RCIってRSIとどこが違うの?どっちがオススメなの?って悩んだことありませんか?
今回の記事ではRCIの意味や使い方、RSIとの違いなど、以下の3点について詳しく解説していきます。
RCIはRSIほどメジャーではないが、使いこなせるようなるとトレードが捗るぞ!
これまでの記事の中からRCIに関するトピックを抽出して解説するぞ。
【FX】RCIとは?意味は?
RCIの意味について
RCIとは、Rank Correlation Indexの頭文字をつなげたものです。
Rank
Correlation
Index日本語に訳すと…「順位・相関・指数」となります。
RCI(=順位相関指数)は、レートと日付(期間)を順位付けして、それらの相関関係をグラフ化(−100〜+100)したオシレーター系テクニカル指標の一つです
RCIの計算式とは?
RCIの計算式の紹介です。こちら。
RCI(期間n)=( 1ー(6 ✕ SUM)÷( nの3乗 ー n ))✕ 100稀に別の計算式も見かけることがあります。こちらです。
RCI(期間n)=( 1ー(6 ✕ SUM)÷(n ✕( nの2乗 ー 1 ))✕ 100分母の計算式が異なりますね。計算すればわかりますが、この分母式はどちらも同じ値を返します。
この複雑な計算式の元になっているものは、Spearman’s rank correlation coefficient(スピアマンの順位相関係数)です。Charles Spearman(チャールズ・スピアマン)というイギリスの心理学者によって提唱されました。
スピアマンの順位相関係数は、2つのデータの相関性を数値で表すための便利な数式なんですね。なので、RCIインジケーターのことを海外では「SpearmanRankCorr.mq4」などと呼ぶこともあります。というかこちらの呼称のほうがRCIよりもメジャーかもしれません。
さて、RCIは2つのデータを次の通り順位付けします。
- レート(終値)…高い順
- 日付(期間)…新しい順
そして、2つのデータの相関関係を−100〜+100の間で数値化し、チャート上(サブウィンドウ)にプロットしたテクニカル指標こそがRCIなのです。そのために、複雑な「スピアマンの順位相関係数」の計算式を流用(改編して利用)しているわけです。
RCI(=順位相関指数)は、レートと日付(期間)を順位付けして、それらの相関関係をグラフ化(−100〜+100)している…と言われてもちょっと分かりづらいですよね。
ただ実際のトレードにおいては、RCIの概念を理解しておくだけでも十分です。
具体的なRCI計算式を知りたい方はRCIの計算式を、中学生でもわかるように解説するよ!にて詳しく解説していますので、ご興味ある方はお読みください。
【FX】RCIの使い方
RCIは、+100から−100の間を動きます。
価格(レート)が上昇を続ければ、RCIは+100(天井)に張り付き続けるということですね。一方、価格(レート)が下落を続ければ、RCIは−100(底)に張り付き続けることになります。
仮に上昇相場で、上昇幅(変動率)がそれほど大きくなくても、前日よりも少しでも価格が上がっていればRCIは天井に張り付き続けるのです。また、上昇中に1日だけレートが下落しても、RCIの値はそれほど大きな影響を受けません。
つまり、RCIは買われすぎや売れらすぎの指標ではないということですね。RSIも同じでしたよね。
RICが+100近辺にあれば「上昇圧力が強い」と判断し、−100付近にあれば「上昇圧力が弱い」と判断する。これがRCIの本質に近い捉え方です。
一般的な考え方としては、RCIが天井や底から反転したタイミングが相場転換である(=上昇圧力が変化した)と判断することが多いですね。あるいは0レベルを基準に、
- RCIが0以上で推移…上昇相場
- RCIが0以下で推移…下落相場
と相場判断するなど。
実はRCIはMetaTrader4には標準装備されていません。
どうしても使いたい場合は、SpearmanRankCorr.mq4をダウンロードして使うことをおすすめします。
RCIの計算式を、中学生でもわかるように解説するよ!でも解説したとおり、RCIは、海外ではSpearmanRankCorr.mq4と呼ばれることのほうがメジャーです。なぜなら、RCIのベースはSpearman’s rank correlation coefficient(スピアマンの順位相関係数)だからです。RCIの複雑な計算式に使用されている概念がスピアマンの順位相関係数なのですね。
つまり、RCI.mq4を探すよりもSpearmanRankCorr.mq4を探してダウンロードすれば、MT4にRCIと同じデータを表示させることができるわけです。
ただし、厳密に言えばRCI.mq4とSpearmanRankCorr.mq4は異なります。違いは以下の通り。
- RCI.mq4…順位相関を100〜−100で表示
- SpearmanRankCorr.mq4…順位相関を1〜−1で表示
もっと厳密に違いを述べれば、RCI.mq4は価格の順位付け計算を「同じ順位を平均化」しています。したがいまして、RCI.mq4とSpearmanRankCorr.mq4を重ねて表示させるとわずかに描くラインが異なります。SpearmanRankCorr.mq4を元に、より指標的な要素を加味した形で(使いやすさ重視で)作り直したものがRCI.mq4です。
どちらが良いとか悪いとかではありません。個人的には海外でメジャーなSpearmanRankCorr.mq4を使用するほうが良いと考えています。本家本元であるhttps://www.mql5.com/に掲載されているのもSpearmanRankCorr.mq4ですからね。
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【FX】RCIとRSIの違いとは?
RSIとRCIの違いがよくわかりません…というご質問をいただきました。
たしかに名称はとても良く似ていますね。どちらもオシレーター系テクニカル指標に分類されます。正式名称は次の通り。
- RSI…Relative Strength Index(=相対力指数)
- RCI…Rank Correlation Index(=順位相関指数)
ただ、MT4(メタトレーダー4)の標準インジケーターの中には、RSI(Relative Strength Index.mq4)はあるのですがRCI(Rank Correlation Index.mq4)は含まれていません。
あまり知られていませんが、RCI(Rank Correlation Index.mq4)という呼び方は、海外においては一般的ではありません。RCIではなく、「SpearmanRankCorr.mq4」と呼ばれて親しまれています。
RCIとRSI、名前や概念は似ていますが計算式は全く異なります。
RSIとRCIの概念を端的に表すと以下の通りです。
- RSI…一定期間の価格変動に対する上昇値動きの割合(%)を算出したもの
- RCI…レートと日付(期間)を順位付けしそれらの相関関係をグラフ化したもの
ご覧の通り、全く異なることがわかりますね。
RSIは、全体の値動き幅に対する相対的(Relative)な上昇力(Strength)の割合を算出した指数(Index)であり、上昇圧力(勢い)の強弱を判定します。
一方のRCIは、時間順位と価格順位(Rank)の相関性(Correlation)を算出した指数(Index)であり、上昇圧力(勢い)の強弱を判定します。
どちらもレート上昇圧力(勢い)の強弱を判定するためのオシレーターですが、導き出す根拠(概念)が全く異なるのです。
実際にRCIとRSIを同時にチャートに表示させてみると、その違いが一目瞭然です。
どちらもオシレーター系テクニカル指標の部類に入り、価格上昇圧力(勢い)の強弱を判断するツールではあるのですが、ここまでの表示の違いがあるのですね。