メテオチャート|概要
挑戦的なFX商材です。ローソク足を一切表示させないチャートでトレードをおこなう手法の第二弾が登場しました。「メテオチャート−デイトレードプレミアム−」です。
4DFXに続く「非時系列チャート」の最新作が”メテオチャート”だ
4DFXの開発者「酒巻滋」氏による新たなチャートシステムです。前作「4DFX -錬金スキャルロジック-」と同様、チャート上からローソク足を完全に排除し、オリジナルインジケーターのみで仕掛けから手仕舞いをおこないます。酒巻滋(さかまきしげる)氏の最新FX商材はシンギュラーコアFX。こちらはEA(自動売買システム)です。
販売:クロスリテイリング株式会社
メディア:会員専用サイト・カスタムインジケーター
発売日:2017年4月20日
公式サイト:http://meteor-fx.s3.amazonaws.com/top/it.html
メテオチャート|検証とレビュー
ローソク足を中心にトレードスタイルを考えると、以下の3つに分類されます。
- ローソク足のみでトレードをおこなう(せいぜいラインを加える程度)
- ローソク足と複数のテクニカル(インジケーター)でトレードする
- ローソク足を消してテクニカル(インジケーター)のみでトレードする
今回レビューするメテオチャートは3番目「ローソク足を消して」トレードを行うスタイルとなります。
ローソク足が・・・ない?!
まずは実際のチャートをみてもらうのが手っ取り早いですね。
ローソク足が表示されていません。その一方でカラフルなバーと波線、そして矢印等が表示されています。なかなか革新的です。坂巻氏の前作「4DFX」のチャートと比較してみましょう。
4DFXからより洗練された印象を受けますね。
ところで、ローソク足を表示させないFX商材には、「ゲイスキャFX」のようにあえてラインチャートにしているようなものもあります。ラインチャートにすることで、雑音を消し純粋にレートの値動きにのみ集中することができるという工夫ですね。
価格が動いたときだけチャートが更新される「非時系列チャート」
メテオチャートの最大の特徴は、”時間”という概念を排除したことにあります。通常のローソク足チャートは、時間が経過するごとに新しいローソク足が描写されますね。一方メテオチャートは価格が動いたときだけチャートが更新されます。
価格が動かなければ、チャートも全く動きません。時間軸ではなく価格の変動のみで動くチャートといえます。こうしたチャートを「非時系列チャート」と呼びます。
時間軸ではなく価格の変動のみで動く「非時系列チャート」は数多く存在します。4DFXレビュー記事でも紹介しました。代表的なものに「カギ足チャート」や「練行足」「ポイント&フィギュア」があります。
カギ足チャートは以下のようなチャートシステムです。
名前からわかる通り日本の先物相場で発明されたチャートですが、海外では「Kagi」と呼ばれていて、MetaTrader4用のインジケーターも多数存在します。「kagi.mq4」で検索してみてください。
カギ足は、チャートから時間の要素を排除し、価格変動したときにのみチャートが更新されます。
レートが上昇すれば線を上に(縦方向)に継ぎ足します。直近の高値に対して一定以上のレート下落があれば下方向に線を描きます。そして縦線と縦線の間を横線で繋ぎます。レートに変化がない場合はなにも描写しません。上記チャートは縦軸と横軸で構成されていますが、横軸は時間を意味するのではなく、単に凸凹を結んだ線にすぎません。
つまり、カギ足は一定値以上の価格の変化があったときのみに更新されるのです。結果としてレートの変動にのみ集中することができるます。なかなかおもしろいチャートだと思いませんか?
非時系列チャート(カギ足・ポイント&フィギュア)を詳しく解説しているYouTube動画をご紹介します。
細かなノイズを排除することで「邪念」を消す
ローソク足は相場に参加する投資家の攻防がそのままリアルタイムに反映されます。売りと買いの攻防ですね。売りが攻勢ならばローソク足は陽線から陰線に変化しさらに陰線を下へ伸ばしていきます。買いが巻き返せば陰線は下げ止まり陽線へと色を変えていきます。
売りと買いの攻防が如実に反映されるローソク足を眺めていると、多くの初心者トレーダーは冷静でいられなくなります。ポジションを持っていればなおさらです。細かなローソク足の動きに思わず幻惑されてしまい、仕掛けや手仕舞いのルールを破ってしまうことも少なくありません。
ローソク足を排除する(非表示にする)ことで細かなノイズ(雑音)を排除し、純粋に大局的な相場の動きにのみ集中することができるというメリットがあります。
メテオチャートや4DFXのような「非時系列チャート」を使うメリットはそこにあります。
メテオチャートの概略|まとめ
メテオチャート(デイトレードプレミアム)の概略をまとめます。
- 推奨通貨ペア:USDJPY、EURJPY、GBPJPY、AUDJPY
- エントリー回数:1日3〜5回程度
- ポジション保有時間:数時間程度(デイトレ)
- 獲得利益:最大30pips前後
- 損切り:最大30pips前後
- 最低必要資金:10万円〜
- 勝率:85%
ドル円にクロス円を加えた主要通貨ペアでのデイトレードですね。
販売:クロスリテイリング株式会社
メディア:会員専用サイト・カスタムインジケーター
発売日:2017年4月20日
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メテオチャート|欠点
「メテオチャート(デイトレードプレミアム)」のデメリットについて触れておきます。以下の欠点が許容できない人は買うべきではありません。
あなたはローソク足を表示させずにトレードする勇気があるか?
