FX商材販売ページで蔓延する”過剰なキャッチコピー”はなぜ罰せられないのか?
FX情報商材業界で平然とおこなわれる「誇大広告」「虚偽広告」
FX商材を購入したことのあるユーザーならば知っている通り、FX商材販売ページにおいては、様々な「誇大広告」「虚偽広告」が平然と行われています。
にわかには信じがたいようなコピーの数々。
- 誰がやっても必ず稼げる究極のビジネス・・・
- ほとんどの人が毎月100万円以上の金額を余裕で稼げるようになりました・・・
- 初月に稼げる金額の最低ボーダーラインは50万円・・・
- その後は毎月100万、200万、300万円と稼ぎ続けていくことが可能・・・
- 50万円は初月のうちに誰でも余裕で稼げてしまう・・・
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さらには、成績の偽造行為なども日常的に行われています。
これらの誇大表現や偽証行為を規制する法律がないため、とにかくやりたい放題です。一部のFX商材販売者の行き過ぎた行為を、苦々しく思っている人も少なくありません。
【2024年5月版】優位性の高いFX商材 Best4
”怪しげな表現”が決してなくならない本当の理由
彼ら(FX情報販売業者)が喰い物にしているのは”投資リテラシーの著しく低い人々”です。投資リテラシーの高いユーザーは、そもそも怪しげな商材には見向きもしません。
投資リテラシーが著しく低い人々は、情報弱者でもあります。面倒くさがりで、思考停止に陥りやすく、搾取されていることに気付かない人々です。
彼らは、「儲かる」「稼げる」「億万長者」という言葉に簡単に飛びつきます。
稼ぐ系の情報商材業界がターゲットにしているのは、「儲かる」「稼げる」「億万長者」という言葉に簡単に飛びつく”投資リテラシーの著しく低い人々”なのです。彼らは思考停止しているので、容易に搾取できます。つまり業者側にとって格好のカモなのですね。
情報弱者、投資リテラシーのないユーザーをおびき寄せるために、彼らが好む表現を使うわけです。
FX情報商材の過剰な広告を規制する手立てはない
景品表示法では、優良誤認や有利誤認等を不当表示として禁止しています(景品表示法5条等)。優良誤認とは、次の2つを指します。
- 一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すもの
- 事実に相違して競争関係にある事業者に係るものよりも著しく優良であると示すもの
商品やサービスの品質を実際よりも優れていると偽って宣伝する行為(優良誤認表示)は、法で固く禁じられています。
もちろん、インターネットを通じてビジネスを行うFX情報商材もその例外ではありません。
しかし消費者庁が優良誤認表示を行っている業者を規制する(措置命令を出す)ためには、まずはユーザーが消費者庁に働きかけをするなどのアクションが必要となります。
残念ながら、よっぽど大きな事件(ユーザーが販売業者を訴えるなど大きなニュース)にならない限り、消費者庁から動くことはありません。
さらに、規制を行うには、事業者に対して表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求め、その上で優良誤認や有利誤認であるかどうかの判断を行います。手順としては非常に煩雑であり、時間もかかります。
- ユーザーが消費者庁に働きかける
- 消費者庁が広告表現の問題を調べる
- 必要に応じて措置命令を出す
こうした段階を踏んで初めて誇大広告をしているFX商材販売業者に対して、何らかの規制を行うことができるわけです。
もちろん、明らかな詐欺行為があったならば弁護士を雇って損害賠償訴訟を行うことも可能ですが、費用や手間を考えれば、そこまで行う消費者は多くありません。
つまり…業者側のやりたい放題ということです。
FX情報商材業者は、多少の誇大広告を行っても法的に罰せられることはめったにないとわかっていて、意図的に誇大&虚偽広告を行っているわけです。
本来であればASPであるインフォトップが規制をするべきだが…
本来ならばASPであるインフォトップなどが、商品の審査を厳正におこない、販売ページの過剰な広告表現を排除するよう働きかけるべきです。
しかしながら、現実的にASPの審査はザル状態です。それは現在も販売されているFX商材の販売ページを見れば明らかです。未だに過激で過剰な表現のオンパレードです。むしろ一昔まえよりも酷くなっている印象すら受けます。
情報商材業界全体の問題がここにあります。いつまでたっても怪しさやいかがわしさが拭い去れないのは、ASPと販売会社、そしてアフィリエイターにあります。ASPと一部の販売会社、そしてアフィリエイターはズブズブの関係と言えます。このままでは、自浄作用など期待するだけ無駄です。
医薬品・健食業界では規制が一段と厳しく
昨今の広告業界では、表現に対する規制が一段と厳しくなりつつあります。
特に健康食品業界や医療(医薬品)業界では、平成26年11月25日に医薬品医療機器等法(旧・薬事法)が施行され、不適正な広告表現に対する様々な規制が定められました。
健康に関わる不適正な広告は、監視され規制されて当然です。ちなみに、
- おなかの脂肪を燃焼します
- 発毛を促し太く元気な毛髪が生えます
- 体温を上げるだけで、ガンや生活習慣病が治ります
- 血液をサラサラにします
- アルコールの分解を促進します
- 怪我の回復を早めます
- タバコのヤニを除去できます
これらの広告表現は使うことができません。ちょっと厳しいのでは?と消費者が思うくらいに規制されていますね。
- 医薬品等の広告規制について東京都福祉保健局
- 健康食品の取り扱いについて東京都福祉保健局
しかしお金儲け業界(稼ぐ系の情報商材業界)は、まだまだ広告規制がなされる気配はありません。肝心の金融商品取引法も、FX情報商材は規制外であり野放し状態です。
つまり自己責任&自己防衛しかないということです。私達が自らの判断で商品の良し悪しを見定める、騙されたら自分の責任、ということです。
インフォトップを始めとした情報商材業界が自浄を怠れば、いつか国の規制がかかるでしょう。そうなれば自らの首を絞めることになりかねません。どうしてそれがわからないのでしょうか。ASPも販売者も目の前のお金を追いかけている限り、業界の健全化は程遠いということです。
ASP(インフォトップ)はもちろんのこと、FX情報商材業界を代表する大手販売会社の今後の方針(事業理念)こそが健全化のカギを握っているだと思います。業界の将来を考えて、是非とも大手販売会社には期待したいところです。
「FX情報商材にダマサれた!」とならないために
FX情報商材に過度な期待をしない
FX商材すべてが悪ではありません。中には優れた商材、知見を得られる商材も多々もあります。しかしながら、事前に中身を確認することができない情報商材の良し悪しを販売ページだけで判断することは困難です。過剰な広告コピーがそれをさらに厄介にしています。
結局、私達ユーザーがFX商材の本質を見極めるしかありません。そのためには派手なコピーに目を奪われることなく、その商材(ツール)で何ができるのか?を正しく読み取ることです。
たかだか数万円程度で買える情報商材で、「1億円稼げるかも!」などと非現実的な期待はしないことです。
- そのツールは自分のトレードに足りない部分を補完してくれるのか?
- その商材は自分が求めているノウハウを提供してくれるのか?
- そのツールは自分の投資スタイルにマッチしているのか?
ツールや商材の本質を見極め、自分が本当にその商材を必要としているかどうかを判断するべきです。本当に自分にとって必要な情報(ツール)なのか?この点こそが購入の決め手になるべきなのです。
この世に「聖杯」は存在しません。決して派手なコピーに踊らされることなく、慎重にそして冷静に商材の本質を見極めるようにしていきたいですね。