『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』検証とレビュー
FX”先進国”の「日本」
FXが最も盛んな国はどこでしょう。言わずと知れた「日本」です。この事実は各種データからも明らかとなっています。
世界上位10社のFX会社の取引高(売買代金)を比較したところ、取引高世界1位〜5位を日本国内のFX会社が独占しています。ちなみに取引高世界第一位はGMOクリック証券です。
2016年1~12月のFX取引高(売買代金/ドル換算)世界上位10社のシェアを示したものがコチラのデータ。
- 世界第1位 GMOクリック証券 27.2%
- 世界第2位 DMM.com証券 20.6%
- 世界第3位 ヒロセ通商 8.4%
- 世界第4位 YJFX! 7.9%
- 世界第5位 外為どっとコム 7.3% ※国内5社で70%超
参考:取引高世界1~5位を国内FX会社が独占。世界一は5年連続でGMOクリック証券!
このデータは日本国内の売買代金を集計したものではなく、世界全体(世界上位10社)の売買代金を比較したものです。
日本の証券会社5社で、世界全体(トップ10)の取引高の70%を占めています。いかに日本国内でFX取引が盛んに行なわれているか、如実にわかるデータです。
最近では楽天証券が取引高をグイグイ伸ばしていて、上位陣に食い込んでいます。
驚くほどの投資意欲です。
FX情報”後進国”の「日本」
これだけFX取引が盛んな国なのに、残念ながら金融リテラシーは他国に大きく遅れを取っています。
原因は、間違いなく「言語」です。
国内株式投資と違い、FXは世界中で共通のプラットホーム上で取引される金融商品です。だからこそ、多くの情報は「英語」という共通言語で共有されています。
たとえば、以下に挙げるFXの主要フォーラムは、全て英語が中心です。
- ForexFactory
- MQL5(2015年9月より一部が日本語対応しました)
- myfxbook
しかしながら、これらの有益な海外フォーラムは、英語という大きな壁によって、多くの日本人にその存在すら知られていません。英語を苦手とする国民性のおかげで、海外(英語圏)の有意義な情報交換に参加できないのです。日本は、まさにFX情報網から取り残された島国なのです。
世界最大のFX取引高を持つ日本であるのに、驚くことにまともなFXフォーラムは1つとして存在しません。国内の大半のフォーラムは、匿名性を良いことに誹謗中傷で荒らされ、まともな情報交換など一切おこなわれていないのが現状です。
結果的に、詐欺まがいのFX商材が大量に氾濫し、多くの人がお金を巻き上げられる結果となっているのです。悪質なケースでは、海外フォーラムで無料で提供されているカスタムインジケーターやEAを、そのままパクってきて日本国内で高額で販売する…ということも平気で行われているのです。
もしもこれらの詐欺まがいの商材が英語圏で販売されていたら?
間違いなく、FXフォーラムで瞬時にやり玉にあげられ、返金騒動や裁判が起こされるでしょう。
日本人のFXリテラシーの低さが、詐欺商材の横行をまねいているといえます。
FX「先進国」でありながら、FX情報に関しては完全な「後進国」、それが日本の現状です。
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)は極めてまともな販売スタイルを持つEAだ
今回レビューするAva Swing System(エヴァスイングシステム)は、そんなFX後進国にあって、極めてまともな販売スタイルを持つEA(自動売買システム)です。
販売元:トレーディングオフィス 富崎省吾
発売日:2016/03/13
メディア:EA(自動売買システム)
公式サイト:https://trading225.com/
海外では当たり前とされる「バックデータ」「フォワードデータ」を公開している
海外FXフォーラムでは、有志によって様々なトレードシステム(EAやインジケーター)が開発され無償で公開する行為が、日常的に行なわれています。トレードシステムを無償で公開する理由ですが、海外ではオープンソースという考え(取り組み)が、環境的に根付いているからと考えられます。
自身で開発したトレードシステムを、様々な人々のアイデアによってブラッシュアップしていくことを望んで無料で公開しているのです。そうすることでより精度の高いトレードシステムに近づくわけです。
その一方で、有償のEA(自動売買システム)も実に数多く販売されています。
有償で販売されているEAについては、ある共通点があります。
それは「バックテストデータ」だけでなく「フォワードデータ」が必ず公開されている、ということです。
バックテストデータは、いわゆるStrategy Tester(ストラテジーテスター)のデータであることが多いです。日本で販売されるゴミEAのように、文字打ち情報などではありません。
そしてフォワードデータの存在。これこそが販売EAのあるべき姿です。日本ではいまだにフォワードデータを公開しないで販売するEAが後をたちません。フォワードデータなしでEAを販売するということは、購入者を人柱(ひとばしら)にするということです。そんな悪質な行為が海外で受け入れられるはずがありません。
