【FX手法】三尊・逆三尊の出現頻度と精度について
先日レビューした『三尊無双FX』ですが、チャート上に出現する三尊・逆三尊で逆張りする裁量系FX商材でしたね。
レビューの中で、そもそも三尊・逆三尊は思ったほど出現頻度は高くないと述べました。今回は、その検証を行ってみたいと考えています。
『PricePatterns.ex4』を使って三尊・逆三尊の出現頻度をチェックしてみる
使用するインジケーターは『PricePatterns.ex4』です。三尊(Head and Shoulder=ヘッドアンドショルダー)、逆三尊(Reverse Head and Shoulder=リバース・ヘッドアンドショルダー)だけでなく、以下の様々なチャートパターンを検出してくれる優れたインジケーターです。
- Double Top(ダブルトップ)
- Double Bottom(ダブルボトム)
- Triple Top(トリプルトップ)
- Triple Bottom(トリプルボトム)
- Triangle(トライアングル)
- Rising Wedge(ライジング・ウェッジ)
- Falling Wedge(フォーリング・ウェッジ)
もちろん三尊・逆三尊をどのように認識するかは各トレーダーによっても異なります。『三尊無双FX』に付属する「三尊フォーカスサイン」ツールと『PricePatterns.ex4』、それぞれが認識するチャートパターンも同じではないでしょう。ですのでここではあくまでも『PricePatterns.ex4』による三尊・逆三尊の出現頻度の検証であることをお断りしておきます。
実際に検証するにあたり、『PricePatterns.ex4』のパラメーターは、
- Head and Shoulder(三尊)
- Reverse Head and Shoulder(逆三尊)
のみをON(true)にして、他のチャートパターン表示はOFF(false)にしておきます。
使用する時間足は『三尊無双FX』と同じく15分足とします。通貨ペアはとりあえずUSD/JPY(ドル円)。
2019年11月26日を起点に、1ヶ月間、つまり2019年10月27日までチャートをさかのぼりつつ、出現した三尊と逆三尊をピックアップしていきます。
さて、1ヶ月間の間に、三尊と逆三尊がいくつ出現したでしょうか?
…
三尊(Head and Shoulder=ヘッドアンドショルダー)が出現したのは1ヶ月の間にわずか1回(11月5日、0時〜9時)。
逆三尊(Reverse Head and Shoulder=リバース・ヘッドアンドショルダー)が出現したのは1ヶ月の間にわずか1回(11月6日15時〜0時)。
それぞれのチャートをご覧ください。たまたま三尊と逆三尊が並んで出現していますね。
過去1ヶ月間で三尊と逆三尊がチャート上に現れたのは、この時だけです。それよりも前に出現するのは、9月11日の6時〜21時です。
こうしてみるといかに三尊・逆三尊の出現頻度が少ないか、よくわかりますね。
しかも15分足であったとしても、三尊・逆三尊それぞれが完成するまでに9時間から15時間程度かかっています。
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三尊・逆三尊の精度はどうか?
過去1ヶ月間に出現した三尊は1回、逆三尊も1回でした。ではその精度はどうだったのか?
最初の三尊(Head and Shoulder)ではみごとに天井を捉えています。その後相場転換して下落していますね。直近安値を割り込んだタイミングで売りENTRYしていれば、十分に利益を取れています。
次の逆三尊(Reverse Head and Shoulder)は、正直微妙ですね。ヒゲが上に伸びてはいますが、その直後に大きく下落してしまいました。買いENTRYしていれば損切りになっていた可能性が高そうな相場です。そもそも、逆三尊のチャートパターンは若干完成度が低いですよね。中央の谷の深さが両サイドの谷と同じくらいです。本来であれば、もっと中央の谷が深いほど理想的な形なのですが。結果的に、相場転換とならず、その後もレートは下落を続けました。
ちなみにもっとさかのぼったときに出現した三尊(9月11日の6時〜21時)は、下落を捉えていることがわかりますね。
三尊の形状も、中央の山が高く両サイドが低いという典型的な形をしています。
まとめ:三尊・逆三尊の出現頻度と精度について
ご覧の通り、1通貨ペアの15分足における三尊・逆三尊の出現頻度は、思ったほど高くないことが理解できたと思います。
また、出現したからといって必ずしもトレンド転換するわけでもありません。三尊・逆三尊の形状を把握し、より確度の高いチャートパターンを選択しつつトレードを行う必要があります。
三尊・逆三尊をトレードに取り入れるならば、複数通貨ペアでなおかつ複数時間足を同時監視していくことが重要になります。そしてチャートパターンが出現したら、『三尊無双FX』と同様に上位足の環境認識を行いつつ、パターンの完成度を目視で判断し、取捨選択していく。
そうはいっても、三尊・逆三尊だけをひたすら待つというのは得策ではありません。もっと容易に利益を抜ける場面はいくらでも存在します。三尊・逆三尊だけに囚われることなく、複眼的にチャートを監視することをおすすめします。