『Phoenix Trend FX』検証とレビュー
本日は、クロスリテイリング株式会社が販売するFX情報商材『Phoenix Trend FX』(フェニックス・トレンドFX)を検証レビューします。
販売元:クロスリテイリング株式会社
開発者:脇田輝明(わきたてるあき)
発売日:2020/02/20
公式サイト:https://wkt-fx.s3.amazonaws.com/top/it.html
『永久不滅のFXトレンド法則 Phoenix Trend FX ~フェニックス・トレンドFX~』はどのようなFX商材か?
エリオット波動理論の5波(最終波)の初動を捉えて順張りで仕掛けるトレンドフォロー手法
本商材はエリオット波動理論の5波(最終波)の初動を捉えて順張りで仕掛けるトレンドフォロー手法です。エリオット波動理論とは、一見不規則に見える相場(=ランダムウォーク)の中から規則性(周期性)を見出すための理論であり、解説には以下の図が使われます。
エリオット波動理論|上昇5波動と下降3波動
Ralph Nelson Elliott(ラルフ・ネルソン・エリオット 1871年~1947年)によって提唱された周期理論であり、現在でも根強い人気があります。
ザックリ説明すれば、上昇相場は5つの波動(第1波〜第5波)から構成され、その後は3つの連続した波(第1波〜第3波)によって下降調整が続くというもの。上昇5波と下降3波が一つのサイクルとして相場を形成しているというのがエリオット波動理論の本質です。
エリオット波動理論をベースに5波(最終波)の初動
『Phoenix Trend FX』(フェニックス・トレンドFX)はエリオット波動理論をベースに5波(最終波)の初動を捉えて順張りで仕掛けるストラテジーです。
エリオット波動理論の5波(最終波)の初動を捉えるために『グランビルの法則』を補助的に活用する
エリオット波動理論の5波(最終波)の初動を確実に捉えるために、『Phoenix Trend FX』ではグランビルの法則を補助的に使用します。グランビルの法則とは、移動平均線と為替レート(ローソク足)との位置関係から仕掛けのタイミングを抽出した古典的なチャート分析法です。全部で8パターンの仕掛けタイミングが存在します。
グランビルの法則
買いの4パターン
- 買い1…移動平均線上昇中の上抜け
- 買い2…移動平均線上昇中の「押し目」(移動平均線を割る)
- 買い3…移動平均線上昇中の「押し目」(移動平均線を割らない)
- 買い4…移動平均線から下方へ大きく乖離からの収束を狙う
売りの4パターン
- 売り1…移動平均線下落中の下抜け
- 売り2…移動平均線下落中の「戻り」(移動平均線を割る)
- 売り3…移動平均線下落中の「戻り」(移動平均線を割らない)
- 売り4…移動平均線から上方へ大きく乖離からの収束を狙う
グランビルの法則に照らし合わせて、エリオット波動理論の1波〜3波をあぶり出し、最終波(5波)を確実に捉えるための準備をします。そして、5波の初動を捉えて順張りでENTRY。
専用のサインツール(MT4専用インジケーター)が付属
Phoenix Trend FX(フェニックス・トレンドFX)にほ、マーケットからエリオット波動を検出するためのオリジナルインジケーター『パーフェクトE✕Gサイン』が付属しています。
パーフェクトE✕Gサイン
『パーフェクトE✕Gサイン』は以下のサインを表示してくれます。
パーフェクトE✕Gサイン
- エリオット波動の3波の終焉を知らせる「予備サイン」
- エリオット波動の5波の初動を知らせる「本サイン」
予備サインによってENTRY準備をおこない、本サインで仕掛けるというもの。その他に2つのオリジナルツールが付属します。
オリジナルツール
- 『マルチタイムE✕Gチェッカー』
- 『マネジメントE✕Gツール』
『エリオット波動理論』をベースにしたストラテジー
『Phoenix Trend FX』の注目ポイントは、評価が分かれるエリオット波動理論をストラテジーの中核に据えた点にあります。エリオット波動理論に関する諸説については以下の記事に詳しく記載しました。
エリオット波動理論「否定派」の言い分とは?