フォワードデータのないEAなど、海外では相手にすらされないのです。
海外では当たり前とされる「バックデータ」「フォワードデータ」を公開している
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)の販売ページには、バックテストデータはもちろんのこと、フォワードデータがしっかりと公開されています。
- Strategy Tester Report
- Ava Swing Systemの稼動状況
2014年3月〜2018年1月までのフォワードデータが掲載されています。毎月更新されているようですね。販売者の姿勢としては評価できます。自社EAに自信がなければフォワード成績など怖くて公開できません。
とはいえ、このフォワード実績は、myfxbookパフォーマンスグラフのキャプチャを貼り付けるようなやり方ではなく、myfxbookそのもの(公開URL)を直接提示してほしいですね。
myfxbookとは、以下のようなサイトです。
myfxbookは、MetaTrader4で稼働させるEAの取引データを管理・公開するためのプラットフォームです。登録すれば誰でも自由に使うことができ、リアルタイムの取引データを一般公開することができます。
上のmyfxbookは株式会社トリロジーが販売するMultiAgentEvo(マルチエージェントエヴォ)EAのフォワード成績です。ごらんの通り、一進一退の厳しい成績です。
海外で販売されるEAの多くは、こうしたプラットフォームを利用して、フォワード成績をリアルタイムにて公開しています。
この販売スタイルこそが、世界のスタンダードです。
それを知らない残念な日本人。日本人は、コケにされバカにされているわけです。
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)は、少なくともフォワード成績を隠すことなく公開している点は高く評価できますね。
しかも、そのフォワード成績も非常に優秀です。停滞期はありますが、着実に右肩上がりの実績を積み上げていっています。
販売元:トレーディングオフィス 富崎省吾
発売日:2016/03/13
メディア:EA(自動売買システム)
公式サイト:https://trading225.com/
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)の概要
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)EAとは?
詳しくAva Swing System(エヴァスイングシステム)を見ていきましょう。
- 対象通貨ペア:GBP/JPY EUR/JPY(2通貨ペアのみ)
- ロジック:トレンドフォロー
- PF:1.60
- 勝率:65.37%
ナンピン・マーチンゲールは採用しておらず、損小利大のトレンドフォロー戦略をベースとしたストラテジーです。
「売り」「買い」それぞれ別のロジックを採用
各通貨ペア毎の、「売り」と「買い」を、それぞれ異なるロジックで動かしています。
つまり、4つのロジック(2通貨ペア✕「売り」「買い」)を組み込んでいることになります。
予兆判定型トレンドフォローロジック
トレンドフォローロジックですが、トレンド発生後に後乗りするのではなく、トレンドの予兆を捉えて早い段階で仕掛けるスタイルです。「予兆期間の動き」を売買サインの拠り所としている点が特徴的ですね。
ダマシは当然発生しますが、小さな損切りでそれを耐え、ビッグトレンドを捉えることに注力しているという印象です。
損小利大にしては、勝率が極めて高い点は評価できます。
PF(プロフィットファクター)も1.6とそれほど高くはありませんが低くすぎることもなく、十分に運用に耐えられる数値です。
口座縛りなし(フリー口座OK)
今回レビューするAva Swing System(エヴァスイングシステム)は、口座縛りがないタイプです。つまり自分の好きなFXブローカーで運用することが可能なEAであるということです。
この点もうれしいですね。
販売元:トレーディングオフィス 富崎省吾
発売日:2016/03/13
メディア:EA(自動売買システム)
公式サイト:https://trading225.com/
『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』の欠点
まず『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』のデメリットについて解説します。以下の欠点が許容できない人は買うべきではないでしょう。『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』のデメリットというよりは市販EA全般のデメリットといえます。
1.ロジック非公開EAを使い続けることの難しさ
どれほど成績が良くても、ロジック非公開のEAを使い続けるというのは、想像した以上に難しい行為であることを知っておくべきです。
