ネオ・ジーニアスFX|概要
本日は、クロスリテイリング株式会社が販売するFX情報商材『ネオ・ジーニアスFX』を検証レビューします。
販売元:クロスリテイリング株式会社
開発者:末永幸樹
発売日:2019年9月27日
公式サイト:https://hrmc-fx.s3.amazonaws.com/top/pre_201909.html
ネオ・ジーニアスFX|検証とレビュー
複数本のラインを引き、波形から相場の転換ポイントを探り”逆張り”で仕掛ける手法
『ネオ・ジーニアスFX』は、相場が転換するポイントを複数本のライン描写によって導き出す手法です。
独自のロジックにより、ローソク足が描き出す波形の中から「三角形」を抽出し、相場の転換点(下落・上昇に変わるポイント)を探し出すというもの。
チャートに出現する「三角形」を見つけ出すことができれば、その先の未来(つまり相場の転換点)を高確度で予測できると語る『ネオ・ジーニアスFX』。
「三角形」から転換点を導き出すといえば、すぐに思い出されるのは「ハーモニックパターン」、「エリオット波動」そして「下降フラッグ」「上昇フラッグ」です。
ハーモニックパターンとは?
ハーモニックパターンとは、以下のようなチャートパターンです。
※画像はすべてhttps://tradingfibonacci.com/index.php/fibonacci-pattern/harmonic-tradingからの出典です。
ご覧の通り、チャートパターン(波形)にフィボナッチを組み合わせて転換ポイントを推測するテクニカルです。
下降フラッグ・上昇フラッグとは?
一方、フラッグ(上昇&下降)とは以下のようなパターンです。
高値と安値を交互につけながら一定幅(チャネルライン内)を推移し、その後のブレイクで仕掛けるというよくあるパターンの一つです。
ハーモニックでもフラッグでもない…独自ロジックを開発か?
なんとなくハーモニックパターンを予測していた人も少なくなかったようです。しかしながら、あとで解説しますが過去チャートを検証してみても、ハーモニックパターンや下降フラッグが当てはまりません。
このあたりは、ロジック非公開であるため、謎です。開発者である末永幸樹氏独自のオリジナルロジックが組み込まれているのでしょう。
どちらにしても、特定のチャートパターン(波形)に特化したプライスアクショントレードといえます。チャートパターン(波形)を複数のラインによってあぶり出し、仕掛けと手仕舞いのポイントを探るシンプルなロジックと推測されます。
転換ポイントからのカウンターを狙うので、当然「逆張りトレード」となります。
三角形を見つけるためのオリジナル・インジケーターが付属
この三角形を容易に見つけるためのツールが複数のラインです。ラインを自動で描写してくれるインジケーター(Futureライン自動生成ツール)も商材に付属しています。
”日足”ベースのスイングトレード
基本的には日足中心で長期的なトレードをおこないます。大きな時間足でトレードをおこなうスイングトレードですね。
日足ベースなので、トレードチャンスはそれほど多くありません。チャートを視認するのは1日に1回程度でOKとのこと。サラリーマンなど、忙しい人に向いた手法ともいえますね。
もっとトレードチャンスが欲しいというユーザー向けに、マニュアル内では1時間足や4時間足を活用したデイトレード的な手法も合わせて紹介されています。
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検証その1|EUR/CAD(ユーロカナダドル)
実際に『ネオ・ジーニアスFX』が利益を出したとされるチャートで検証してみましょう。まずは販売ページに掲載されているEUR/CAD(ユーロカナダドル)です。
一撃で587pipsも取っています。さて、チャートは「日足」です。実際のEUR/CAD日足チャートと比較してみましょう。
販売ページ上のチャートで「マル秘」とされている部分がこちら。
ここを隠しているくらいだから、この部分のチャートの動きに秘密がありそうですね。
ただ、今回の下落はパターン認識を使うまでもなく、もっとシンプルに説明できそうです。以下のチャートを御覧ください。
