ほころびが見え始めた「ソーシャルレンディング」
ソーシャルレンディングで遂に2例目の登録取り消しがありました。業界に衝撃が走っています。
「ソーシャルレンディング」2例目の登録取り消し 金融庁
「ソーシャルレンディング」と呼ばれる金融サービスを手がける東京の会社が、投資家の保護に重大な問題があるとして金融庁から登録取り消しの処分を受けました。ソーシャルレンディングの会社の登録取り消しは2例目です。
登録取り消しの処分を受けたのは、インターネットで資金を募って企業などに融資する「ソーシャルレンディング」を手がける東京 中央区の「ラッキーバンク・インベストメント」です。
金融庁によりますと、この会社は延べ3400人からおよそ50億円を集め、代表取締役の親族が経営する不動産会社2社に貸し付けていました。
ラッキーバンク・インベストメントの登録取り消しは、エーアイトラストに次いで2例目となります。
ソーシャルレンディングの抱える様々な問題や「闇」については、再三このブログで注意喚起してきました。
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登録取り消しとなれば、今後新規の勧誘は一切できなくなります。事実上の廃業です。
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50億円の債権を16億円で売却…←もはや詐欺レベル
今回、登録取り消しとなったラッキーバンク・インベストメントですが、焦げ付いた50億円の債権を、わずか16億円でサービサーへ売却…。もはや詐欺レベルです。
残った16億円が投資家に分配されたとしても、あなたが投資した金額の30%程度しか戻ってこないのです。100万円投資していたならば、30万円しか戻ってこないということです。
毀損の原因は、返済が困難とされる親族(社長の母親の)会社への無理な融資です。みんな、もっと怒ったほうが良いですよ。
すでに投資家45人による集団訴訟が始まっています。2019年1月21日に、ラッキーバンクに対して計2億7000万円の賠償を求めて、東京地裁に提訴しています。
投資募集会社を集団提訴 投資家45人、2億円請求インターネット上で投資を募集し企業に貸し付けるソーシャルレンディングを行う「ラッキーバンク・インベストメント」(東京)がうその説明で投資を勧誘したため損害を被ったとして、個人投資家45人が21日、同社や代表取締役らに元本に当たる計約2億7千万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
引用:産経新聞ニュース 2019年1月21日
今回の事件は、ラッキーバンクのT社長と彼の母親(不動産会社社長)によって巧妙に仕組まれた「高度な詐欺」のようなものです。
ラッキーバンク・インベストメント株式会社に対する行政処分について
貸付先のほとんどは、T代表取締役(以下「T社長」という。)の親族が経営する不動産事業を営むX株式会社(以下「X社」という。)となっており…
引用:関東財務局WEBサイト
上の引用内の「親族が経営するX社」とは、T社長の母親が経営する不動産会社のことです。
ソーシャルレンディングという枠組みを利用して、投資家から集めたお金を掠め取ったわけです。そのやり口は見事ですが、はたして逃げ切れるでしょうか?
今後の裁判の行方に注目が集まります。
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