成績の良いときは全く問題ありませんが、いったん成績がダウンすると、疑心暗鬼になってしまうからです。これはブラックボックスEAを使う場合に、決して避けることができません。
自分で作ったEAならば、ロジックを100%把握できているので、不調のときも我慢ができます。なぜなら相場がEAに合っていないと理解できるからです。
しかし他人の作ったEAを使う場合には、そうはいきません。この不調がいつまで続くのか?この先に最大とローダウンがやってくるのではないか?など、不安が増大します。
2.EAに頼り切るリスクを知っておくべき
EAは、あくまで数ある投資戦略の中の1つとして考えるべきです。EAのみに頼り切ったポートフォリオは、非常にリスキーです。
また、EAのみでトレードを行うのならば、複数のEAでポートフォリオを組むべきでしょう。それぞれのEAには得意な相場、不得手な相場が存在します。不得手な局面での負けをリスクヘッジするために別のEAでカバーする…こうしたポートフォリオは海外では当たり前に行われています。
しかし、そのためには最低限、各EAのストラテジーを十分に把握することが求められます。
ロジック非公開の市販EAでポートフォリオを組むことの難しさを感じざるを得ません。
- ロジック非公開EAを使い続けることの難しさ
- EAに頼り切るリスクを知っておくべき
『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』の評価点
次に『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』の評価できるポイントを解説します。
1.フォワード成績を公開している数少ない市販EA
日本のEAのレベルの低さは、フォワード成績を一切公開しないEAが大量に市販されていることからも十分にわかります。
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)は、そんなゴミEAが氾濫する日本で、フォワード成績を公開している数少ない市販EAとして評価できます。
2.販売開始後もフォワード成績が好調を維持している
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)のフォワード成績は、現在のところ高い収益性を維持しています。
成績を公開した直後から、ガタガタ…というEAの少なくない中、ここまで好調を維持しているEAは珍しいですね。
ストラテジーが破綻することなく、相場局面に対応していることを意味します。
3.販売ページにムダな「煽り」が一切ない
Ava Swing System(エヴァスイングシステム)の販売ページは、おそろしくシンプルです。FX情報商材にありがちな「煽り」や「誇張」は一切なく、必要最低限の情報のみで構成されています。
本来、FX商材(特にEA)は、ロジックの優位性で評価されるべきです。Ava Swing System(エヴァスイングシステム)の販売ページは、まさにそれを体現したかのような品格を感じさせます。
- フォワード成績を公開している数少ない市販EA
- 販売開始後もフォワード成績が好調を維持している
- 販売ページにムダな「煽り」が一切ない
『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』総合評価
【結論】極めて真っ当な市販EA(自動売買システム)だ
市販後のフォワード成績も申し分なく安定性も抜群
販売スタイルも成績も、世界標準レベルのEAとして高く評価できる
ゴミEAがあふれかえる日本のなかで、極めてまともなEAとしてAva Swing Systemは高く評価できます。本来、EAはこのように販売されるべきという見本のような販売スタイルです。フォワード成績も好調を維持し、非常に安定しています。
とはいえ、市販EAはロジックがブラックボックス状態です。ロジック非公開のEA(システム)を継続使用することの難しさは、実際に使ってみなければ理解できません。
結局、「EAを使い続けることができる人は、唯一そのEAを作った人だけだ…」ということなのです。
- フォワード成績を公開している数少ない市販EA
- 販売開始後もフォワード成績が好調を維持している
- 販売ページにムダな「煽り」が一切ない
- ロジック非公開EAを使い続けることの難しさ
- EAに頼り切るリスクを知っておくべき
『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』を購入するべき人
- EA運用に興味がある人
- ナンピン・マーチンゲールEAではないタイプのEAを探している人
- フォワード成績を公開しているEAを探している人
『Ava Swing System(エヴァスイングシステム)』を購入してはいけない人
- EA運用に興味のない人
- ロジックを100%知っておかないと気がすまない人
- EAを盲目的に信じてしまう人
販売元:トレーディングオフィス 富崎省吾
発売日:2016/03/13
メディア:EA(自動売買システム)
公式サイト:https://trading225.com/