめします。こんなにラクなトレードはないですよ。