連日pips(ピップス)について解説をおこなっていますが、「ピップ、ピップって毎回うるせーなー!」なんて思っていませんか?
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で、pips(ピップス)を使うとなにがいいわけ?
pipsは単なるFX取引における共通単位というだけの役割ではありません。
実はpisp(ピップス)を正しく使うと投資効率(パフォーマンス)の比較が容易になるというメリットがあります。
投資効率?なにそれ?という方のために、詳しく解説します。
投資効率(パフォーマンス)とは、投資によってどれくらいの付加価値を生産したかを評価するための指数です。
投資効率(パフォーマンス)とは、投資によってどれくらいの付加価値を生産したかを評価するための指数のことじゃよ。
まだピンとこないと思いますので、具体例を出して説明します。
5,000円の利益を出した二人のトレーダーを比較してみる
二人のFXトレーダーが次のように語っているとします。
ドル円で5,000円の利益が出ました!
ドル円で5,000円の利益が出ました!
どちらもドル円を取引して5,000円の利益を獲得したと語っています。
具体的にどのようなトレードをおこなったのか詳しく聞いてみると…
ドル円を100.00円で1ロット(10,000通貨)買って、100.50円で売りました!
ドル円を100.00円で5ロット(50,000通貨)買って、100.10円で売りました!
それぞれの利益を計算してみましょう。
0.5円 ✕ 10,000通貨(1ロット)=5,000円
0.1円 ✕ 50,000通貨(5ロット)=5,000円
ご覧の通り、ロット数が異なりますがどちらのトレーダーも5,000円の利益を得ていますね。
ところが、獲得pipsに注目すると…!
さて、ここで注目すべきは獲得金額ではありません。
各トレーダーの”獲得pips”に目を向けてみましょう。
100.50円ー100.00円=0.5円=50pips
100.10円ー100.00円=0.1円=10pips
男性トレーダーは50pipsを獲得している一方、女性トレーダーは10pipsしか獲得していません。
その差は”5倍”。
pipsだけに着目すると…
50pipsのプラス!
10pipsのプラス…
となるわけです。
投資効率(パフォーマンス)を比較するとその差は歴然!
さて、どちらのトレーダーが投資パフォーマンス(投資効率)が良いでしょうか?
ここで5,000円を獲得するために使った資金を計算・比較してみましょう。
男性の場合は…
10,000通貨|1ドル=100円として計算すると…
100円✕10,000=1,000,000円
レバレッジ25倍であれば、必要証拠金は(1,000,000円÷25=)40,000円
つまり、40,000円の証拠金を使って5,000円を得たことになります。
女性の場合は…
50,000通貨|1ドル=100円として計算すると…
100円✕50,000=5,000,000円
レバレッジ25倍であれば、必要証拠金は(5,000,000円÷25=)200,000円
つまり、200,000円の証拠金を使って5,000円を得たことになります。
投資効率の比較
- 男性…40,000円の証拠金を使って5,000円を得た
- 女性…200,000円の証拠金を使って5,000円を得た
ご覧の通り、投資効率(パフォーマンス)の差は5倍です。
男性トレーダーは女性トレーダーに比べて5分の1の資金で同じ利益(5,000円)を出しているわけですから、二人を比較した場合、男性トレーダーの投資効率は極めて高い(=5倍の差)といえます。
仮に男性トレーダーが、今回の取引に女性トレーダーと同じ資金(必要証拠金=20万円)を投じていれば、獲得金額は5,000円の5倍、つまり2万5千円もの利益を得ていたことになります。
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”わずかなpipsを大量ロット(大資金)で稼ぐ超高速スキャルピング”もアリ
念の為、女性トレーダーの取引スタイル(大量ロット(大資金)で狭小pipsをかすめ取る手法)を否定しているわけではありません。
”大量ロット(大資金)+狭小pipsの超高速スキャルピング”で桁外れに稼いでいるトレーダーも多く存在します。
ロット数が大量ならば、わずかな値動き(数pips)でも大きな利益を見込むことが可能です。資金量が豊富、かつPC張り付きでスキャルできる環境ならば勝算はあります。
投資効率の差を理解した上で、自分にあった投資スタイルを構築することが大切です。
獲得pipsに着目することで投資効率(パフォーマンス)を比較できる
先の解説では二人のFX投資家の投資効率を比較しました。
しかし投資効率は本来他人との比較ではなく、自分自身の投資パフォーマンスを向上させるために活用するものです。
投資には波があり、いつも良い成績を残せるわけではありません。各トレードの好調不調を判断するために投資効率(つまり損益pips)を把握し比較することが大切です。
今日は○○pips獲得できた!
今日は○○pipsしか獲得できなかった…
目標は1日○○pipsだ!
など、pips表示によって日々の投資(トレード)の良し悪しを判断する癖をつける必要があります。
いわば損益pipsは投資効率を測る指標なのですね。
損益pipsは、投資効率を測る指標として活用できるのじゃよ。
損益金額だけで取引の良し悪しを比較するのはナンセンスです。投資効率(つまり損益pips)で取引結果を判断し、投資効率の高いトレードを心がけるようにしましょう。