TPSの手法は謎のまま…
FX裏技攻略塾TPSが盛り上がっていますね。
TPSを取り上げるレビューサイトは増えているのですが、肝心の手法については何も漏れ聞こえてきません。
私は前回の記事でFX裏技攻略塾TPSの「裏技」を勝手に推測してみたのですが、それが正解なのか間違っているのか?未だに不明です。時がたてば秘密の手法も白日のもとに晒されるとは思いますが、現時点では謎に包まれたままの状態です。
当ブログの読者様から連日興味深い情報をいただいていますが、今回はその中でちょっと面白いネタを取り上げたいと思います。TPSとは直接関係ありませんが、理論勝率100%という点において類似しているのでご紹介します。
理論的には絶対に損しないスワップアービトラージとは?
スワップアービトラージと呼ばれる手法をご存知でしょうか?FX歴が長い人であれば聞いたことがある手法です。実際に取り組んでいる方も多数いると思います。
スワップアービトラージは、その名の通りアービトラージの一種であり、マーケットの歪みをピンポイントで狙い撃ちしてそこから利ざやを稼ぐというちょっとした「裏技」的な手法です。
FX取引にはスワップ金利(スワップポイント)と呼ばれる通貨間の金利差を、受け取ったり逆に支払ったりする仕組みがあります。ご存知のように日本は超低金利国家です。一方でトルコ(TRY/JPY)や南アフリカ(ZAR/JPY)ニュージーランド(NZD/JPY)などは、高金利通過です。
NZD/JPYを買うということは、日本円を売ってNZドルを買うことになりますので、通貨間の金利差はプラスになります。この金利差がプラスならば、買いポジションを保有中は毎日金利差分の利益を受け取ることができます。これがスワップポイントと呼ばれるものです。
逆に高金利通貨を「売り」ポジションで保有すれば、マイナスのスワップポイントが発生するため、長期で保有し続ければ毎日スワップポイント(金利差)を支払うことになるわけです。
短期トレーダーはほとんど意識していないスワップポイントですが、長期保有するとこのスワップポイントはバカになりません。
スワップの差が顕著な2ブローカー間で両建てをする
そしてこのスワップポイントは、スプレッドと同様にFXブローカーによって微妙に異なります。スワップアービトラージは、このスワップポイントの歪みを利用して利益を得る仕組みです。つまり…
- 多くのスワップ金利をもらえるFXブローカーで高金利通貨を「買い」
- スワップ金利の支払いのすくないFXブローカーで高金利通貨を「売る」
ことで、その差額を毎日受け取れることになります。例えば(金額は適当です)、
- A社のNZD/JPYの「買いスワップ」が100円
- B社のNZD/JPYの「売りスワップ」が50円
ならば、A社でNZD/JPYを買い保有し、B社でNZD/JPYを「同額」売り保有します。いわゆる両建てです。同額のポジションを保有していれば、理論上為替差損益は生じません。その一方で、スワップ金利差である(100円ー50円=)50円を毎日手に入れることが可能になります。
フォレックスクラウンが提供する「アービFX」
スワップアービトラージは通常2つのFXブローカーを使用します。なぜなら一般的には買いスワップより売りスワップの方が高いことが常識だからです。また両建てできるFXブローカーは極めて限られていることもその理由の1つです。
ところがフォレックスクラウンというFXブローカーが提供する「アービFX」というサービスは、驚くことに自社内での両建て&スワップアービトラージができるらしいのです。
- フォレックスクラウンのアービFX
ちょっとびっくりします。公式サイトの説明を読む限りにおいては、ブローカー自らスワップアービトラージを認めているかのような印象を受けます。サービス名称が「アービFX」と、いかにもアービトラージをイメージさせるような名前でちょと笑えます。
公式サイトを見ると「買いスワップー売りスワップ=」がプラスになっている通貨ペアがいくつか存在します。一例をあげると、
- AUD/USD 買いスワップ600円(0.495pip) 売りスワップ300円(-0.247pip)
このデータを見ると大したことなさそうですが、昨年のキャンペーン(2014年6月16日〜2014年9月30日)では驚くようなサービスを提供しています。
- 豪ドル円(AUD/JPY)の買いスワップ250円、売りスワップ50円
250円−50円=200円!(10万通貨単位)
その差はなんと200円です。この200円をリスクほぼゼロで毎日受け取れるわけです。特筆すべきは「売りスワップ」の低さですね。フォレックスクラウンで両建てせずとも、もっと「買いスワップ」の高いブローカーと両建てすることによって差額を大きくすることが可能です。残念ながらこのキャンペーンは終了しているようですが、なかなか興味深いですね。
フォレックスクラウンのぶっ飛んでいるところは、「原則月間固定スワップポイントによる提供」にも見られます。通常スワップ金利は変動しています。それを毎月固定にしています。スワップの逆転、そして月間固定スワップと、もうやりたい放題(無双)ですね。
理論勝率は100%だが、当然リスクもある
スワップアービトラージは夢の様な仕組みに見えますが、リスクも当然有ります。
両建てをするわけですから、理論上は為替変動によるリスクはゼロに見えます。しかし、急激にレートが動くなどして強制ロスカットになる場合もあります。おそらくその場合はどちらかのポジションがクローズされてしまうので、スワップ差益が消えてしまいます。またスワップ金利は常に変動しています。最初はスワップ差益が発生していたのに気がついたら逆転していた…というケースも有り得ます。
FX裏技攻略塾TPSはスワップアービトラージではない
念のためお伝えしますが、FX裏技攻略塾TPSはスワップアービトラージではないと考えています。スワップアービトラージのようなありきたりなものではなく、まったく異なるスキームで利益を上げているはずです。
世の中には本当に様々な手法(裏技)があるのですね。