ドル円が92円台まで上昇
円が92円台をうろうろしています。アベノミクスによる円安誘導が明らかに機能していますね。国内株式も円安につられるように株高が進行しています。約2ヶ月半で8,664円から11,260円と、30%近くも上昇しています。私たちは、岩戸景気以来54年ぶりの株価上昇局面に遭遇しているのです。
ドル円も稀に見る上昇トレンドが続いています。
危機的状況に陥ったEA(自動売買)
この急激なドル円相場によって、ナンピン・マーチンゲール型のEA(クロス円)が厳しい状況にたたされているようです。以前、このサイトでもご紹介したW2C-Clippe
出典:https://www.myfxbook.com/members/W2C_Clipper/w2c-clipper/177775
上図の黄色い折れ線グラフが、含み損(累積)を表しています。赤い折れ線グラフは、利益(累積)の推移です。ご覧のように、これまで2年近くかけて積み上げた利益(+元本)と、ほぼ同等の含み損を抱えています。
- 元金$100,000+利益$85,571.87=$185,571.87
- 含み損$173,307.60
W2C-Clippe
資金投入をすれば、まだまだ持ち堪えられるでしょうが、それができない人や当初からハイパフォーマンス設定にしていた方は、口座破綻のリスクに晒されています。
リアル運用で87万円の含み損
某W2C-Clippe
確定損益 303,639円 (年利:約+30.28%) (前週比 0円)
1ヶ月平均 12,617.1円 (約2.5%)
含み損益 -875,969円 (前週比 -194,487円)
となっており、含み損が日に日に大きく膨らんでいるのが判ります。確定利益30万円に対し、含み損は87万円です。現在、このブログ運営者は、W2C-Clipper(クリッパー)の稼働を止めているようです。
破綻するとこうなります
ナンピン・マーチン型EAが、口座破綻すると以下のようになります。W2C-Clippe
出典:https://www.myfxbook.com/members/W2C_Clippers_x04/w2c1246312522124831249712540/187590
出典:https://www.myfxbook.com/members/W2C_Clippers_x04/w2c-clipper-series2011/184665
出典:https://www.myfxbook.com/members/toumapapa/toumapapa-clipper/273237
まさに、コツコツドカンの典型ですね。
ナンピン・マーチン型EA(クロス円)の末路
W2C-Clippe
出典:https://www.myfxbook.com/members/shibao/orionfx1115/427373
出典:https://www.myfxbook.com/jp/members/airial/fx-koumeiforexcom-cb/64561
出典:https://fx-on.com/systemtrade/once.php?i=2842&x
探せば、まだまだ出てきそうです。
ナンピン・マーチン型EA運用の難しさ
今回の超円安で、多くのナンピンマーチンEA(クロス円)が、厳しい状況に陥っています。
ナンピン・マーチンゲールEAが使えないとは思いません。戦略的には非常に利益を出しやすいスタイル(ロジック)だからです。ただリスクも大きく、一方的な相場に陥ったときに大量の含み損ポジションを抱えてしまうという可能性も高いのです。
運用するEAの特徴を事前に確認し最大どれだけの逆行に耐えられるのか、把握をしておけば恐れることもありません。しかし、その最大逆行幅を超えたときは破綻することになります。
もちろん、資金を追加投入するなどして逆行幅を伸ばすことも可能ですが、それでも逆行が進んで破綻すれば、損失はさらに拡大します。
相場に「絶対」はありません。まさか一方的に20円以上逆行するとは思わなかった・・・そんな言い訳は、相場には通用しませんね。あらゆるリスクを想定し、そのリスクとリターンを天秤にかけ、それでもリターンを選択するのであれば問題ないと思います。(自己責任です)
それが投資の本質だと思います。
自分で使うEAに関しては、しっかりとリスクを把握することが大切ですね。
※2013年2月8日、W2C-Clipper破綻しました。94円でW2C-Clipperが破綻の記事(2013年2月8日)をご覧下さい