FXにおける出口戦略(手仕舞いロジック)を考察してみる
FX(短期取引)は、仕掛けと手仕舞いがセットですよね。
ENTRYすれば、かならず利確もしくは損切りしなくてはなりません。放っておけば最悪の場合ロスカット…ということも起こり得ます。仕掛けと同じくらいに重要なものが手仕舞いであることは間違いありません。
ところが、仕掛けのロジック探しについては一生懸命なのに、手仕舞いについては「その時の成り行き任せ…」というトレーダーが少なくありません。あなたは自分専用の出口戦略をお持ちですか?
パラボリックSARで可能な限りトレンドに追随しCCIによってレートの戻しによる損失を最小限にする『出口戦略』
さて、本題です。またまた『Forex Strategies Revealed』から興味深いスレッドを紹介します。
パラボリックSARにCCI(Commodity Channel Index)を加えた手仕舞いロジックです。CCIの解説については以下の記事をご覧ください。
- CCIの設定方法や基本的な使い方を詳しく解説するよ!
- CCIのパラメーターは「期間14」がベストである理由を述べる
- CCIを2本使った『Woodies CCI(ウッディーズCCI )』をどこよりも詳しく解説するよ
- CCIゼロクロス+5MAで毎日100pips抜く【972手法】
- CCIを使ったシンプルトレード|CCI_Histogram.mq4
パラボリックSARは改めて後日詳しく解説する予定ですが、あのテクニカルの父John Welles Wilder.Jr(J.W.ワイルダー)によって考案されたツールの一つです。パラボリックとは放物線を意味します。価格(トレンド)に追随し、売買の方向性や転換点を確認するのに役立ちます。
Exit strategy #6 (Tight stop timing with CCI)この戦略は、パラボリックSARで可能な限りトレンドに追随し、なおかつCCIを加えることでレートの戻しによる損失を最小限にするというアイデア(出口戦略)です。
スレッドから画像を拝借します。
メインチャートにはパラボリックSAR(0.1、0.1)が設定されています。サブウィンドウにはCCI(期間30)が設置されています。ちなみに上図の通貨ペアはEUR/USD(ユーロドル)の15分足です。
戦略はとてもシンプルです。まずはパラボリックSARによって「SL」(ストップ・ロス)の位置を切り上げ・切り下げていきます。つまりパラボリックSARでのトレーリングストップですね。SLの位置はパラボリックSAR(ドット)の少し後ろです。
しかしながらパラボリックSARのみでは、常に価格と一定の乖離幅をもってドットが描写されるため、急激な反転に弱くせっかくの含み益をマーケットに放出してしまいがちです。
そこでCCIを活用するわけです。CCIの100超え・−100未満を基準に、ストップの位置を直前のローソク足の安値や高値に移動させるのです。その結果、タイトなストップ位置を設定することができ、急激な反転でも含み益を確保できる…という『出口ストラテジー』になります。
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パラボリックSARとCCIによる出口戦略|具体例
文章だけではわかりにくいのでチャートを使って解説します。
買いトレードの場合
例えば、買いパターン。以下のチャート(EUR/USD 15分足)をご覧ください。
画面中央で上昇トレンドが発生しています。ローソク足の下にドットが並んでいますが、これがパラボリックSARです。最初は、このドットの下にSL(ストップ)を置き、ドットが切り替わるごとにSLも切り上げていきます。
そして、CCIが+100を超えたら、今度はSLの位置を直近ローソク足の安値に切り替えるのです。以下のチャートをご覧ください。
CCIが+100を超えたら、SLの位置を1本前のローソク足の安値に置き直します。ローソク足が追加されるごとに、SLの位置も段階的に安値に移動させます。
最終的に一番上の安値部分でSLがヒットして、手仕舞いとなるわけですね。
売りトレードの場合
売りパターンも同様に解説しますね。
大きなダウントレンドが発生しています。パラボリックSARのドットも右肩下がりですね。CCIが−100を下回るまではドットのすぐ上あたりにストップを置いておきます。
CCIが−100を下回ったらストップを1本前のローソク足の高値に移動させます。そのストップにヒットしたら自動的に手仕舞いです。
手仕舞いストラテジーとしては極めてロジカルかつ優位性が高そう!
ちょっとした工夫ですが、とてもロジカルで優位性が高そうです。相場状況によっては増やせる含み益はわずかの場合がありますが、感情を排して機械的に手仕舞いする戦略としては非常に効果的です。
CCIやパラボリックSARのパラメーターについてはこの限りではなくて(there is no golden rule)、色々と試してみると良いと投稿者は述べています。