相場の天底で威力を発揮する”両建て手法”を解説するよ!
相場の天底を検知するためのチャートパターンである三尊やダブルトップ・ボトム。とはいえ、必ずしもトレンド転換するわけではなく、ダマシも多いにあります。
思惑通りに相場が転換すれば気持ち良いくらいに利幅を取ることができますが、そうならなければあえなく損切りです。
そこで、今回は相場の天底で威力を発揮する”両建て手法”を解説します。両建てですので使い方には要注意ですが、上手に使いこなせば非常に効果的です。
たとえば逆三尊やダブルボトムが発生したとします。ここでL(買いポジション)を1枚建てます。このポジションのストップは20pipsとします。
と同時に、このポジションからマイナス10pipsのポイントにTP10pipsのS(売りポジション)を5枚、逆指値で入れておきます。
この時点で…
- L1枚(Stopは▲20pips)
- S5枚(逆指値、Limitは10pips)
となりますね。
レートが思惑通りに上昇すれば…
逆三尊やダブルボトム出現後に、思惑通りにレートが一気に上昇すれば、最初に建てたL(買いポジション)がグングン伸びて利益を拡大してくれます。逆指値のS(売りポジション)5枚はヒットしないので、解除してOKです。30pips辺りで利確したとすると…
- L(買いポジション)1枚が利確…30pips
- S(売りポジション)5枚は解除…0pips
結果、30pipsのプラスで終了です(説明のため簡易的にしています)。
レートが逆行してしまったら…
逆に、レートが上昇せずに下落したとします。その場合は最初に建てたポイントからマイナス10pipsに入れておいた逆指値のS(売りポジション)5枚が刺さります。そのままさらに10pips以上下落すれば、5枚のS(売りポジション)が利確します。同時に、最初のL(買いポジション)は▲20pipsの損切りです。
- L(買いポジション)1枚が損切り…▲20pips
- S(売りポジション)5枚が利確…50pips(10pips✕5枚)
結果、30pipsのプラスで終了です(説明のため簡易的にしています)。
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この両建て手法の課題、わかりますか?
さて、なんだかすごく良さそうな両建て手法に見えませんか?
思惑通りに反転、一気に上昇すれば買いポジションが利幅をグングン伸ばしてくれます。一方でダマシに遭って、レートが逆行した場合も、保険で建てておいたS(売りポジション)の5枚が刺さり、買いポジションの損失を補った上でさらに利益(30pips)をもたらしてくれます。
実は、この両建て手法は古くからあって、わりと研究し尽されているんですね。ポジションの建て方には様々なパターンが存在します。
どちらかといえば、最初に建てるL(=買いポジ)が捨て駒で、本命は逆指値のS5枚(売りポジ5枚)だったりします。捨て駒は、その名の通り最初から損切りに遭うことを前提に建てます。本命は逆指値です。逆指値を複数ロットで建てることでトータルでのプラスを狙うという両建て戦略ですね。ヒゲがグンっと伸びた後に大きく戻されるような場面で威力を発揮します。
ですので、狙い所は慎重に見極める必要があるのです。むしろ今回のような転換確率が高いところでは使わないほうが良いでしょうね。
さて、この両建て手法、当たり前ですが万能ではありません。レートの動き次第では往復ビンタを食らう可能性があります。レートが戻しS5枚も刺さった上で、さらにレートが上昇してしまえば大変です。L1枚の含み益に対し、S5枚の含み損が増大してしまいます。
そこで、S5枚にもストップを入れておく必要があります。ストップ幅はリミットと同じ10pipsです。つまり往復ビンタを食らうと、S5枚分、つまり50pipsの損失が確定してしまいLが50pips以上の利益を出さないとトータルマイナスになってしまうわけですね。
なかなか一筋縄ではいかない両建て手法ですが、仕掛けのポイントを見極めることができるようになれば優位性は高まるはず。
気になる方は、検証してみてください。