トルコリラ…地獄の釜の蓋が開いた!
もはや、末期ですね。
トルコリラが史上最安値を更新中です。2020年4月22日時点でTRY/JPYは15.42円です。
2018年8月のトルコ通貨危機(大暴落)でつけた最安値をさらに割り込み、史上最安値を絶賛爆進中です。
リラ安の歯止めがかかりません。
つい最近、こんな記事を書いたばかりです。
トルコ中央銀行がさらなる政策金利引き下げを発表
2020年4月22日には、トルコ中央銀行が政策金利引き下げ(9.75%→8.75%)を発表しました。
わずか1年で合計8回の利下げ強行です。
実質金利のマイナスはさらに拡大しています。
ねぇ、トルコリラの「実質金利」はマイナスだって知ってる?
政策金利がいよいよ一桁台に突入。一方でインフレ率はインフレ率は12.4%(2020年2月)。実質金利はマイナスに転じ、拡大傾向にあります。
実質金利=9.75%ー12.4%=▲2.65%←実質金利がマイナス!
「実質金利がマイナス」これが何を意味するかわかりますか?お金を銀行に預けても物価がどんどん上昇するから、お金の価値がグングン目減りしていくことを意味します。つまりトルコリラ通貨のさらなる下落に繋がりかねない状況を迎えているのです。
GMOクリック証券でスワップの逆転現象が発生!
トルコリラ円のスワップの一時的な逆転現象も発生しています。
2020年4月16日、GMOクリック証券ではトルコリラ円のスワップポイントが以下の通りでした。
- 売りSW…13円
- 買いSW…▲16円
買いスワップがマイナスで売りスワップがプラス…ロングでもマイナススワップというありえない事態が発生したのです。
ちなみに今日(2020年4月23日)のスワップポイント(GMOクリック証券)はこちら。
- 売りSW…▲3円
- 買いSW…0円
もはやスワップポイント目当てでトルコリラを保有するメリットはゼロです。
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スワップポイントの受取額がゼロからマイナスへ…
各FX会社は以下のような注意喚起をしています。
トルコリラのスワップポイント受取額と相場変動リスクについて[20/04/16]
トルコ銀行監督庁が日本時間13日早朝に非居住者によるリラ売り制限を強化したことで、トルコリラのフォワード市場が不安定となり、今後トルコリラは、スワップポイントの受取額がゼロになる、あるいはマイナスとなる観測が浮上しております。またスワップ規制でトルコリラの減価が続いており、昨日(4月15日)には「トルコリラ/円」が約20ヵ月ぶりに史上最安値を更新しております。
引用:外為どっとコム|お知らせ
【重要】「トルコリラ/円」の相場変動ならびスワップポイントに関するご注意
現在、トルコの地政学リスクの高まりにより、トルコ金融市場が乱高下しております。お客様におかれましては、以下の点にご注意くださいますようお願いいたします。
トルコリラ/円のスワップポイントに関するご注意
すでにスワップポイントは乱高下しておりますが、今後の状況により、さらに変動する場合がございます。
また、金利情勢によっては買い建玉売り建玉ともにスワップポイントが支払いになる可能性もございますので、あらかじめご了承ください。引用:楽天証券|お知らせ
【最重要】トルコリラ/円のスワップポイントの変動について
平素より、トレイダーズ証券をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
現在、トルコの短期金融市場の急変動により短期金利に変動が生じているため、当社においてもスワップポイントが不安定な状況でございます。
今後も、トルコリラ/円のスワップポイントが政策金利から大きくかい離した金額となる可能性があり、また、広告表示の金額を提示できないことや平常時と大きく異なる金額を提示する場合がございます。
なお、短期金利の需給が一時的に急変した場合、受け払いの方向が逆転することや売り・買い両方の取引で支払いになること、場合によっては、営業日の途中で当日スワップポイントを急遽変更させていただく等の可能性もございます。
引用:みんなのFX|お知らせ
今後、トルコリラのスワップポイントがゼロ、あるいはマイナスになる可能性があるとのアナウンスです。
まさにトルコリラの「地獄の釜の蓋が開いた」わけですね。”ロングでもマイナススワップ”が恒常化しつつあります。
キャリートレード(金利差収入)の魅力を失いつつあるトルコリラ
各FX会社のアナウンスにある通り、トルコリラのキャリートレード(金利差収入)としての魅力は、もはや失われつつあります。
- 政策金利の段階的な利下げにより、実質金利はマイナス状態
- 通貨も底なしで史上最安値を更新中(リラ安の加速)
- 新型コロナウィルス感染拡大による影響
特に、トルコの新型コロナウィルス感染被害は甚大です。
トルコ、新型コロナウイルス感染8万6306人 欧米以外で最大に
2020年4月20日(月)10時56分
トルコのコジャ保健相は19日、同国で確認された新型コロナウイルス感染者数が8万6306人に達したことを明らかにした。欧米以外で最大となる。
過去24時間で確認された新たな感染者は3977人だった。同相によると、新たな死者は127人、累計死者数は2017人となった。
引用:Newsweek日本版 2020年4月20日(月)10時56分
欧米を除く地域では、最大の感染者数を出しているのがトルコなのです。あの中国よりも感染者数は多いのですね。
トルコ経済は麻痺状態。国内からの資金引き上げも加速しそうです。2018年のトルコショック(通貨危機)を上回る危機に見舞われています。
ボラティリティリスクが大きすぎない?
いまなお、トルコリラをスワップ狙いで買い煽りする人がいますが、倒産寸前の会社の株を買うようなものです。
もちろん、今後トルコリラ通貨が大きく上昇する可能性はゼロではありません。スワップ金利も拡大する可能性もゼロではないでしょう。
ただ、投資にしてはボラティリティリスクが大きすぎませんか?
よーく考えましょう。
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