エリオット波動理論を否定する人々の言い分は以下の通り。
エリオット波動否定派の言い分
- そもそも典型的なエリオット波動パターンが、ほとんど存在しない
- 13もの派生パターンの存在で、いかようにも都合良く解釈できてしまう
- リアルタイムチャートでエリオット波動を捉えることは不可能に近い
- 上昇5波動・下降3波動の波を正確にカウントする具体的な方法がない
とどのつまり、実践では使えない理論である…という見解ですね。実際のところ、まったく同じ相場ならば、難解なエリオット波動理論を使うよりもレンジブレイクやトレンド中の押し目・戻りで仕掛けるほうがよっぽど簡単だったりします。わざわざ小難しいエリオット波動理論を引っ張り出して相場を分析する必要性を、それほど感じないのですね。
『永久不滅のFXトレンド法則 Phoenix Trend FX ~フェニックス・トレンドFX~』によってエリオット波動理論の真価が問われるかも…
未だに賛否両論のあるエリオット波動理論を採用した『Phoenix Trend FX』(フェニックス・トレンドFX)。その点においては非常に挑戦的で実験的なFX商材という印象を受けます。難解とされるエリオット波動理論をどのようにストラテジーに落とし込み、シグナル化したのか?とても興味がありますね。ただ、ロジックは非公開なので、結局ブラックボックス状態で使うしかありません。その点は残念です。
裁量判断を加える「のりしろ」部分もある
『Phoenix Trend FX』には専用のオリジナルサインツールが付属していますが、まったくの完全無裁量ではありません。裁量判断を加えて精度を高める工夫をする「のりしろ」部分も用意されています。この裁量判断によって利益を伸ばすこともできる、とされています。
販売元:クロスリテイリング株式会社
開発者:脇田輝明(わきたてるあき)
発売日:2020/02/20
公式サイト:https://wkt-fx.s3.amazonaws.com/top/it.html
『Phoenix Trend FX』の欠点
まず『Phoenix Trend FX』(フェニックス・トレンドFX)のデメリットについて解説します。以下の欠点が許容できない人は買うべきではありません。
エリオット波動理論には様々な意見があることを知っておくこと
エリオット波動理論ほど、アンチ(否定派)が存在する理論も珍しいですよね。その一方で熱烈な信者も少なからず存在します。そういえばウォルフ波動理論も(アンチが多く存在する)同じ仲間でしたね。エリオット波動理論とウォルフ波動理論。
どちらにも共通しているのは、相場の規則的な周期性をロジックのベースにしている点です。相場には規則的な周期(サイクル)があり、その波を捉えることができればロジカルな投資戦略が構築できるというもの。相場が様々な波で構成されていることは事実ですが、その波に規則的な周期性がある!と唱えているのがエリオット波動理論でありウォルフ波動理論なのですね。
その真逆に位置するのが「ランダム・ウォーク理論」です。つまり「相場の波は予測不能であり、決まった法則は存在しない」というもの。詳しくは投資本のベストセラー『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読むことをおすすめします。
実際に、チャートを長時間眺めていると、様々な「波」の存在を感じますよね。小さな波から大きな波まで。たとえば、海の波を思い浮かべてみてください。波は様々な場所で発生し波同士がぶつかり合い重なり合うことで新たな波を形成し、時には波同士が打ち消し合うこともあります。これらを予測することは困難ですよね。さらに突発的に発生する気象の変化(台風など)によって波は無限の波形を描き、予測は不可能な領域に達します。
相場も、海の波同様に無数の市場参加者の思惑によって無限の波形を描き、さらにときおり発生する突発的なブラックスワン(壊滅的被害をもたらす事象)によって人智の予想を遥かに超える動きを生み出すこともあります。急激な円相場の急伸や急落…フラッシュ・クラッシュetc. 相場の波の規則性を見出すことは、大海原の波に規則性を見出すことくらいに困難であるというのがランダムウォーク理論の主張です。
レンジブレイク(押し目・戻り)手法でも良いかも
『Phoenix Trend FX』は、賛否両論のあるエリオット波動理論を取り入れた挑戦的なFX商材です。ただ、最終5波のみを狙うならば、単純にレンジブレイクで良いのでは?と考えてしまいます。難しいことを考えずに、グランビルの法則にレンジブレイクを加えたロジックでも似たようなタイミングでENTRYできそうです。レンジブレイク後の押し目を拾えば、波動の最終波(第5波)初速を拾うこととそれほど変わりないのでは…という印象です。
難解とされるエリオット波動理論を取り入れずとも、純粋にレンジブレイク・ボックスブレイクを狙ったほうが容易に勝てそうな印象です。もしくは、数本のラインを引っ張りそのブレイクで仕掛けるなど…小難しい理論はかえって環境認識をややこしくするのでは?という懸念も感じますね。
ここが残念
- エリオット波動理論に対するネガティブな意見も知っておくべき
- もはやレンジブレイク(押し目・戻り)手法でいいのでは?
