官房長官「パチンコからギャンブル性を排除します」
2018年7月20日、『カジノを含むIR=統合型リゾート施設の整備法』が参議院本会議で可決しましたね。
カジノ含むIR整備法 参院本会議で可決・成立
2018年7月20日
カジノを含むIR=統合型リゾート施設の整備法は、20日夜、参議院本会議で、自民・公明両党や日本維新の会などの賛成多数で可決・成立しました。
引用:NHK NEWS WEB
いよいよ、日本で本格的なカジノが解禁されることになります。計画通りに進めば2013年に国内初のカジノが開業します。政府としては国内カジノオープンで、インバウンドの一層の拡大を狙っています。
でも、日本国内にはすでに多くのカジノが存在しています。そう、誰もが知っている”パチンコ”です。カジノを推進する政府にとって、パチンコ産業は「目の上のたんこぶ」です。巨大な利権(利権)が絡み裏社会とも繋がりのあるパチンコ業界は、やっかいな存在でした。
ところが、今回『カジノを含むIR=統合型リゾート施設の整備法』が可決(参院)したことで、ようやくパチンコ業界に対する規制に取り掛かることができる土壌が整いました。それを印象付けたのが『BSフジLIVE プライムニュース』(BSフジ)での菅義偉官房長官の発言です。
「今まで日本はパチンコ・競馬・競輪、こうしたギャンブルといわれるものについて、依存症対策をを全くなにもしてなかったんです。今回のIR法を機にこの依存症対策を作らせて頂いた。たとえば、競馬とか競輪、よくご主人が熱中しすぎちゃってというのがありますよね、そいういとき奥さん(同居する家族)が反対すればインターネットで買えなくなる、そういう対応策とかね。
あるいはパチンコですけど、全部で23兆円ですよ!?これどこでもあるじゃないですか。これに対しての対応策も今度取っています。あまりギャンブル性を無い様な形にするとか…」引用:BSフジLIVE プライムニュース
動画はこちらからも視聴できます。
【今まで無かった】IR実施法について、菅義偉官房長官「今まで日本はギャンブル依存症対策を全くしてなかった。今回を機に作らせて頂いた。競馬・競輪、同居する家族が反対すればネットで買えなくなる。そういう対応策とか、パチンコは23兆円ですよ?ギャンブル性を無い様な形にする」#primenews pic.twitter.com/rxsLKopcm2
— Mi2 (@YES777777777) 2018年7月23日
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”パチンコのギャンブル性を排除する”とは?
注目すべきは菅義偉官房長官の以下の言葉です。
「あるいはパチンコですけど、全部で23兆円ですよ!?これどこでもあるじゃないですか。これに対しての対応策も今度取っています。あまりギャンブル性を無い様な形にするとか…」
パチンコのギャンブル性とは、すなわち景品買取システムにあります。官房長官の発言は、この景品買取システムにメスを入れることを意味します。完全に景品買取システムを廃止に追い込むのか?それとも厳格化して換金率を大幅に下げるのか?どちらにしても、パチンコの射幸性を大幅に下げることになりそうですね。
そもそもパチンコの市場規模が23兆円ということに驚きを隠せません。23兆円ものお金がパチンコに落とされているわけです。その大半が一部の業者を大いに潤わせ、黒い利権を生む温床になっているのです。
とはいえ、パチンコ業界は逆風の真っ只中です。2018年2月には遊戯規則改正で高射幸性台は軒並み撤去を余儀なくされました。売上は減少し、パチンコ店の倒産も相次いでいます。そこに、今回の官房長官の爆弾発言。もはや、パチンコ業界は息も絶え絶えという状態でしょうね。
中国の軍事費(17兆円)を上回る日本のパチンコ産業(23兆円)
意外と知られていませんが、日本人はギャンブルが大好きです。もはや国民性といっても良いくらいです。パチンコ産業の23兆円、これ中国の軍事費(17兆円 2017年度)を遥かに上回っています。恐ろしい金額がギャンブルに投下されているわけです。この現実を異常と思えない人はおかしいですね。※ちなみに日本の防衛費は約5兆円(平成29年度予算案)です。
日本人は世界一のギャンブル好き
ところで世界最大のギャンブルは何かご存じでしょうか?そうですパチンコですね。パチンコの売上高は、2003年以降毎年減少しています。それでも2010年の売上高は19兆4000億円です。1年で19兆4000億円のお金が動く業界、それがパチンコ業界です。
パチンコの売上高は合法カジノの6倍
19兆円というお金がどれほどすごいか?たとえば、世界最大のカジノ都市であるマカオの年間売上は、335億ドル(1ドル80円換算で、2兆6800億円)、二番手のラスベガスの年間売上は、66億ドル(1ドル80円換算で、5280億円)です。
- パチンコ・・・19兆4000億円
マカオとラスベガスを合計した世界二大カジノの年間売上を大きく上回っています(約6倍)。
- マカオ・・・ 2兆6800億円
- ラスベガス・・・ 5280億円
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カジノ合計 3兆2080億円圧倒的ですね。世界最大のギャンブル場が日本に存在するわけです。
馬券の売上も日本が ”世界一”
パチンコだけではありません。日本の公営競馬(JRA)の売上も文字通り世界一です(2011年…2兆3000億円)。世界第二位はアメリカですが、約2兆円です。
- 日本の公営競馬…2兆3000億円(※レースの数は米国の10分の1)
- アメリカ競馬…2兆円
- イギリス競馬…9600億円
日本の人口はアメリカの2分の1程度、かつレースの数はアメリカの10分の1程度なのに、馬券の売り上げはアメリカを超えています。ちなみに競馬発祥の地・イギリスの馬券売上高は、9600億円です。
驚きますね。日本人がこれほどまでにギャンブル好きだとは思いませんでした。これが日本人の国民性なのか、もしくは都市伝説のように意図的に誰かに洗脳されているのか?私にはわかりません。日本人は勤勉であるというイメージが強いと思うのですが、これほどまでに、ギャンブルが好きな国民だったとは、意外です。
この国民性と、バイナリーオプションブームは無関係と言えるのでしょうか?
世界で一番ギャンブルにお金をつぎ込んでいる国民、それが日本人です。仮に国の規制によってパチンコをなくしたとしても、ギャンブル好きの日本人は新たななにかを探すのでしょう。そのお金がFX、バイナリーオプション、仮想通貨などに流れる可能性は大いにありますね。