ダイヤモンド・トレンドFX|概要
FX商材業界の雄、クロスリテイリング社。昨年あたりから、月1くらいのペースで新商材をリリースしている印象です。次から次へと新しいFX商材(FXツール)を販売するクロス社のパワーに圧倒されます。まさにFX商材の総合デパートですね。
今回レビューするFX商材は、ダイスケ氏による『ダイヤモンド・トレンドFX』です。
販売元:クロスリテイリング株式会社
発売日:2018/06/06
メディア:インジケーター・動画・テキスト
公式サイト:https://fx-hurst.s3.amazonaws.com/top/it201807.html
ダイスケ氏(=FX彪)は古参FXトレーダー
『ダイヤモンド・トレンドFX』開発者のダイスケ氏は、過去に複数のFXツールをリリースしてきた実績があります。
- トレンドストライクFX(販売終了)
- ミリオネアトレードFX(現在も販売中)
2012年ごろまで遡ると『FX彪ストロングトレード』というFX手法も販売していました。そのときは「ダイスケ」ではなく「FX彪(あや)」と名乗っていましたね。『FX彪ストロングトレード』は4時間足を活用したスイングトレードでした。ペンネーム「FX彪(あや)」として以下のFX書籍を出版しています。
ダイスケ氏(FX彪)のFXトレーダーとしての活動は2011年頃からで、ブログ等で活発にメディア発信しています。彼の過去のブログはこちら。
- トレーダーダイスケのブログ(2018年2月26日を最後に新ブログへ移行)
「FX彪(あや)」から「ダイスケ」へと改名したのは、クロスリテイリング社から「トレンドストライクFX」をリリースするタイミングです。その後は活動の舞台をクロス社に移し、FX講師として着々と実績を積んでいます。
FXトレーダーとしては比較的「古株」のダイスケ氏。そんな彼が満を持してリリースしたのが今回の『ダイヤモンド・トレンドFX』です。
ダイヤモンド・トレンドFX|検証とレビュー
5分足の順張りデイトレード手法
まずは『ダイヤモンド・トレンドFX』のチャートを見てみましょう。
チャートそのものはシンプルですが、左側に様々な指標を簡易的に表示させるメーターが装備されています。拡大してみましょう。
このオリジナルメーターが『ダイヤモンド・トレンドFX』の心臓部です。
シグナルのフィルターは「ハースト指数」&「単体通貨」
『ダイヤモンド・トレンドFX』では、以下の4つのインジケーター(テクニカル)を組み合わせて相場の局面を捉えます。
- 移動平均線(3本)
- RSI
- ハースト指数(Hurst exponent)
- 単体通貨(オフラインチャート)
移動平均線とRSIは比較的メジャーなテクニカル指標ですね。3番目の「ハースト指数」そして4番目の単体通貨(オフラインチャート)は聞き慣れない名称です。
ハースト指数(Hurst exponent)を取り入れたFX商材は珍しい
FX情報商材業界でハースト指数 (Hurst exponent)を取り入れたFX商材は『ダイヤモンド・トレンドFX』が初めてではないでしょうか。ハースト指数 (Hurst exponent) を活用したトレード手法は、海外で時々見かけますね。
各チャートの一番下のサブウインドウに表示されている”心拍数”のようなグラフがハースト指数 (Hurst exponent) です。0から1の間を動きます。中心線が0.5ですね。ざっくり説明すると…
- ハースト指数が0.5より上…トレンド相場(順張り有利)
- ハースト指数が0.5より下…平均回帰相場(逆張り有利)
- ハースト指数が0.5…方向性が定まらない相場(ノートレードがベター)
となります。比較的大きな時間足ではハースト指数は0.5を超えることが多いとされます。つまり長期足では順張りが有利ということですね。
ハースト指数 (Hurst exponent)はマーケットのボラティリティ変動を予測する際に使われることが多いのですが、単体では方向性を示さないため、他のテクニカルと組み合わせることが必須です。
単体通貨(オフラインチャート)とは?
