『Alex5757000_-_Multi_Moving_Average.mq4』を使ったトレードを考察
前回紹介した『Alex5757000_-_Multi_Moving_Average.mq4』は、期間の異なる4つの移動平均線のトレンド状態(上昇or下落)を明確にビジュアライズしてくれるインジケーターでしたね。
もともとこの手のインジケーターは、環境認識ツールの一つとして活用されることを目的として作られています。全体的な相場の方向性を瞬時に視認するためのお助けツールですね。ですので、これだけでトレードするというのはおすすめできません。
が、それではつまらないので、『Alex5757000_-_Multi_Moving_Average.mq4』のみを使った具体的なトレード手法を考察してみたいと思います。はたして優位性はあるのでしょうか?
『Alex5757000_-_Multi_Moving_Average.mq4』による具体的なトレードルール
使用する移動平均線のデータは以下の4つとします。
- 10 EMA
- 20 EMA
- 50 EMA
- 200 EMA
基本はやはりトレンドフォロー(順張り)ですよね。
仕掛けルール:4色が揃ったタイミングで仕掛ける
4つのドット色がすべてそろったタイミングでENTRYします。
3つそろった段階でENTRYの準備をしておくと良いかもしれませんね。
手仕舞いルール:4色が崩れたら即手仕舞い
4つのドット色が一つでも崩れたら即、手仕舞いします。まあシンプルですね。
移動平均線の傾きを察知してドット色が変化するため、当然ながらダマシはかなりの頻度で多発すると思われますが、損切り幅は比較的浅いはず。そしてなによりビッグトレンドが発生した際には、利幅を大きく取れるというメリットがありそうですね。
実際のチャートで検証してみる
では実際のチャートを見ながら考察してみましょう。
時間足は15分、30分足、1時間足あたりではないでしょうか。ダマシを極力回避したいならば1時間足以上がベターでしょう。
今回は30分足で検証してみます。通貨ペアはUSD/JPY(ドル円)とします。
買いトレード
レンジから一気にレートが上昇して4つのドットがそろったタイミングでENTRY(大陽線の次足始値で買いENTRY)。その後トレンドを形成し、大陰線が発生したローソク足の次足始値で手仕舞いです。
成功したトレードと言えますね。
売りトレード
最初のトレードは、上昇から下落へ転じたタイミングでしたが、出遅れていますね。結果的にそれほど利幅は抜けていません。次のトレードはトレンド中の戻りをつけた直後を捉え、きれいに勝てています。利幅もそれなりに抜けています。
負けトレード(ダマシ)パターン
次にダマシにあった負けトレードをチェックしてみます。
最初のトレードは売りのタイミングですがすぐに戻されて損切りです。しかも長いヒゲが出現していますね。2回めのトレードは買いのチャンスでしたが、レートは思ったほど伸びず微損。3回目のトレードもマイナスです。4回目は売りですが戻されダマシ。5回目も同様です。
最後のトレードのみなんとか利幅を抜くことができました。
30分足で、これほどのダマシが連発するようならば結構疲れますよね。
ダマシを極力”回避”するアイデア
1.押し目や戻りに絞り込む
一つのアイデアとして、最初のドット揃いは無視して、一旦崩れた後に再びそろったタイミングのみを厳選して仕掛けるというのもアリかもしれません。つまりトレンド中の押し目や戻りを狙う方法です。グランビルの第2法則ですね。
それでもダマシ(トレンドが終焉してしまうこと)があるかもしれませんが、ダマシそのもの数はかなり減らせるような気がしますよね。
2.パーフェクトオーダーと併用する
もう一つのアイデアとしては、4本の移動平均線のパーフェクトオーダーと併用してみるというもの。4つのドット色がそろってもパーフェクトオーダーしていない場合はENTRYを見送るという考え方です。
まとめ:環境認識ツールとしては優秀だが仕掛け手仕舞いは別のロジックを使用するべき
どちらにしても『Alex5757000_-_Multi_Moving_Average.mq4』だけでのトレードというのは、思ったほど容易ではないということです。あくまでも環境認識ツールとして活用することが望ましいということでしょうね。
相場の方向を瞬時に確認するツールとしては十分な役目を果たしますが、具体的な仕掛けや手仕舞いルールは、もっと優位性のあるストラテジーを取り入れるべきですね。