ICOに手を出すな!
仮想通貨での資金調達スキーム「ICO」に関連する情報商材がひっきりなしに登場していますね。
ICOは、Initial Coin Offering(イニシャル・コイン・オファリング)の頭文字を取ったものです。暗号通貨(仮想通貨)を発行することで資金調達する仕組みをICOと呼びます。
一般的な資金調達法と比べてスピーディで簡単にお金を集めることができるメリットがあります。仮想通貨の普及とともに全世界でICOが行われるようになりました。
ところが…
ICOに対する法的整備の遅れから、その実態は魑魅魍魎と化しています。ICOの8割が詐欺であるとのデータも存在します。
On the basis of the above classification, we found that approximately 81% of ICO’s were Scams, ~6% Failed, ~5% had Gone Dead, and ~8% went on to trade on a exchange.
引用:ICO Quality: Development & Trading
上のグラフは、海外の調査会社によるICO分析レポートです。ICOの統計をとったところ、実に81%が「詐欺(Scams)」だったことを表しています(81% of ICO’s were Scams, )。
最近ではwithcoinに対する集団訴訟の被害総額が13億円を超え、今なお増え続けている件が記憶にあたらしいですね。ICO後に大暴落を起こし、多くの消費者に損害を与えた事案です。
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ICO詐欺で総額”78億円”が闇に消えた…
ICOに関する詐欺の多さについては日本の報道も言及しています。
「8割が詐欺」の声 仮想通貨で出資募る「ICO」は犯罪の温床?
仮想通貨で事業への出資を募る「ICO」という手法が注目されている。ただ現行法では規制が及ばず、犯罪の温床になっているとの指摘もある。
(中略)
ただ、詐欺的な案件も多い。米国の調査会社によると、仮想通貨イーサリアムを使うICOで昨年調達された16億ドル(約1800億円)のうち、1割にあたる1.5億ドルは行方が分からないという。「ICOの8割が詐欺」との声もある。
金商法などの法律が想定していない仮想通貨を巡る犯罪は取り締まりが難しく、犯罪の温床になっている可能性がある。ビットコインの「発明」から10年、手軽な投資対象として仮想通貨の普及が急速に進む中、消費者が思わぬ不利益を被るおそれは高まるばかりだ。
引用:AERA dot. 2018年11月27日
AERA dot. の報道では「出資すれば高配当が得られます」という甘い言葉に騙されて、6千人から5億円(余罪を含めて総額78億円)ものお金を集めた事件(容疑者は逮捕済み)がピックアップされています。
この大型詐欺事件こそが「SENER事件」です。SENER事件については以下の記事をご覧ください。
影響力のあるユーチューバーがICO詐欺に加担
withcoinの被害が拡大した背景には、ユーチューバーの存在があります。仮想通貨ユーチューバーと呼ばれる連中がwithcoinの宣伝に加担し、動画を見た多くの消費者がこぞってwithcoinに手を出したわけです。
- 【被害総額13億円】withcoin集団訴訟で怯える”仮想通貨ユーチューバー”
『億千万バイナリー』の検証レビュー記事でも触れましたが、最近は影響力を持つユーチューバーを利用したお金儲けの宣伝が頻繁に行われていますね。
今後は、身近な存在のユーチューバーが様々な投資案件の宣伝にますます利用されるようになるでしょうね。一攫千金に目がくらむと、思わぬ落とし穴に落ちることがあります。