もう一つの聞き慣れないワード、”単体通貨”です。通貨の強弱を見極めるためのツールをダイスケ氏が”単体通貨”と呼んでいるようですね。
他の通貨と比較した単一通貨(単体通貨)の平均をチャート化したもので、マタフ(Currency index)などでも無料でチェックすることができます。
考え方としては、一番強い通貨と一番弱い通貨の組み合わせを選択して、トレードする通貨ペアを選定します。以前レビューしたマックス岩本の1秒スキャルFXやFXブルーBOXなどで使われているツールと本質は同じです。
各通貨の強弱を見極める手法は、オーソドックスですがそれなりに効果はあります。
先に挙げた”ハースト指数”そして”単体通貨=通貨強弱判定”、これらに移動平均線やRSIを組み合わせたものが『ダイヤモンド・トレンドFX』です。
通貨の強弱&ボラ変動をフィルタリングに使った順張りロジック
『ダイヤモンド・トレンドFX』は一見斬新に見えますが、その本質は極めてオーソドックスな順張りトレード手法です。通貨の強弱(=単体通貨)とボラティリティ変動(=ハースト指数)で環境認識(フィルタリング)をおこない、移動平均線とRSIによって局面を捉えて順張りで仕掛けをおこなうというものです。
販売元:クロスリテイリング株式会社
発売日:2018/06/06
メディア:インジケーター・動画・テキスト
公式サイト:https://fx-hurst.s3.amazonaws.com/top/it201807.html
ダイヤモンド・トレンドFX|欠点
まず『ダイヤモンド・トレンドFX』のデメリットについて解説します。以下の欠点が許容できない人は買うべきではないでしょう。
優位性は未知数
『ダイヤモンド・トレンドFX』は通貨の強弱(=単体通貨)とボラティリティ変動(=ハースト指数)で環境認識をおこない、移動平均線とRSIによって局面を捉えて仕掛けをおこうロジックです。意外性はなく、むしろオーソドックスな手法に感じます。しかしながら、このロジックによるフォワードデータは不明です。はたしてロジックに優位性があるのか、ないのか、全くの未知数と言えいます。ここでの優位性はトレンドフォローに関する優位性ではありません。トレンドフォローに優位性があることは間違いないのですが、トレンドフォローのネックである「ダマシ」をいかに回避できるか?この点の優位性が未知数です。
順張りなのでトレンド発生をひたすら待つ必要がある
『ダイヤモンド・トレンドFX』はトレンドフォローがベースですので、きれいなトレンドが出れば容易に勝つことが可能です。本商材でなくてもトレンドフォローは誰でも勝てます。とはいえ、相場の大半はレンジ相場であり、トレンドは極めて限定的です。数少ないトレンドを捉えるために、ひたすら「待つ」ことが求められる手法といえます。
せっかく”ハースト指数”を取り入れるならば1時間足以上のスイングトレードにするべきだった?
『ダイヤモンド・トレンドFX』の特徴の一つでもある”ハースト指数”。
- ハースト指数が0.5より上…トレンド相場(順張り有利)
- ハースト指数が0.5より下…平均回帰相場(逆張り有利)
- ハースト指数が0.5…方向性が定まらない相場(ノートレードがベター)
一般的に、ハースト指数は長期足ほど「0.5」を超えやすいとされています。つまり、長期足であればあるほど、順張りの有効性がアップするということを意味します。しかしながら『ダイヤモンド・トレンドFX』は5分足を推奨しています。これではせっかくのハースト指数フィルターの精度を下げてしまうことになりかねません。ちょっともったいないですね。
- 優位性は未知数
- 順張りなのでトレンドが出れば誰でも勝てる(トレンド発生をひたすら待つ必要がある)
- せっかく”ハースト指数”を取り入れるならば1時間足以上のスイングトレードにするべきだった?
