「矢田丈の奇跡のFX」とはどんなFX商材か?
セミナー誘導後に高額バックエンド商材を販売する手法
「矢田丈の奇跡のFX」という名の無料オファーが迷惑メールフォルダに届きました。勝率80%で月利20%を可能とするFX手法を伝授してくれるそうです。
迷惑メールから公式サイトにアクセスし、メールアドレスを登録すると、東京で開催される「奇跡のFX1DAY体験セミナー」をセールスされます。参加料は3000円です。
https://youtu.be/GxnQUUSYbNw
このセミナーに参加したユーザーに対して、高額のバックエンド商材を売り込むという流れでしょう。
- 矢田丈の奇跡のFX公式サイトはこちら
シグナル配信もしくはサインツールの提供
無登録でのシグナル配信サービスならば”金商法違反”に該当する恐れあり
「矢田丈の奇跡のFX」を紐解くと、商材の中味はどうやらシグナル配信サービスもしくはシグナルツールの提供と思われます。
- シグナルがスマホに届く
- ノウハウに従ってトレードする
仮にシグナル配信サービスなのであれば、投資助言代理業務に該当します。つまり、配信会社は「投資助言代理業者の登録が必須(金融商品取引法2条8項11号)となるわけです。
投資助言代理業者の登録なしにシグナル配信サービス(有料)を行えば、金融商品取引法に抵触します。
「矢田丈の奇跡のFX」の販売会社である「株式会社サン 大阪府大阪市西成区岸里東1-6-17-304」が投資助言代理業者であるかどうか、調べてみましょう。
金融庁が発表する「金融商品取引業者登録一覧名簿」で検索してみます。
残念ながら「株式会社サン」の名は「金融商品取引業者登録一覧名簿」にありませんでした。つまり「株式会社サン」は投資助言代理業者ではない、ということになります。念のため「矢田丈」という名前でも検索しましたが、当然見つかりません。そもそも「矢田丈」って本名でしょうか?
※個人でも投資助言・代理業に登録することは可能です。
前回ご紹介したSecretポジション(シグナル配信サービス)を提供する株式会社トリロジーは投資助言代理業者ですから、当然「金融商品取引業者登録一覧名簿」に掲載されています。こちらです。
さて、「矢田丈の奇跡のFX」が有料のシグナル配信サービスであり、かつそのサービスを「株式会社サン」が提供することになるならば、無登録で投資助言行為をおこなうことになり、あきらかに金融商品取引法違反となります。
違反者に対しては、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられます(金融商品取引法第29条及び第198条第1号)。
シグナル配信ではなくサインツールの販売か
「矢田丈の奇跡のFX」はシグナル配信ではなく、スマホやPCを使ったサインツール(買い切り)の販売である可能性もありますね。有償で提供されるサインツールをもとに、サイン(アラート)に従ってトレードをするというスタイルです。
アラートを出すツールといえば、現時点ではMT4のインジケーターorEARTHLYしか思い当たりません。カスタムインジケーターを販売し、ユーザーがMT4の設定をおこなう。もしくはEAを組み込み、自動売買させる…。
はたしてこのようなツールで月20%もの利益を確約できるものなか?はなはだ疑問に感じます。しかもリスクはたったの2%と謳っています。今のご時世にしては非現実的です。
矢田丈氏のトレードの実力を検証
矢田丈氏のブログ
矢田丈氏のブログはこちらです。
- FXで1ヶ月10万円を無理なく稼ぐ投資生活
2013年11月にブログを開設していますので、4年近く更新を続けていることになります。複数の無料レポートをエサにメールアドレスをせっせと集めていたようですので、トレード実績報告ブログというよりは、販売を視野に入れたビジネスブログという色合いが濃いですね。
矢田丈氏の年間利益としてブログに掲載されているのが以下の数字。
2015年 +7,268,784(円)
2016年 +4,627,495(円)
これらの数字も裏付けがないため、本当かどうか私たちにはわかりません。
矢田丈氏の手法はUSDJPYに特化したスキャルピングか
先に紹介した矢田丈氏のブログにはトレード実績らしきものが多数掲載されています。
たとえば、2017年9月15日。
トレード回数は多いですが、利益の大半は1000円以下です。資金やロット数が不明のため詳細な検証はできませんが、印象としては若干貧相なトレードという感じです。トータル5,950円とのことですが、この5,950円を獲得するためにどれほどの時間をトレードに割いたのか?このあたりを知りたいところです。
9月18日のトレードがこちら。
うーん、マイナスになっていないだけマシか?次は9月20日のトレード。
こうしてみると、矢田丈氏のトレードスタイルが垣間見えてきますね。基本はUSDJPY(ドル円)オンリー。おそらくスキャルピング。微益で決済しているところを見ると、ストップ幅はそれなりに深いのではないでしょうか。たとえば100pipsとか。うまくトレンドに乗ればそのトレンドを追いかけて大きな利益を手にするが、マイナスに振れたときは、レートの戻りを待って微益で利確する…あくまで予想ですが、矢田丈氏のトレードとしては、上記のようなスタイルであると想像しました。
「矢田丈の奇跡のFX」で伝授されるトレード手法は、基本的に彼が実践してきた手法がベースになっているはずです。彼の手法を第三者でも再現できるように商材化できているのか?そしてその優位性は確保されているのか?このあたりをしっかりと見極めるべきでしょうね。
- 矢田丈の奇跡のFX公式サイトはこちら