RCIを複数本重ねたFX手法を考察する
前回、RCIを3本重ねて表示させるテクニックを紹介しました。
上のチャート図(USDJPY30分足)は、まさに3本のRCIを同時に重ねて表示させています。それぞれのパラメーター(期間)は以下の通り。
- 短期RCI(期間9)
- 中期RCI(期間26)
- 長期RCI(期間52)
今回は、この複数本RCIによる具体的なトレード手法を解説していきます。
なお、RCIについての詳しい解説は以下の記事をお読みください。
3本のRCIの期間をそれぞれいくつに設定するか?
さて、RCIを3本表示させるわけですが、問題はそれぞれの期間をどのように設定するか?ですね。
ネットを探れば様々な組み合わせを見つけることができます。
- 期間9
- 期間26
- 期間52
だったり、
- 期間9
- 期間35
- 期間52
などもあります。中には4本のRCIを表示させている強者も存在します。
- 期間9
- 期間13
- 期間18
- 期間26
ここでは、最もよく見られる以下の組み合わせで検証していきます。
[box class=”glay_box” title=”RCIの期間設定”]
- 短期RCI(期間9)
- 中期RCI(期間26)
- 長期RCI(期間52)
期間(9、26、52)で設定したチャートが以下の図です。
通貨ペアはUSD/JPY(ドル円)の15分足です。
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3本のRCIで”押し目や戻り”を拾うFX手法を解説
では具体的な手法について解説します。
ロジックはシンプルです。短期RCI(期間9)、中期RCI(期間26)、長期RCI(期間52)の3本すべてが天井や底に張り付くまで、じっくりと待ちます。
買いパターン
- 短期・中期・長期RCIが天井へ張り付く
- 短期RCIのみが下落して谷を形成したタイミングで「買いENTRY」
実際のチャートで買いタイミングをチェックしてみましょう。
まず③本のRCIが天井付近に張り付いていますね(①)。そこから短期RCI(赤線)のみが大きく下落。短期RCIが再び上昇したタイミングで谷を形成し(②)、そこで買いENTRY(③)となります。
ポイントは、短期RCIが谷を形成後もまだ中期・長期RCIが天井付近にあることです。中期・長期RCIが天井から剥がれ落ちてきているようであればENTRYは見合わせます。
もう一つ、別の時間帯の買いパターンをチェックしてみましょう。
さきほどと同様、短期・中期・長期RCIが天井付近に張り付き、その後短期RCIのみ下落しています。短期RCIが再び上昇を初めたタイミングで買いENTRYします。そのときに、中期・長期RCIが天井付近をキープしていることを確認します(中期・長期RCIが下落を初めていた場合は、ENTRYを見合わせます)。
売りパターン
次に売りENTRYのケースです。
- 短期・中期・長期RCIが底へ張り付く
- 短期RCIのみが上昇して山を形成したタイミングで「売りENTRY」
買いパターンの逆ですね。チャートで確認しましょう。
3本のRCIが底に張り付きつつあります(①)。その後、短期RCIのみが上昇を始め、再び下落。ここで山を形成しました(②)。このタイミングで売りENTRYします(③)。
もちろん、中期・長期RCIが底付近をキープしていることが前提条件となります。
チャート観察が不可欠だ
3本のRCIの位置関係で押し目・戻りのポイントをあぶり出す手法は比較的有名ですので、知っている人も少なくないはず。
この手法の精度を高めるためには、とにかくチャート観察が不可欠です。
短期RCIは非常に敏感に動きますので、確実に山・谷を形成するまでは仕掛けるべきではありません。
また、中期・長期RCIの動きも重要です。天底から剥がれ落ちてきているときは注意が必要です。あきらかに急速に下落・上昇しているときはENTRYを回避してください。
3本のRCIの動きをじっくりと観察することで、どのタイミングで仕掛ければよいのかが、じわーっと見えてくるようになります。そうなればあなたは「RCIの使い手」としてステップアップできるはず。