「WINDING ROAD FX」検証とレビュー
自身のパスポートをネット上に公開した滝澤伸悟氏
WINDING ROAD FXの開発者である「滝澤伸悟」氏は、驚くことに販売ページに自身のパスポートを公開しています。
上の画像には(私が)モザイクを掛けていますが、販売ページの画像には(旅券番号を除いて)モザイクがかかっていません。生年月日、本籍、旅券情報もだだ漏れです。一応「旅券番号」だけはしっかりモザイクが掛けてあります。今のパスポートにはICチップが内蔵されているので、容易に偽造ができるわけではありませんが、それにしても思い切った自己開示ですね。
ただ、1つだけあなたに胸を張って言えることがあります。
それは、私がこのページで公開している情報に一切の偽り(嘘)がないということです。
自身のパスポートを販売ページ内で開示することで商品の信頼性を担保したいという思惑があるのでしょうけど、本来、FX商材は「ロジックの優位性」のみで評価されるべきです。
そんな滝澤伸悟氏によって開発されたFX商材が「WINDING ROAD FX」です。
販売元:合同会社サンライズ
発売日:2017/12/20
メディア:専用サイト、動画・テキスト・インジケーター
https://takizawa-wrfx.com/
「WINDING ROAD FX」でなにができる?
WINDING ROAD FXは、購入者専用サイトでベーシックなトレンドフォロー手法を学ぶことができます。移動平均線をベースにした裁量ロジックはオーソドックスかつ普遍性があります。
滝澤伸悟氏による電話&スカイプサポートが用意されているので、ロジックの理解を深めたい方には嬉しい特典です。
「WINDING ROAD FX」の特徴
WINDING ROAD FXの「特徴」は以下の3点です。
1.ベーシックなトレンドフォロー手法(裁量)
WINDING ROAD FXは、裁量トレンドフォロー手法です。
オリジナルインジケーターでサイン(矢印)を確認後、マルチタイムフレーム(MTF)で大きな時間足に同調する方向へ仕掛けます。使用するテクニカルは複数の「移動平均線」がメインです。仕掛けも手仕舞いも「移動平均線」を使用します。
- 仕掛け…長期移動平均線をレートが上抜け
- 手仕舞い…2本の短期移動平均線のデッドクロス
ベーシックかつポピュラーなトレンドフォロー手法ですね。目新しさは特にありません。
執行時間足は幅広く、1分足から4時間足までに対応しています(日足・週足は利用不可)。
- 1分足
- 5分足
- 15分足
- 30分足
- 1時間足
- 4時間足
基本的にはデイトレードですが、開発者である滝澤伸悟氏は「15分足」を推奨しています。
通貨ペアに縛りはありませんので、あらゆる通貨ペアで使用可能としています。複数通貨ペアを同時監視することで、トレンドフォロー手法といえどもエントリーチャンスは1日に10回以上は確保できるとのこと。
2.リスクを資産の「3%以内」におさえる損切りライン
トレンドフォローにおける最大のリスクは、多発する「ダマシ」による損切りです。一般的なトレンドフォローの勝率は低く、50%を超えることはほぼありません。半分以上が「ダマシ」(不発)です。
トレンドフォロー手法における「ダマシ」=損失は、ある意味「必要経費」と言えます。大きな利益(トレンド)を得るための必要コストです。ダマシによる損失(必要コスト)を最小限におさえるために、損切りラインをどこに設定するか?
WINDING ROAD FXでの損切りラインは、資産の「3%」以下にすることがルールとして定められています。リスク許容度「3%」は少し大きく感じますが、ノイズを排除してトレンドを捉えるためにはある程度仕方がないと言えます。
3.トレーリングストップによって含み益を確実に増やす
トレンドを捉えた後は、損切りラインを切り上げていくことで確実に「含み益」を確保していきます。このあたりも極めてオーソドックスです。あまりにも「教科書的」です。
「WINDING ROAD FX」に優位性は存在するか?