ダイヤモンド・トレンドFX|評価点
次に『ダイヤモンド・トレンドFX』の評価できるポイントを解説します。
斬新に見えるが本質は極めてオーソドックスな順張りロジック
販売ページ内(やプロモーション動画)では、ハースト指数や単体通貨などの言葉が飛び交い、目新しさや斬新さを感じさせる商材ですが、実は本質は極めてオーソドックスな順張りロジックです。損小利大を目指すための様々な工夫として”ハースト指数”や”単体通貨(通貨の強弱)”を取り入れているにすぎず、その実は非常に理にかなったトレンドフォローであることがわかります。
トレーリングストップで利益を伸ばす工夫あり
順張りロジックですので、トレンドをひたすら貪欲に取っていくスタイルです。そのためにトレーリングストップを活用しストップを段階的に切り上げていきます。このあたりの解説も動画で詳しく説明がなされています。
トレンド発生を辛抱強く「待つ」ことができる人向け
数少ないトレンドをじっと待ち続けられるか?『ダイヤモンド・トレンドFX』のフィルターを活かすならば「待つ」ことが求められます。そして一旦トレンドを捕まえたならば、可能な限り利を伸ばす。それらができて初めて損小利大を実現できます。せっかちな人には不向きな手法と言えます。
”ハースト指数”を取り入れたことは興味深い
難解とされるハースト指数を、積極的にロジックに取り入れる姿勢は評価できます。『ダイヤモンド・トレンドFX』によって”ハースト指数”の存在が少しだけ日本に広まりそうですね。まだまだ日本人には馴染みの薄い様々なロジックが海外にはたくさん存在します。日本人の投資リテラシー向上のためにも、ダイスケ氏を始めとする著名FX講師陣から未知のテクニカルをどんどん紹介してほしいですね。
- 斬新に見えるが本質は極めてオーソドックスな順張りロジック
- トレーリングストップで利益を伸ばす工夫あり
- トレンド発生を辛抱強く「待つ」ことができる人向け
- ”ハースト指数”を取り入れたことは興味深い
販売元:クロスリテイリング株式会社
発売日:2018/06/06
メディア:インジケーター・動画・テキスト
公式サイト:https://fx-hurst.s3.amazonaws.com/top/it201807.html
ダイヤモンド・トレンドFX|総合評価
【結論】「ボラティリティの有無(ハースト指数)」と「通貨間の強弱」をダブルフィルターとして導入しトレンドフォローの精度を高めるアイデアは高く評価できる
ブレイク初速を捉えトレーリングストップで利益を伸ばす”王道順張り”商材だ
『ダイヤモンド・トレンドFX』のロジックを総称すると、通貨の強弱(=単体通貨)とボラティリティ変動(=ハースト指数)で環境認識(フィルタリング)をおこない、移動平均線とRSIによって局面を捉えて順張りで仕掛けをおこなうというものです。優位性を高めるために斬新なテクニカル(ハースト指数)を導入しフィルターとして活用していますが、ロジックの本質は王道順張り手法です。
トレンドの頭から尻尾までを残さず取り尽くす…これが『ダイヤモンド・トレンドFX』のテーマです。そのためにブレイクの初速をいち早く捉え、段階的にストップを切り上げてトレンドに追随するなど、徹底的に利益を拡大するための様々な工夫がなされています。
ただ、順張りなので高い勝率は期待できません。またトレンド発生をひたすら「待つ」ことも求められます。5分足推奨という点も注意が必要です。スイングトレーダーには不向きな手法といえます。
- 斬新に見えるが本質は極めてオーソドックスな順張りロジック
- トレーリングストップで利益を伸ばす工夫あり
- トレンド発生を辛抱強く「待つ」ことができる人向け
- ”ハースト指数”を取り入れたことは興味深い
- 優位性が担保されていない
- 順張りなのでトレンドが出れば誰でも勝てる(トレンド発生をひたすら待つ必要がある)
- せっかく”ハースト指数”を取り入れるならば1時間足以上のスイングトレードにするべきだった?
『ダイヤモンド・トレンドFX』を購入するべき人
- 5分足トレードが可能な人
- ハースト指数を使ってみたい人
- 順張りトレードを好む人
- サインツールが欲しい人
『ダイヤモンド・トレンドFX』を購入してはいけない人
- ゆったりとしたトレードをしたい人
- 無裁量で勝てると考えている人
- 「待つ」ことができないせっかちな人
販売元:クロスリテイリング株式会社
発売日:2018/06/06
メディア:インジケーター・動画・テキスト
公式サイト:https://fx-hurst.s3.amazonaws.com/top/it201807.html