『Phoenix Trend FX』の評価点
次に『Phoenix Trend FX』(フェニックス・トレンドFX)の評価できるポイントを解説します。
「エリオット波動理論」をロジックの根幹に据えたFX商材であること
オカルト理論、トンデモ理論、後付け理論などと揶揄されるエリオット波動理論。それをロジックの根幹に据えたことは、非常に興味深いですね。その勇気あるチャレンジは称賛に値します。やはりこの手のFX商材は、クロスリテイリング社だからこそ実現できたのでしょうね。こうしたチャレンジ精神のあるFX商材をどんどんリリースして欲しいと思います。
ここが評価できる
- 賛否両論のある「エリオット波動理論」をロジックの根幹に据えたFX商材であること
『永久不滅のFXトレンド法則 Phoenix Trend FX ~フェニックス・トレンドFX~』総合評価
【結論】エリオット波動理論の5波(最終波)の初動を捉えて順張りで仕掛けるトレンドフォロー手法
エリオット波動理論をロジックの根幹にすえたチャレンジ精神は評価できる
『Phoenix Trend FX』はエリオット波動理論の5波(最終波)の初動を捉えて順張りで仕掛けるトレンドフォロー手法です。利幅の取れる5波(最終波)の初動を確実に捉えるために、グランビルの法則を補助的に使用します。サインツールを始めとするオリジナルツールが付属しており、商品のパッケージングとしては申し分ないでしょう。さすがクロスリテイリング社ですね。
難しいとされるエリオット波動理論に真っ向から挑み、ロジックに落とし込んだチャレンジ精神も十分に評価できます。ただ、相場の波に規則性があるかどうかについては、未だに意見がわかれます。ネガティブな見解も知りつつエリオット波動理論に取り組むことをおすすめします。
エリオット波動理論好きにはたまらない商材ですね。
- 賛否両論のある「エリオット波動理論」をロジックの根幹に据えたFX商材であること
- エリオット波動理論に対するネガティブな意見も知っておくべき
- もはやレンジブレイク(押し目・戻り)手法でいいのでは?
『Phoenix Trend FX』を購入したほうが良い人
- エリオット波動理論が大好きな人
- シグナルツールが欲しい人
『Phoenix Trend FX』を購入してはいけない人
- エリオット波動理論に否定的な人
- エリオット波動理論を深く学びたい人
関連記事
- サルでもわかる「エリオット波動理論」入門
- エリオット波動理論でトレードシナリオを作る方法
- 【こじつけ理論?】エリオット波動理論は使えない…は本当か?
- 【爆笑】みずほ銀行のツイートが「エリオット波動」で大喜利状態にwww
販売元:クロスリテイリング株式会社
開発者:脇田輝明(わきたてるあき)
発売日:2020/02/20
公式サイト:https://wkt-fx.s3.amazonaws.com/top/it.html