机上の理論と現実は違う
複数の移動平均線を利用したトレンドフォロー手法は、古くから存在します。FX入門書などでも、冒頭で解説されるくらいの「基本ロジック」です。長期移動平均線の上抜けでエントリー、短期の複数移動平均線のDX(デッドクロス)で手仕舞い…ポピュラーですね。もちろん、誰がみても明確なビッグトレンドが発生すれば、容易に勝つことができます。
上のチャート画像は、2本の移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロスで矢印を点灯させる良くあるタイプのインジケーターを表示させています。チャートを見る限りにおいては、有効に機能しているように見えますね。常に明確な上下動を描いていれば、勝つことは簡単です。
しかし、実際にトライしてみればわかりますが、机上(の理論)と現実はまったく違います。レンジ相場も多く、明確なトレンドを描写することはめったにありません。トレンドは常に後からわかるものです。
また、リアルタイムでは移動平均線もレートの動きに合わせて常に変動しています。過去チャートを見れば、たしかに素晴らしいタイミングで仕掛け・手仕舞いができているように見えても、リアルタイムはそうではありません。ルール通りのタイミングで仕掛けても、レートが変動してダマシに遭遇することは多々あります。
遅効性のワナ
テクニカル指標には、「遅効性」というワナが存在します。特に移動平均線を始めとしたトレンド系のテクニカルにはその傾向が顕著に表れます。明確なトレンドがテクニカルに表れてから後乗りするのでは、すでに時遅しということも良くあるケースです。移動平均線をベースにしたトレンドフォローロジックの致命的な弱点ともいえます。
逆に遅効性を意識してフライング気味に仕掛ければ「ダマシ」に見舞われる…一筋縄ではいかないのが「トレンドフォロー」なのです。
商材ならではの「工夫」が欲しかった…
移動平均線を活用したトレンドフォローロジックの弱点は先に述べた通りですが、それらを補填するアイデアは「WINDING ROAD FX」にあるのか?
マルチタイムフレームで大きな時間足に同調する方向への仕掛けなど、それなりに「工夫」はありますが、ありきたり感は拭えません。同様の商材ならば、ビクトリーメソッドアドバンスのほうが、より緻密でロジカルです。
もう少し「WINDING ROAD FX」ならではの「アイデア」や「工夫」があればよかったかもしれません。期待していただけにちょっと残念な気持ちです。
「WINDING ROAD FX」の欠点
まず「WINDING ROAD FX」のデメリットについて解説します。以下の欠点が許容できない人は買うべきではないでしょう。
1.ベーシックなロジックに「目新しさ」は皆無
移動平均線を使ったトレンドフォローロジックは、王道ですが目新しさはありません。なにか特別なストラテジーが学べると思っていると肩透かしをくらいます。
押し目・戻りでの仕掛けやトレーリングストップ、3%損切りラインや、マルチタイムフレームなど、どれも一般的であり、極論ですが市販の書籍でも学ぶことができます。
2.あらゆる通貨ペア・様々な執行時間足に対応したロジックであることは、裏を返せば商材特有の優位性は「なにもない」ということ
「WINDING ROAD FX」は、通貨ペアを選ばず執行時間足も自由度が高い(1分〜4時間足)とされています。一見、柔軟性が高く融通の効くロジックと思えますが、換言すればたんなるトレンドフォローロジックの「上辺」をなぞって解説しただけとも言えます。
書籍やネットで得られる以上の「優位性」を期待すべきではありません。
3.1分足や5分足、15分足などの「短期足」でトレンドフォローを採用することに疑問を感じる
トレンドフォローは、執行時間足が大きくなればなるほど優位性が高まります。逆に短期足での優位性は相当低くなるのが常識です。時間足が小さければ小さいほど、レートの動きがノイズ化し、不確実性が高まります。ノイズが多ければ、ダマシを頻発します。
小さな時間足では、たとえ3%の損切りを設けていたとしても、損切り+スプレッドによって利益を出すことのハードルは格段に高くなります。
