【衝撃】知られざる北朝鮮「世界最強ハッキング部隊」の真実
先日、【驚愕】580億円コインチェックNEM流出事件は「北朝鮮」によるハッキングだったと国連が報告という記事をアップしました。
その中で、コインチェック事件の首謀者は北朝鮮だったと国連が結論づけたと記載しました。ネタ元となったのは国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の履行状況を調査する専門家パネルが3月中に公表するとされていた報告書です。
報告書を裏付ける内容をネットで見つけましたので、本日取り上げます。ロシアのサイバーセキュリティ会社「Group-IB」が公開した報告書です。英語サイトですので、全文を読みたい方はGoogleの翻訳などをご活用ください。こちらです。
Group-IB: 14 cyber attacks on crypto exchanges resulted in a loss of $882 million
Group-IB, an international company that specializes in preventing cyber attacks, has estimated that cryptocurrency exchanges suffered a total loss of $882 million due to targeted attacks in 2017 and in the first three quarters of 2018. According to Group-IB experts, at least 14 crypto exchanges were hacked. Five attacks have been linked to North Korean hackers from Lazarus state-sponsored group, including the infamous attack on Japanese crypto exchange Coincheck, when $534 million in crypto was stolen.
Five attacks have been linked to North Korean hackers from Lazarus state-sponsored group, including the infamous attack on Japanese crypto exchange Coincheck, when $534 million in crypto was stolen.
引用:Group-IB
黄色マーカーの部分を直訳すると以下の通りです。
===============================
仮想通貨交換所に対する14のサイバー攻撃で8億8200万ドルの損失
(中略)
5億3,400万ドルの暗号通貨が盗まれた日本の暗号交換所コインチェックに対する攻撃を含む、5つの攻撃に北朝鮮のラザルスグループ=ハッカー集団が関与している。
===============================
この報告書を作ったGroup-IBとは、ロシアに拠点を置くサイバーセキュリティ会社です。ハッキングをはじめとしたハイテク犯罪や、オンライン詐欺を監視して様々なサイバー攻撃から企業を守るサービスをおこなっているグローバル企業です。
マイクロソフトやブリティッシュ・アメリカン(イギリスのタバコ会社=ラッキーストライクやケントを販売)、バカルディ(世界最大のラム酒ブランド)、DHL(ドイツの国際宅配便企業)、Tele2(テレツー、スゥエーデンの通信業者)などを顧客に持つ、有数のセキュリティ会社として有名です。ですので、報告書としては非常に信憑性が高いと考えて問題ないでしょう。
【2024年5月版】優位性の高いFX商材 Best4
【驚異】北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」
報告書に出てくる「Lazarus=ラザルス」とは、北朝鮮軍、つまり国営のハッキング部隊ですね。このLazarus Group(ラザルスグループ)という名称は、サイバーセキュリティ業界が北朝鮮軍のハッキング部隊に対して割り当てたコードネームです。
北朝鮮のハッキング部隊は決してあなどれません。なぜならこれまでに多くのハッキングを成功させ、巨額のお金を引き出しているからです。
先の報告書には「ラザルス」による攻撃(2017年〜2018年)が表としてまとめてあります。
攻撃回数もさることながら、驚かされるのはその成功率と奪った金額の大きさです。
Stolen in cryptocurency(盗まれた暗号通貨)をご覧ください。仮想通貨取引サイトが全部で14回攻撃され、そのうち5回成功しています。盗まれた仮想通貨の総額は、約5億7100万ドル。
中でも被害が甚大なものは、日本のコインチェック事件です。不正に流出したNEMは5億2300万NEM、当時の換算レートで約580億円です。この事件も「ラザルス」によるものだと、報告書は断定しています。
もはや、世界最強のハッキング集団の一つといっても過言ではないでしょう。通常のハッキング事件であれば、国際手配され、警察なりFBIなりが動いて即逮捕でしょうが、なにしろ相手は北朝鮮軍=北朝鮮政府です。政治問題も絡むので、容易に手出しができません。
南北融和の裏で、そして米朝会談の裏で、粛々とハッキング攻撃を続ける北朝鮮。なんとも恐ろしい国です。