前回の最高値(1.558前後、2018年6月22〜26日)を抜けようとしてチャレンジ。しかし上値抵抗が強く、抗えきれずに下落…と捉えることもできそうです。
検証その2|EUR/GBP(ユーロポンド)
もう一つ見てみましょう。EURGBP(ユーロポンド)に日足チャートです。
こちらも一撃で267万円(371pips抜き)の利益です。
販売ページで「マル秘」となっている箇所はこちら。
さて、隠されている部分を検証してみましょう。
下降フラッグなのかどうかよくわかりません。
無理やりハーモニックパターンに当てはめてみましたが…セオリー通りではありません。
実は、こちらの下落も、過去のチャートを見ればたった1本のラインで容易に予測できます。
2018年8月28日につけた最高値(0.9098)の更新(上抜け)を2回チャレンジしていますね。1回目は、2018年12月10日。失敗。2回目は、2019年1月3日。失敗。(このとき最大規模のフラッシュ・クラッシュが起きたのは記憶に新しいですね)
上値更新を2回チャレンジして、2回連続で失敗。それだけ上値抵抗が強かったと考えられます。上抜けするには力不足だったということですから、弱気に転じて売り優勢になるのは比較的容易に予測できます。長期的にチャートを眺めていれば、上値抵抗線が見えていたでしょう。
検証その3|EUR/JPY(ユーロ円)
3つ目の検証はEUR/JPY(ユーロ円)の日足です。2018年9月25日以降の下落を捉えたトレードです。
「マル秘」とされている箇所を見てみましょう。
こちらは、ハーモニックパターン(Butterfly-Pattern)が合致しているようにみえます。
ただ、この下落もわりと容易に予測できたパターンです。以下のチャートをご覧ください。
2018年4月24日につけた最高値(133.480)を、5ヶ月ぶり(2018年9月25日)に更新しようとしています。ところが、上値抵抗が非常に強く、抜けきれなかったパターンです。
日足で直近の最高値から1本のラインを事前に引いておけば、2018年9月25日〜の動きは、注目の的です。なぜなら5ヶ月ぶりに133.480を更新するかどうか?というビッグイベントだったからです。
しかし、抜けきれなかった…その反動で下落。5ヶ月ぶりの高値更新に失敗して下落というパターンです。
『ネオ・ジーニアスFX』を使わずとも下落を高確度で予測できていた?
販売ページに掲載されているチャートパターンを検証してみると、どのチャートパターンも大局的に見れば本商材を使わずとも、下落をある程度予測できていたトレードだったといえます(たまたまかもしれません)。
仮に日足チャートでトレードするならば、強い上値抵抗線は誰もが意識するラインです。そのラインを抜けきれなければ下落に転じることは容易に予測できます。
販売元:クロスリテイリング株式会社
開発者:末永幸樹
発売日:2019年9月27日
公式サイト:https://hrmc-fx.s3.amazonaws.com/top/pre_201909.html
ネオ・ジーニアスFX|総合評価
【結論】複数本のラインによって導き出されるローソク足の「波形(パターン)」から相場の転換ポイントを探り”逆張り”で仕掛ける手法
販売ページの実例から推測した限りでは優位性は不明(たまたまかもしれないが、日足チャートを長いスパンで見れば下落予測はそれほど難しくないパターンが多かった)
もう少し別のチャートパターンで本商材の優位性を検証してみたい
『ネオ・ジーニアスFX』は、複数本のラインによって導き出される「波形(パターン)」から相場の転換ポイントを探り”逆張り”で仕掛ける手法です。
販売ページに掲載されている実例を3つ取り上げて検証しましたが、下落予測はそれほど難しくないパターンだったようにも感じます。もうすこし『ネオ・ジーニアスFX』の優位性が発揮される相場を見てみたいですね。
販売元:クロスリテイリング株式会社
開発者:末永幸樹
発売日:2019年9月27日
公式サイト:https://hrmc-fx.s3.amazonaws.com/top/pre_201909.html