- ベーシックなロジックに「目新しさ」は皆無
- あらゆる通貨ペア・様々な執行時間足に対応したロジックであることは、裏を返せば商材特有の優位性は「なにもない」ということ
- 1分足や5分足、15分足などの「短期足」でトレンドフォローを採用することに疑問を感じる
「WINDING ROAD FX」の評価点
次に「WINDING ROAD FX」の評価できるポイントを解説します。
1.王道トレンドフォローを学び直すための商材としては評価できる
王道とされるトレンドフォローロジックを、ゼロから学び直すならば、「WINDING ROAD FX」は有益な商材といえるかもしれません。目新しさはありませんが、移動平均線を活用したトレンドフォローの基本をしっかりと学ぶことができます。
2.電話(&スカイプ)サポートがあること
6ヶ月間のメールサポートのみならず、「滝澤伸悟」氏直々の電話(&スカイプ)サポートが提供されています。1日1回、30分までの電話サポートです。購入者専用サイトには、固定電話番号が明記されています。
裁量が必要とされるロジックですので、マニュアルでは理解しづらい点を、直接電話で尋ねることができる点は購入者にとっても嬉しいですね。
- 王道トレンドフォローを学び直すための商材としては評価できる
- 電話(&スカイプ)サポートがあること
「WINDING ROAD FX」総合評価
凡庸なトレンドフォローロジックという印象が拭えない
複数の移動平均線を使ったロジックはシンプルかつポピュラーだ
この商材ならではの”新規性”や”優位性”は残念ながら感じられなかった
残念ながら目新しさは一切感じられません。複数の移動平均線を使ったベーシックなトレンドフォローです。
とはいえ優位性が全くないということではありません。トレンドフォローなので、ビッグトレンドが発生すれば、誰でも簡単に勝てます。
問題は、頻発する「ダマシ」にどのように対処するのか?という点です。多くのトレンドフォローが頭を悩ませる点でもあります。海外フォーラムのスレッドにおいても、常に議論されるポイントです。各通貨ペアの特性に沿った優位性の高い「仕掛けポイント」を探す工夫であったり、極力「ダマシ」を回避するために様々なフィルターを検証したり…世界中のトレーダーが日夜頭を悩ませているわけです。
一方、「WINDING ROAD FX」にはそのような工夫はありません。単純に長期移動平均線上抜きでエントリー、2本の短期移動平均線のデッドクロスで手仕舞いというものです。シンプルの極地です。FX入門書でも学べる内容といっても過言ではありません。
一応、サインツール(インジケーター)は用意されていますが、あくまで補助ツールという位置づけです。点灯するシグナル(矢印)は、ルールに基づいて取捨選択(裁量判断)します。
もちろん、手法の奇抜さや斬新さが「優位性」に直結するわけではありませんが、かといってポピュラーな手法を高額なFX商材として販売することにも、首を傾げたくなります。
「WINDING ROAD FX」に対して、市販されている書籍やネットで拾える以上の「情報」を期待すると、肩透かしにあう可能性もあることをお伝えしておきます。
- 王道トレンドフォローを学び直すための商材としては評価できる
- 電話(&スカイプ)サポートがあること
- ベーシックなロジックに「目新しさ」は皆無
- あらゆる通貨ペア・様々な執行時間足に対応したロジックであることは、裏を返せば商材特有の優位性は「なにもない」ということ
- 1分足や5分足、15分足などの「短期足」でトレンドフォローを採用することに疑問を感じる
「WINDING ROAD FX」を購入するべき人
- ベーシックなトレンドフォローを学びたい人
「WINDING ROAD FX」を購入してはいけない人
- 目新しいロジックを期待している人
- 優位性のあるロジックを期待している人
販売元:合同会社サンライズ
発売日:2017/12/20
メディア:専用サイト、動画・テキスト・インジケーター
https://takizawa-wrfx.com/