ローソク足が表示させずにトレードすることには、かなりの勇気が必要です。慣れないうちは、なかなか動かない非時系列チャートに「今、ローソク足はどうなっているのだろう?」とそわそわしてしまうでしょう。またどんなに訓練しても「やっぱりローソク足は表示させたい・・・」と思ってしまう人も少なからずいるでしょう。
自分自身がローソク足非表示チャートを使いこなせるかどうか?しっかり考えてから購入検討するべきです。
”非時系列チャート”という特殊なシステムを使いこなせるか?
前作4DFX同様メテオチャートも「非時系列チャート」です。時間の経過を一切考慮せず、値動きのみに集中してトレードするスタイルです。非常に特殊な手法なので、やはり「慣れ」は求められます。しっくりこない人も中にはいるかもしれません。
「非時系列チャート」かつ「ローソク足非表示チャート」という2つの特殊性を併せ持つのがメテオチャートです。この特殊なチャートで本当にトレードに専念できるのかどうか?熟考してからでも遅くはありません。
非時系列チャートにつきものの「遅延」をいかに排除できるか?
非時系列チャートの最大の弱点は「遅延」による損失(ミス)です。ローソク足の変化の勢いを排除することで、チャート画面から相場の息吹を感じることができなくなります。
一定幅の間にある細かな価格変動(たとえば「押し目」「戻り」など)が見えなくなってしまうため、仕掛け手仕舞いのタイミングを逃すこともあります。結果的に相場の変化に乗り遅れ、それが損失につながりやすいのです。
この遅延によるミスをいかに排除するか?非時系列チャートの課題でもあります。メテオチャートにおける遅延対策では「ヒゲ」表示という工夫が採用されていますが、はたしてどこまで有効なのか?実際に稼働させてみないとわかりません。
- あなたはローソク足を表示させずにトレードする勇気があるか?
- ”非時系列チャート”という特殊なシステムを使いこなせるか?
- 非時系列チャートにつきものの「遅延」をいかに排除できるか?
メテオチャート|評価点
次に「メテオチャート(デイトレードプレミアム)」の評価できるポイントです。
価格変動にのみ集中できることの優位性
非時系列チャートであるメテオチャートは、時間という概念を排除し価格変動に集中できるというメリットがあります。高値更新、安値更新など一定幅以上の値動きがないとメテオチャートは変化しません。つまりレンジ相場においてはほぼ変化がないという状態になります。
トレンドが発生した時だけ動くので、勢いのあるトレンド時に威力を発揮します。そのためレンジブレイクによるトレンド発生やその後のトレンド転換を捉えやすいという優位性があります。トレンドを掌握したいトレンドフォローには強力な武器になりえます。
容易にレンジ相場を回避できる仕組み
非時系列チャートは、一定幅の価格変動がない限り動きません。レンジ相場ではほぼ動かないのが非時系列チャートの特徴です。レンジ相場の細かなレートの動きに惑わされることなく、心を落ち着けて回避することができます。そしてその後に出現するトレンドにリソースを集中させることができるのです。
ローソク足の「ヒゲ」のみを表示させるというアイデア
メテオチャートシステムにおいて感心した点が「ヒゲ」のみを表示させているという発想です。ローソク足そのものは完全に非表示なのですが、「ヒゲ」だけは表示させています。
ヒゲのみを表示させることでトレンド中のノイズを判別することができ、押し目や戻しのタイミングを遅延なく捉えるという工夫ですね。なかなか良く考えられています。このアイデアをどう生かすかは利用者次第というところですね。
- 価格変動にのみ集中できることの優位性
- 容易にレンジ相場を回避できる仕組み
- ローソク足の「ヒゲ」のみを表示させるというアイデア
メテオチャート|総合評価
【結論】4DFXに続く「非時系列チャート」としてさらなる完成度を高めた感がある
ローソク足を非表示にすることに抵抗を感じないトレンドフォローであれば使ってみる価値はある
その特殊性ゆえメテオチャートを正しく使いこなし”優位性”を引き出すには相応の訓練と時間を割く覚悟が必要
前作「4DFX」の完成度をさらに高めた感のある本作。「非時系列チャート」かつ「ローソク足非表示チャート」という2つの特殊性を併せ持つ斬新なチャートシステムはとても興味深いですね。
ローソク足のノイズを排除しレンジを回避。さらにヒゲのみを表示させることでトレンド中のノイズを顕在化させるというアイデア。先鋭的でとても興味をそそられます。
ただし、この2つの特殊性(非時系列・ローソク足非表示)を十分に理解した上で購入検討する必要があります。ビジュアル的な目新しさだけに飛びついて買ってしまうと、「やっぱり使いこなせなかった(涙)」ということにもなりかねません。
- あなたはローソク足を表示させずにトレードする勇気があるか?
- ”非時系列チャート”という特殊なシステムを使いこなせるか?
- 非時系列チャートにつきものの「遅延」をいかに排除できるか?
- 価格変動にのみ集中できることの優位性
- 容易にレンジ相場を回避できる仕組み
- ローソク足の「ヒゲ」のみを表示させるというアイデア
「メテオチャート(デイトレードプレミアム)」を購入したほうが良い人
- 非時系列チャートに興味を持っている人
- トレンドフォロワー(順張りトレーダー)
- ローソク足を非表示にすることに躊躇しない人
「メテオチャート(デイトレードプレミアム)」を購入しないほうが良い人
- やっぱりローソク足は表示させたいよね・・・という人
- 非時系列チャートを使いこなす自信がない人
- 逆張りトレーダーの人